キャンピングカーでフェスに行こう!フジロック体験記とおすすめフェス

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オートサイトのあるフェスが増えています。そして、フェスでキャンピングカーを利用する人が増えています。テントを建てる手間いらず、ということはキャンプ用の荷物も少なくて済み、しかもテントより快適に寝られるキャンピングカーですから、悪天候の心配がつきまとうフェスとは相性抜群。今後、加速度的に広がっていくのではないかと予想しています。

フジロックが大好きで過去17年も連続で参加していますが、今年初めてフジロックのオートサイト「ムーンキャラバン」を利用してみました。キャンピングカーでのムーンキャラバン体験記と、キャンピングカーで参加できるおすすめのキャンプフェスをご紹介します。

旅のお供は、日産NV350をベースにしたバンコン型キャンピングカー
旅のお供は、日産NV350をベースにしたバンコン型キャンピングカー

ムーンキャラバンの利用条件

ムーンキャラバンの利用を検討する際に気を付けるべきポイントは、出入庫の時間制限と車の大きさです。ムーンキャラバン利用者は、フジロック開催前日、つまり前夜祭の木曜日の昼12時から夕方5時までの間に入庫し、フジロック終了後の月曜日、朝9時から12時までの間に出庫することが決められています。出入庫の指定時間以外は車の出し入れできません。入庫時間に遅れた場合、専用駐車券は無効となり、エリアを利用できないだけでなく他に代用となる駐車場もないので、確実に出入庫時間を守れる場合にチケットを入手しましょう。

ムーンキャラバンのチケットは、2輪用と4輪用があり、区画の大きさ、入場券とのセット内容が異なります。今回は4輪用ムーンキャラバンチケットの内容についてご紹介しますが、この場合フジロックの3日通し券2枚とセットでないと購入できないことになっていますのでご注意下さい。

ムーンキャラバンの場合、通常のテントサイトと違って、6×6の区画に分けられています。写真の中で黄色い目印で区切られた区画です。この区画内に駐車しテントスペースをつくります。区画からはみ出して利用することはできません。ということで、車両の大きさは全長6m以内のものに限られます。区画が決められているので、その中でテントやタープをレイアウトします。

場所、設備

到着した順に、区画に案内されます。ムーンキャラバンの場所は、ツアーバス利用者専用キャンプサイト「ピラミッドガーデン」から少し傾斜を登ったところ。旧苗場プリンスホテルゴルフコースで、多少の傾斜がありますが、ふかふかで気持ちいい草地です。

ムーンキャラバン利用者のみ、自炊が可能です。区画内にテントやタープで思い思いのサイトを作り、早くから火を熾して楽しんでいる人が多いです。ただし直火は禁止です。エリア内にトイレと水場があります。駐車中はエンジンを切ることが決められているので、キャンピングカーに附帯のキッチンとは別に調理器具を持参したほうがよさそうです。

また、ムーンキャラバン利用者は苗場プリンスの大浴場や売店を利用することが可能です。一般キャンプサイトのシャワー施設、苗場温泉、ツアーバスセンター横の売店も使えます。シャワーは無料、入浴施設は有料です。ピラミッドガーデンの飲食店やトイレが近いので、食、トイレ、お風呂に関しては比較的便利だと感じました。

ピラミッドガーデン
ピラミッドガーデン

ペット同伴可

ムーンキャラバンは犬のみ同伴可能です。ただし、フジロック会場内はペット禁止です。場外エリアのムーンキャラバン内ではリードをつないで同伴可能ですが、会場内に犬を連れて入場することはできません。ムーンキャラバンから会場に向かう途中、ピラミッドガーデンを過ぎたあたりに、ドッグランとドッグバーがあります。

ムーンキャラバンのそのほかのメリット

ツアー利用者専用テントサイト「ピラミッドガーデン」が近いというのは、大きなメリットでした。ピラミッドガーデンにはステージがあり、日中から夜遅い時間まで、様々なアーティストがやってきます。一度テントサイトに戻ったとしても、気が向けばまたすぐに見に行くことができる距離にステージがあり、会場内に比べると比較的ゆったりとライブを楽しむことができます。

夜のピラミッドガーデン
夜のピラミッドガーデン

ピラミッドガーデンには、子どもが遊べる遊具がいくつもあります。子ども連れが多いムーンキャラバン利用者の中には、フジロック会場よりも、ピラミッドガーデンにいる時間のほうが長いかも、という人が多いようです。

ピラミッドガーデンのステージ
ピラミッドガーデンのステージ

子ども連れのグループが多いので、子ども同士が仲良くなれることもメリットかもしれません。同じ場所で4泊5日のキャンプを過ごす機会は、ほかにあまりありません。朝起きるとお隣りのサイトへ走っていき、「あーそーぼ」と声をかける子どもたち。そしてフジロックが終わるとどの家族も、「また来年ね」と言って帰っていくのが印象的でした。

ムーンキャラバンまとめ

唯一のデメリットは、会場までどのテントサイトよりも距離があること。入場ゲートまで2㎞以上、普通に歩いて30分ほどかかります。距離はありますが、歩く距離よりもサイトの広さを重視したい人にムーンキャラバンは特におすすめです。荷物が多い子ども連れの場合、会場とテントサイトを何度も往復するには体力が必要なので、計画をしっかりたてて行き来することをおすすめします。

ムーンキャラバンの利用料金は、通常のテントサイトに比べると少し高額ですが、宿泊施設と比べたら破格に安いのが特徴です。キャンピングカーでフジロックに参加する場合、場内駐車場チケットを入手して車中泊することも可能です。でもせっかくなら、ムーンキャラバンの広めのサイトで快適にキャンプを楽しんでみませんか?

キャンピングカーで行けるフェスおすすめ

・道志村キャンプNatural High! 森と川と村のまつり
山梨県の道志の森キャンプ場で、毎年5月中旬に開催されるキャンプフェス。ワークショップが充実していてファミリーに人気。
http://naturalhigh.jp/

・NEW ACOUSTIC CAMP(ニューアコ)
群馬県の水上高原で、秋に開催されるキャンプフェス。ゴルフ場のふかふかの芝生が人気。オートサイトまでゴルフ場のカート道を通るので、全長5m以上の車は入場が難しいとされている点に注意。
http://newacousticcamp.com/

・頂(いただき)
静岡県の吉田公園を会場に、毎年6月に開催されているキャンプフェス。会場内の電力をバイオディーゼルでまかなっているため、マイキャンドル、廃油持参を推奨している。オートステイエリアの区画は5m×6m。区画を超えない大きさでキャンピングカーの利用が可能です。
http://www.itadaki-bbb.com/

以上、キャンピングカーによるフジロックのムーンキャラバン体験記とオートサイトのあるおすすめフェスをご紹介しました。様々な音楽フェスのキャンプサイトにオートサイトが増えています。キャンピングカーで快適に、フェスを楽しんでみませんか? 

WRITER PROFILE
渡部郁子(わたなべいくこ)
渡部郁子(わたなべ・いくこ)

アウトドアナビゲーター、温泉ソムリエ、温泉好きのアナウンサー。
お湯アナなどの肩書で、JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに様々なメディアで情報を発信中。子どもにやさしい温泉や山、フェス情報など、子どもといっしょに楽しむアウトドアスタイルを提案しています。

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