キャンピングカーに安心を提供するダブルタイヤのベース車両が登場!

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キャンピングカーは豪華な設備やレイアウトで比較されることが多い。しかし、移動手段としての運動性能や安全性も重視したいところだ。特にキャンピングカーに積み込む荷物は一般的なクルマに比べても多いし、さらに走行距離も増える傾向にあるので、キャンピングカー選びではクルマとしての性能を比較することは欠かせない。

キャンピングカーのために生まれたカムロード

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キャンピングカーのクルマとしての性能を確認する時、ポイントとなるのがベース車両。特に架装部分が多くを占めるキャブコン(キャブコンバージョン:ベース車両に居住スペースを架装したキャンピングカー)ではベース車両がキャンピングカーの性能を大きく左右する。そんなキャブコンのベース車両でトップシェアを誇るのが、トヨタ製のカムロードだ。

カムロードはトヨタのトラック「ダイナ」をベースに、キャンピングカーとしての乗りやすさなどを追求したベース車両で、日本RV協会が発足して間もないころ、トヨタと協会の協力によって生まれたモデルだった。現在ではその特性から、キャンピングカー以外の特種車両でも利用されている。

ダブルタイヤの要望

ダイナ1.2トンベースのシャーシを採用したカムロードは、ダイナのラインアップの設定から必然的にリアにシングルタイヤが採用されている。しかし、性能面から見て、キャンピングカーに限らず、いろいろな特種車両の分野からもリアダブルタイヤ化への要望が上がっていたという。以前、ダイナのキャンピングカー仕様として、小径のダブルタイヤモデルが存在したが、キャンピングカーとして世に出たのは数台であった。

キャンピングカー業界の発展のために

そこで、業界の懸案事項でもあった新しいキャブコンのベース車両開発に取り組んだのがナッツRVの代表取締役社長荒木賢治氏(写真)。長年、トヨタのトラックとバスを多く扱っていたこともあり、トヨタとの太いパイプを持っていた。

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昨年、ナッツRVはコースターの180馬力モデルをボーダーバンクスに投入したことで話題を呼んだが、これもナッツの情熱あってのこと。キャンピングカーに利用されるコースター6mタイプには180馬力モデルがなかったが、大型モデルの180馬力タイプのパワーソースを移植し、テストコースに通いつめ、排ガスやミッションの確認を行いながら承認取得までに1年を要してきたという。

そんな経緯もあって、カムロードのダブルタイヤ化への挑戦も、自然と実行に移されることになった。最初はトヨタからパーツの供給を受けて、ダブルタイヤの試作車を作るところからスタートし、テストを繰り返すことになった。その間もトヨタとの折衝を重ね、カムロードの性能アップ、市場の拡大など、さまざまな観点から、ダブルタイヤ化の必要性を訴えてきたという。その熱い思いが通じたのか、部品供給だけではなく、最終的にはカムロードのラインアップにダブルタイヤが加わることになった。これで多くのビルダーがダブルタイヤを採用できる。これは、キャンピングカー業界全体の発展にもつながり、荒木氏が望んでいたことでもあった。

ショーで注目されたダブルタイヤ

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2019年2月1〜3日に幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」でひときわ大きなブースを構えていたナッツRV。その展示のなかで話題を呼んでいたのは、やはり、ダブルタイヤのカムロードシャーシ。その隣にはリアをダブルタイヤにしたクレアが展示されていた。

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馴染みのあるカムロードサイズでありながら、前後同径のワイドトレッドダブルタイヤを採用することで、ユーザーの期待は大きかったようだ。まだ、受注が始まったばかりで、ユーザーの口コミなどは上がっていないが、ナッツRVではクレアのダブルタイヤモデルを昨年9月からロードテストし、その実力を実感している。

より安心なキャンピングカー

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注目すべき点はリアダブルタイヤのカムロードはフレームから違うことだろう。これまでは1.25トン用のシャーシを使っていたが、より重量のあるモデルのシャーシを採用している。おそらく1.5トンあたりではないかと推測される。おかげで、ショックアブソーバーの組み替えもあって、ドライビングフィールは向上。ワイドトレットによる走行安定性も期待できる。

また、ダブルタイヤの採用で許容耐荷重が700kgに増えている点にも注目したい。ナッツRVではアイドリングだけでサブバッテリーが充電できてしまうレボリューションモデルがあるが、昨年の受注実績を見ても、同系統のシステムを組み込むユーザーがほとんど。この際、バッテリー重量が増えるので、耐荷重のアップは大きなアドバンテージとなるのだ。

カムロードのダブルタイヤモデルは標準で175のタイヤを履いているのだが、クレアのダブルタイヤモデルには185を採用する予定。標準で185を採用して、ダブルタイヤと組み合わせることで、より安心できるキャンピングカーへと昇華させるためだ。

しかも、すべてのタイヤを185に変え、ショックアブソーバーの変更、安心できるダブルタイヤでグレードアップしたシャーシを採用しても、クレアのダブルタイヤモデルは販売価格が約40万しか上がらないという。従来のシングルタイヤモデルも継続されるので、よりユーザーの多彩な使い方に寄り添ったラインアップとなったといえるだろう。

ダブルタイヤを採用したカムロードが正式にラインアップされたことで、今後のキャンピングカーの動向が大きく変わる可能性を秘めている。クレアは内装のバージョンアップなども行われ予定で、今後の展開から目を離せない存在となりそうだ。

最速インプレッション
編集部がリアダブルタイヤのクレアを試乗!

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ナッツRV埼玉店で、リアダブルタイヤのカムロードをベースにしたキャブコン「クレア」を試乗してきました。

リアダブルタイヤの効果は想像以上に大きく、既存のカムロードと比べると劇的にリアの剛性感が向上しています。ボディの揺れの少なさは、お店から国道に出る際の段差でも体感できるほど。既存のカムロードでは、段差を乗り越える際にボディがユッサユッサと揺れますが、リアダブルタイヤのカムロードはトントンと小気味よく段差を乗り越え、過度なボディの揺れを感じることはありません。

走行中もその印象は変わらず、キャブコン特有のフラフラとした挙動は皆無。常にボディが安定しているので、キャンピングカーだからと言って構えることなく、安心して運転できます。交差点の右左折や車線変更時もリアがしっかりと踏ん張り、大幅にロール(左右の揺れ)が減少しているのがわかります。路面状況によるリアからの微振動や突き上げはありますが、ボディの不快な揺れが減って安定した姿勢をキープしながら走れるため、キャブコンとしては十分快適な乗り心地です。

今回の試乗で、リアダブルタイヤ化による安定感の向上とロール感の減少を確実に体感できました。それに加え、許容荷重アップ、ダブルタイヤによるバーストリスクの減少など、安全面において非常にメリットのあるベースシャーシだと改めて実感しました。

カムロード ワイドトレッドダブルタイヤ 諸元

全長
4690mm
全幅
1695mm
全高
1985mm
軸距
2545mm
輪距
前輪1425mm 後輪1501mm
最小回転半径
4.8m
タイヤ
BS R202 175/75R15(103/101L LT)
排気量
2982cc
エンジン
ディーゼルターボ
最高出力
144PS/3400rpm
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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