この原稿を書いている5月は新緑が眩しく、暑くもなく寒くもなく、爽やかな風が気持ち良い季節です。が、そのうちに鬱陶しい梅雨入りとなり、もういい加減にしてくれ!と思う頃にやっと梅雨明けとなって、そうすると今度はすぐに暑い、本当に“あっつい!”日本の夏がやってきます!真っ赤に燃~えるぅ♪太陽だからぁ~♪と夏は嫌いではありませんが、堪えられないのがその暑さです。
寒いのは、着込めばなんとかなるし、身体を動かせばポカポカしてきますが、暑いのは、裸になってもこの身を削っても涼しくはならず、じっとしても、流れる汗をただ拭うしかありません。特に私は、自他共に認めるデヴなので、この保温能力抜群の脂身が、更に体感温度を高めます。
うちの嫁に言わせると、私は見ているだけで“暑苦しい”そうですから、兎に角、暑いのが大嫌いなんです。キャンピングカーは断熱材がしこたま入っていても、炎天下ではオーブン状態となり、私なんぞ、一時間もすれば、車内で焼き豚の完成となります。
最近のキャンピングカーは家庭用エアコンがあり、それを一晩以上、駆動する為のリチウム電池なども普及しています。また、RVパークなど、電源がある施設では、一日中、そして熱帯夜でも、エアコンで快適に過ごせます。が、必ずしも、そんなに暑さ対策ができる環境が整っている所ばかりではありません。
キャンピングカーのタイプによっては、エアコンが無かったり、あっても、一晩中は駆動できずに熱帯夜の最中にサウナベッドとなる事もあります。ゲロゲ~ロと脂汗をながす四六のガマのような状態では安眠もできず、寝不足ではその翌日の運転も危うくなり、命にも係わってきます。
では、どうするか?答えは簡単、涼しいところに行けば良いのです。乱暴に言うと涼しいところとは、まず、北に行く事です。一般的に、100㎞北に行くと同じ標高なら約1度下がると言います。東京よりも約1,000㎞北の北海道が涼しいのも納得できます。でも、そんな遠くには簡単には行けないよ!という場合は、近場で標高の高いところに行きます。これも一般的に、標高150m上がると、約1度下がると言われています。勿論、その地形や、気候、その日の天気などで変わってきますが、高原にいらっしゃい!的に標高の高いところに行くのは手軽で有効な手段となります。
そこで、今回、標高800m以上のRVパークをいくつか、ご紹介します。調べてみると、意外と標高の高いRVパークというのは少なく、エリア的にも長野や山梨が多くなっています。
目次
RVパークだいくら(福島県南会津)標高860m
あの有名女優や歌手がお忍びで通う?
東北道の西那須野塩原ICから約60kmちょっと、国道から少し入って、スキー場の前を通ってすぐの森の中にあります。思わずシャッターに指がいくアルペン風のお洒落な建物外観。これだけでも映えます。そんなお洒落なペンションの素敵なお庭にあるRVパークです。
実は、あの某有名女優や、人気歌手もお忍びで利用するというペンションで、夏は涼しい標高860m、冬は950m離れた隣にスキー場という、正に知る人ぞ知る、隠れ家的なRVパークです。大概、スキー場のそばは、夏は涼しい所が多いですね。
湧水使用のトルマリン・麦飯石・サンゴ砂の循環風呂は家族風呂サイズなので、大勢の人々と文字通り裸の付き合いをする事になる温泉に比べると、コロナ的には安心かもしれません。
こちらで頂く、かまど飯・スモークオーブン肉料理・自家製ベーコン・ビール酵母焼きたてパン、最近ではイタリアの小麦粉、ドイツ・ニュージーランドのチーズを使ったピッツアなどの美味しい料理は他に類を見ないですが、個人的にはビール呑み放題!が嬉しいです!
