キャンピングカーで行く“聖地”北海道!その魅力と楽しみ方を徹底レポート!

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キャンピングカーで行く“聖地”北海道!その魅力と楽しみ方を徹底レポート!

今年の夏は、わが家の恒例行事北海道キャンピングカー旅に行ってきた。昨年、一昨年はコロナの行動制限でやむなく中止にしたので、渡道するのは3年ぶり。しかも、新しい相棒のトラキャンでは、北海道に行くのも、長期旅をするのも、初めての経験となる。

わが家は16年前から北海道キャンピングカー旅を続けてきたが、今年の夏は今までにない新鮮な気持ちで旅を楽しむことができた。本記事では、12日間で4000kmを走破した今年の旅を振り返りつつ、なぜ北海道がキャンピングカーの聖地と呼ばれるのか、その魅力や楽しみ方について解説する。

北の大地は“キャンピングカーの聖地”

北海道は、キャンピングカーの聖地だ。毎年夏になると多くのキャンピングカーユーザーが北海道で旅を楽しんでおり、まだ行ったことはなくても「いつかはキャンピングカーで旅してみたい」と北海道に憧れを抱いている人も多い。なぜ、北海道がそこまでキャンピングカー乗りの心を惹きつけるのだろうか?

北海道キャンピングカーの旅

北海道の最大の魅力は、他のどの場所とも違う“日本離れしたスケール感”にある。道が広くクルマが少ないので、大きなキャンピングカーでも走りやすく、どこに行っても広い駐車場があるためクルマを止める場所に困ることもない。

広大な大地と豊かな自然に恵まれた北海道では、地平線まで続くまっすぐな道や、視界いっぱいに広がる大海原、牛や羊がのんびりと草を食む広大な牧草地など、スケールの大きな絶景スポットが点在している。人やクルマの少ない道北エリアを旅していると、思わず「ここ、日本?」と思ってしまうこともあるほど。すべてのストレスから解放され、日本離れしたスケール感を味わえるのは、全国でも北海道だけだ。

北海道キャンピングカーの旅

海に囲まれた北海道では、どこに行っても新鮮な海鮮を豪快に味わうことができる。しかも、ジンギスカン、豚丼、ラーメン、ソフトクリームなどのスイーツまで、何を食べても絶品! 北の大地でしか味わえない最上級のグルメを堪能できることも、北海道が多くの人を惹きつける理由のひとつだ。

北海道でしかできない至福のキャンプ

トラキャンとキャンプ場

わが家の北海道キャンピングカー旅では、宿泊地として必ずオートキャンプ場を利用する。むしろ、「北海道でキャンプしたい」がために、16年間も北海道の旅を続けてきたと言っても過言ではない。

何しろ北海道のキャンプ場は、本州のキャンプ場とは比べ物にならないほどロケーションが素晴らしい! 人工物がまったく見えない広大なキャンプサイトで、地平線を眺めながらコーヒーを飲んでいると、思わず「これだけでも北海道まで来たかいがあるなぁ」と感じてしまうほど。チェックイン・チェックアウトの時間が決まっているので、道の駅などで仮眠をとりながら旅をするスタイルに比べると贅沢な時間の使い方にはなるが、北海道の大自然を肌で感じたいなら、キャンプ場を利用するのがお勧めだ。

今年の夏の北海道キャンピングカー旅でも、6カ所のキャンプ場を回ってそれぞれの雰囲気や魅力を満喫してきた。AC電源が完備されていて、ごみ捨て、給排水の心配がいらないのも、キャンプ場を利用するメリットだ。

初山別村みさき台公園オートキャンプ場

道北エリアの日本海沿いにある初山別村みさき台公園オートキャンプ場。ここの魅力は、高台のサイトから見下ろす日本海の絶景とオートサイトの広さ! 本州のオートキャンプ場なら3~4区画がすっぽり入ってしまうほど1区画が広くとられており、スケールの大きな風景と相まって「北海道でキャンプをしている」ことを実感できる。キャンプ場はワンコも同伴OKで、徒歩圏内に温泉施設も完備。ロケーション、過ごしやすさ、利便性のすべてがそろった、わが家のお気に入りキャンプ場のひとつだ。

