キャンピングカーの上手な走らせ方を教えます!

キャンピングカー活用法

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キャンピングカーは、「普通乗用車と比べて走行性能が劣っている」のが一般的だ。
架装で増加した車両重量、空気抵抗の大きいボディ形状など、走りに不利な要素を多く抱えているのがその理由。そもそも家ごと移動しているようなものなので、キャンピングカーであることで得られる快適性や居住性との相殺と考えれば、ある程度は納得がいく。

とはいえ、キャンピングカーはあくまでも「クルマ」。
移動時の安全性や快適性はもちろん、スポーツカー並みとは言わないまでも、ストレスを感じない程度の走りにはこだわりたい

スポーツカーにはスポーツカーの走らせ方があるように、キャンピングカーにもキャンピングカーの走らせ方がある。
何より大切なのは、それぞれの車種が持つ特性を理解して安全運転に努めること。
今回は、キャンピングカーで安全・快適にドライブするための、「上手な走らせ方」「走行時の注意点」について解説する。

急ブレーキ、急ハンドルなど、「急」の付く動作はご法度!

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車重が重く、重心が高いキャンピングカーを運転する際は、急発進や急ブレーキ、急ハンドルなど、「急」の付く動作をしないように心がけたい。
とくに、リアに巨大な居住用シェルを搭載したキャブコンは、トラックの箱車と同じ。普通乗用車とまったく同じ感覚で運転するのは、無理がある。

急ハンドルを切れば車体が左右に大きく揺れ、急発進をしたり急ブレーキをかければ車体が前後に大きく揺れる。常に車体が揺れる不安定な運転では、同乗者が車酔いしてしまう可能性も高いし、急激な揺れで車内に積載した荷物が落下してくる危険もある。最悪の場合、クルマが制御不能に陥り、横転などの重大事故を引き起こす可能性も……。

  • 一般道でも高速道路でも、常にスピードは控えめに。
  • カーブでは十分に速度を落とし、車線変更はゆっくりと。
  • スタート時はジワリとアクセルを踏んでスムーズに加速。
  • 急ブレーキをかけることのないよう、常に周囲に気を配り、車間距離を適正に保つ。

キャンピングカーを運転するコツは、とにかく「無理をしない」こと。
出かける際は、移動時間に余裕を持って、安全な速度でゆとりある運転を心がけよう。

キビキビ走らせるポイントは、ATシフトを積極的に手動操作すること!

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「うちのキャンピングカーは走らない(動力性能が低い)」と嘆く声をよく聞くが、そうした人はATシフトを手動操作せず、アクセルのみに頼って運転しているケースが多い。

低回転で大トルクを発生するディーゼルエンジン車や、パワーに余裕のあるクルマならまだいいが、回転数を上げてパワーを引き出す特性のガソリンエンジン車で、車重に対してエンジンパワーが不足している場合、それだと動力性能に不満を感じてしまうのも無理はない。キャンピングカーをキビキビと走らせるコツは、加速時や登坂時に、ATシフトを積極的に手動操作(シフトダウン)してエンジンの回転数を上げ、パワーをうまく引き出してやることだ。

ちなみに筆者は、2.7リッターガソリンエンジンを搭載したハイエースベースのキャブコンで10万km以上走行しているが、「走らない」と思ったことは一度もない。4速ATを頻繁に3速に落とし、登坂時など状況によってはシフトを2速まで落とす。それにより、急坂でも周囲のクルマと同じペースで走れるので、登坂車線を走行した経験もほとんどない。

ATのキックダウンだけに頼らず、シフトを積極的に手動操作してパワーバンド(エンジンが効率よく力を発揮できる回転域)をうまく使う。
それだけで、キャンピングカーの走りは劇的に向上する。

無駄な荷物はこまめに降ろす。重量バランスも考慮しよう!

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キャンパー架装によって、ただでさえ重量が増加しているキャンピングカー。
そこに、生活用品やキャンプ道具、自転車、趣味のツール、アウトドアアクティビティ用ギアなどを積載していけば、際限なく重量は増える。

クルマにとって、「重量増は百害あって一利なし」
重くなれば、燃費はもちろん、加速性能もブレーキ性能もコーナリング性能も悪化するし、足回りにかかる負担が増えてトラブル発生のリスクも高くなる。

キャンピングカーの走りにこだわるなら、「必要のない荷物はこまめに降ろす」のがポイント。家族を乗せている時と1人で乗っている時では、明らかに1人で乗っている時の方が軽快に走れるが、余分な荷物を降ろすことでそれと同様の効果が得られる。

しばらくキャンプに行かないならキャンプ道具は降ろす、必要のないアクティビティ用ギアはこまめに降ろす。面倒な作業だが、そのちょっとした心がけで、キャンピングカーの走りは軽くなり、安全性・経済性も向上する。

また、荷物を積載する際は、重心が高くならないよう「重いものは下に、軽いものは上に」が鉄則。重心が偏らないように、重い荷物はできるだけサブバッテリーや水タンクといった重量物の対角上に積み込むなど、重量バランスにも配慮したい。

ボディの幅や長さ以上に気をつけたい「ルーフの高さ」!

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一般的な乗用車と比べて大型のクルマが多いキャンピングカー。
「怖くて運転できない」と思われがちだが、ベースとなる1BOX車やトラック、マイクロバスは、シートポジションが高いことで前方の見切りがよく、ボディサイズからは想像できないほど小回りが利くため、意外に運転は難しくない。
ただし、注意しなければいけないのが、全高、つまりルーフの高さだ。

ある程度目視できるボディの幅や長さに対しては、とくに意識しなくても気を配りながら運転できるが、高さに関しては注意が抜け落ちてしまいがち。全高の高いキャンピングカーの代表格とも言えるキャブコンでも、運転席からバンクが見えないモデルの場合、ついついバンクの存在を忘れてバンコン感覚で運転してしまう人が多い。

全高制限のある駐車場やトンネル、道路の看板や街路樹、コインパーキング出入口の屋根、キャンプ場の立ち木など、高い位置にある障害物は意外に多い。キャンピングカーを運転する際は、常に自分のクルマの「高さ」を意識して、上方にも注意を払うこと。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに700泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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