南会津にあるので大内宿や、那須塩原などの観光ツアーも良いのですが、私的には涼しくて快適なところでビール呑み放題&美食でゴロゴロと・・・もう、デヴまっしぐら!ですね。困ったものです。
RVパークサクラリゾート(山梨県甲斐市)標高1052m
意外と、首都圏からアクセスの良いRVパーク
南アルプスを正面に、中央高速韮崎ICより、たった15分と近いアーバンリゾートにあるRVパーク。標高は、1000mを越えているので、手っ取り早く、灼熱のアスファルトジャングルの首都圏から逃げてくる避暑地としては最高のロケーションです。
涼しくまったりと何もせずに過ごすのが最高の贅沢ですが、そこは何かやっていないと暇を持て余してしまう都会人でも飽きる事のない、ゴルフ・テニス・釣り場・登山などで自然を身近に過ごせ、非日常を十分に満喫できます。
レストランやお風呂、プール(夏季)もあるので、リゾート気分でくるま旅を楽しむ事ができます。
また、車で30分と近い人気観光スポットの昇仙峡など、山梨の観光拠点としても利用できますし、
長野方面への行き帰りの中継地としても便利、コロナも落ち着いて復活した?中央道の大渋滞を避けて、一休みして涼むなんてことも可能になります。
RVパーク道の駅南きよさと(山梨県北杜市)標高820m
人気観光地清里の玄関口
中央道 須玉ICから車で約12km、長坂ICからは約7km。人気観光スポット清里エリアの玄関口とも言える道の駅にあるRVパークです。
八ヶ岳や、清里エリアの観光への行き帰りの観光拠点としても、また、ただ涼むだけの滞在でも快適です。
道の駅ならではの、夏にはトマトやとうもろこし、冬はりんごや白菜など、地元で採れる新鮮な農産物に地酒までが売られている直売所をはじめ、道の駅南きよさとオリジナルの名物デザート「元祖信玄ソフト」や、清里高原開拓者ポール・ラッシュ氏が収穫祭で振る舞ったのが始まりだと言われている「清里カレー」が楽しめるレストラン、南アルプス天然水を使用し、一杯一杯丁寧にネル(布)でドリップするMt.八ヶ岳coffeeもおすすめです。
この他、バーベキュー場やドッグランなど一日ゆったり涼しい環境で過ごすことができるRVパークです。頂上エリアの「花の森公園」には、可愛いリフトカーに乗って行けます。こちらでは農園での収穫体験、食品加工体験などもできます。
都会で暑さに我慢して、汗をダラダラ流しているのが馬鹿らしくなるくらいの別天地、極楽です。
RVパーク八ヶ岳高原「原村」もみの木(長野県諏訪郡)標高1200m
行くだけで涼しく癒される文句なしの高原リゾート!
標高1,200m、日本で星空に一番近いRVパーク。暑い夏でもエアコン要らず!道を挟んで、宿泊施設や見事な桜林に、温泉まであり、連泊しないと勿体ないパークです。
空気が綺麗なので、流石に天気の良い昼間は、お日様の日差しを暑く感じますが、そこは標高1200m!日が入ると同時に涼しいと言うよりも寒い位です。そんな中、暖かくして寝るとそれはぐっすり眠る事ができます。
高原リゾートだけあって、素敵なレストランやお店もあり、長期滞在しても飽きません。そこに行くだけでも癒される高原ですから、夏休み中居たい、いや永住してしまう人がいるくらいの原村です。
ここを拠点に諏訪湖まで行ってもよし、小淵沢経由で、八ヶ岳高原ラインを通って清里方面まで遠征しても楽しいかもしれません。昼間、遊びまくっても、夜は涼しい高原で過ごせますから疲れも吹っ飛びます!
RVパークゆーとろん水神の湯(長野県諏訪郡)標高960m
温泉で暖まり、外気に涼める
中央道の南諏訪ICより約3.2km、信号運が良ければ僅か7分ちょっとの所の温泉にあるRVパークです。見上げるとアーバンゲレンデがあります。やっぱりスキー場がある所は夏でも涼しいみたいです。
南諏訪ICを挟んで北側にある、原村のRVパークよりは標高が低いですが、それでも960mですから、夏の涼しさに期待できます。こちらは、温泉は“ゆーとろん”、お食事処は“くーとろん”、リクラリゼーションは“はーとろん”と、快適過ぎて“とろん”としてしまいそうなRVパークです。
アレルギーのお子ちゃまでも安心な低アレルゲンメニューや、見た目に楽しい「星降る雲海ソフト」などの、オリジナルメニューも楽しめます。
癒し処はーとろんでは「整体・リフレ」「アーユルヴェーダ・アヴィヤンガ(オイルマッサージ)」「酸素カプセル」などのサービスがあり、丁寧なカウンセリング後に個室で一人ひとりに合わせた施術をしてくれるので、避暑で浮世の汚れまで落とせるかもしれません。
如何だったでしょうか? エアコン要らずの高標高RVパーク。前述のとおり、800m以上の標高となると、意外とその数が少なく、エリアも限られてきますが、体感温度は、緯度も関係してくるので、標高と緯度の合わせ技も考えられます。例えば、東京よりも約300kmのところにある標高約290mの蔵王のRVパークは、約3度低くなり、これは標高にすると約450m高くなるのと同じなので(乱暴な机上の計算ですが)実質的には標高740mとなり、結構、涼しいのではないかと推測されます。(今度、現地に行って試してみますが・・)勿論、地形や、その他の条件などでも左右されるので、実際に「ひと夏の経験」をしてみないと分かりません。あそこに行ったら、夏でも寒い位だった!という体験談がありましたら、お知らせ下さい。デヴな私は喜びます。