星に手のとどく丘キャンプ場

中富良野にある星に手のとどく丘キャンプ場は、わが家の北海道旅の原点とも言える場所。16年前に初めて訪問してから毎年通い続け、過去には1週間滞在したこともあるほどのお気に入りだ。キャンプ場内には、北海道らしいゆったりとした時間が流れており、夜になれば各サイトにある石組みの炉で焚き火をしながら満天の星空を眺められる。自分のサイトに持ち帰って食べる、名物のジンギスカンも絶品! 東京生まれ、東京育ちのわが家にとって、「北海道の故郷」のような特別なフィールドだ。

さらべつカントリーパーク

帯広から南に50分ほど走った場所にある更別村のさらべつカントリーパークは、東京ドーム約7個分の広大な敷地を持つキャンプ場。ここの魅力は、何と言ってもサイトの広さ! キャンピングカーサイトは駐車スペースだけで13m×4mの広さがあり、輸入モーターホームやトレーラーも余裕で止めることができる。美しく整備された芝の区画サイトは、本州のキャンプ場なら5~6区画はすっぽり入ってしまうほどの広さで、北海道ならではの開放感を味わいながらゆったりとキャンプを楽しむことができる。キャンピングカーサイトにはAC電源と水道が完備され、快適性も言うことなし!

12日間で約4000kmを走破!

今年の夏は、往復ともに東京~青森の片道730kmを自走して、青森~函館航路の津軽海峡フェリーを利用した。函館到着後は、むかわ~平取~富良野~北竜~初山別を経由して日本最北端の宗谷岬まで走り、その後は道東をグルッと回って12日間で北海道をほぼ1周。旅の累積走行距離は、約4000kmにのぼった。

北竜町ひまわりの里

「お花畑に行きたい」という大学2年生の長女のリクエストで、北竜町ひまわりの里へ。夏空に咲き誇る200万本のひまわりを前に、子どもたちもニコニコ顔♪

北海道のオロロンライン

稚内まで日本海沿いをひた走るオロロンラインは、北海道でもっとも好きなドライブルート。左手に日本海に浮かぶ利尻富士、右手に3.1kmに渡って28基の風車が立ち並ぶ、天塩周辺の直線道路が最高!

宗谷岬

日本最北端の宗谷岬に、家族そろって5回目の訪問。前回訪れたのは子どもたちがまだ小学生のときだったので、成長した子どもたちと一緒に再訪できて感慨深かった。

日本最北端のガソリンスタンド

宗谷岬の近くにある日本最北端の給油所で燃料を補給。ここで給油をすると、「日本最北端給油証明書」と手作りのキーホルダーがもらえる。

樺太食堂のランチ

稚内にある樺太食堂で、北海道ならではの豪快な海鮮丼に舌鼓。「ノシャップ岬」のすぐ近くにあるこのお店は、ライダーやチャリダーなどの旅人に人気の海鮮食堂。わが家が稚内を訪れたときは、ここでランチを食べるのがお約束だ。

猿払エサヌカ線

地平線に向かって牧草地をまっすぐに貫く全長16kmの猿払エサヌカ線は、北海道に点在する直線道路の中でもトップクラスのスケールを誇る。青空に吸い込まれるような感覚を味わいながら、爽快なドライブを満喫した。

北斗市のトラピスト修道院

北斗市にあるトラピスト修道院にて。荘厳な空気が流れる自然豊かな修道院は、一見の価値あり。敷地内の売店で販売しているソフトクリームも、北海道に来たらぜひ味わってほしい一品だ。

岩田ファミリーとトラキャン

家族全員にとって忘れられない思い出となった、今年の夏の北海道キャンピングカー旅。子どもたちが幼い頃から16年間も家族で旅を続けることができたのは、「クルマ」と「家」の要素が一体になったキャンピングカーの機動力と利便性があったからこそだ。

北海道は、他のどの場所とも違う魅力を持つ“キャンピングカーの聖地”。キャンピングカーを購入したら、ぜひ一度は北海道を訪れて、日本離れした風景の中で自由な旅を楽しんでみてほしい。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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