【ビルダー社長のキャンピングカー】レクビィ 増田浩一代表

メーカー・販売店インタビュー
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【ビルダー社長のキャンピングカー】レクビィ 増田浩一代表

キャンピングカービルダーの社長は、普段どんなクルマに乗り、どんなライフスタイルを送っているのだろうか? 自らキャンピングカーライフを実践するビルダー社長にスポットを当て、その愛車とライフスタイルを紹介することでビルダーのバックボーンを紐解くのが、本企画の趣旨だ。

今回ご登場いただくのは、愛知県瀬戸市に本社を構える創業37年のバンコンメーカーレクビィの増田浩一さん。1980年代のキャンピングカー黎明期から国内外のあらゆるカテゴリーのキャンピングカーを乗り継いできた、老舗ビルダー社長のこだわりとは?

レクビィ代表 増田浩一さん
レクビィ代表 増田浩一さん

キャンピングカーで子育てをした1980年代

運転中の増田さん

「今から37年前、レクビィの前身となるロータス名古屋でデモカー的に作ったマツダ・パークウェイのバスコン。それが、自分にとって初めてのキャンピングカーです。そこから、トラキャン、ワーゲンのバンコン、アメリカン・クラスC、ハイエースのボディカットキャブコン、ハイエースのバンコン、現在のキャンピングトレーラーまで、様々なカテゴリーのキャンピングカーを経験してきました」

増田さんがこれまでに乗り継いできたキャンピングカーは、9台。日本におけるキャンピングカーの黎明期である1980年代には、マイクロバスベースのバスコンに始まり、いすゞのピックアップトラック・ファスターにアメリカ6PAC製キャンパーシェルを組み合わせたトラキャン、ワーゲンT-1のオーストラリア製ポップアップルーフバンコン、ワーゲンT-2のウェストファリア製ポップアップルーフバンコン、ダッジ・ダコタ6輪車ベースのアメリカン・マイクロミニクラスCと、バラエティに富んだキャンピングカーを所有し、体験してきた。1980年代に乗り継いだこれらのキャンピングカーは、これまで経験した9台の中でもとくに思い出深いという。

「当時は子供がまだ小さくて、子育ての真っ最中。どのクルマもファミリーキャンプをメインに、海に山にと家族でたくさん遊びに行きましたね。キャンプ場に行ったり、海や川で釣りをしたり、四国の道後温泉まで旅をしたり……。キャンピングカーでのアウトドア遊びや旅を通して、子育てをしてきた感じです」

自社のキャンピングカーを体験

レクビィのシャングリラ
レクビィ「シャングリラ」

子育てが終わってキャンピングカーを所有していない期間が続いたが、2011年にはハイエースのボディカットキャブコン「パタゴニア」で久々にプライベートでのキャンピングカーライフを再開。その後、ハイエース・スーパーハイルーフをベースにしたレクビィのフラッグシップモデルシャングリラ、シンプル仕様のバンコンホビクルと、自社のバンコンを乗り継いだ。

「パタゴニアは、夫婦と愛犬で旅を楽しめるように購入しました。子供が小さかった頃はキャンプメインでしたが、このクルマの用途は気軽なクルマ旅。道の駅や温泉施設の駐車場で仮眠したり、許可を取って飲食店の駐車場に泊まったりしながら、各地の観光地を巡りました。東北1周旅行や九州1周旅行もしたし、キャンピングカーの魅力をあらためて感じさせてくれた1台でしたね。

その後は『自社のバンコンに乗ってみないと、本当の意味での使い勝手はわからない』と、レクビィのバンコンを2台乗り継ぎました。パタゴニアの時と同じで夫婦と愛犬、たまに娘も連れてクルマ旅を楽しみ、北海道にも行きました。1台は装備が充実したフラッグシップバンコン、1台はシンプル装備のポップアップルーフバンコンと、性格の異なるクルマを実際に体験したことで、キャンピングカーを作る側として勉強になることも多かったです」

レクビィ「ホビクル ポップアップルーフ」
レクビィ「ホビクル ポップアップルーフ」

キャンピングトレーラーという未知の世界

キャンピングトレーラとゲレンデヴァーゲン

長いキャンピングカー歴を経てたどり着いた増田さんの現在の愛車は、牽引式のキャンピングトレーラー。老舗バンコンビルダー社長の愛車が自走式ではなくトレーラーというのも不思議に思えるが、そこにはどんな意図があるのか?

キャンピングトレーラーの接続

「バンコン、キャブコン、バスコン、トラキャンはすべて経験したし、軽キャンパーは所有しないまでも何度か車内で寝た経験がある。でも、キャンピングトレーラーだけは過去に経験したことがなかったんです。キャンピングカーづくりに携わるメーカーとして、あらゆるカテゴリーのメリット・デメリットを実際に体験することはとても重要。そこで、ハイマー・エリバ・ツーリングGT430にたどり着きました」

ハイマー・エリバ・ツーリングGT430

60年以上の歴史を持つハイマーのエリバ・ツーリングシリーズは、柔らかな流線形のアルミボディがもたらすレトロモダンなスタイリングが最大の特徴だ。

ハイマー・エリバ・ツーリンのポップアップルーフ

水平開閉式ポップアップルーフの採用で全高を抑え、牽引時の走行安定性と開放的な室内空間を両立させている。

ゲレンデヴァーゲンとハイマーのトレーラー

「こだわったのは、自家用車のゲレンデヴァーゲン(メルセデスベンツ・Gクラス)に合うレトロなデザインと、トイレが装備されていること。5台目のアメリカ製クラスC以降、乗ってきたキャンピングカーはすべてトイレ付き(ホビクルのみ簡易的なポータブルトイレ)。夫婦の気ままなクルマ旅にはトイレが必需品だと身に染みていたので、トイレ付きであることは絶対条件でした。それで、当時タイミングよく日本に入ってきた、トイレルーム付きのエリバ・ツーリング60周年記念モデルを購入しました」

ハイマー・エリバ・ツーリングGT430のロゴ

ゆったりと落ち着けるインテリア空間

エリバ・ツーリングの車内と増田さん

「デザインも素晴らしいし、住み心地も申し分ない。もし使わなくなっても、そばに置いておきたい、そんな風に思えるほど気に入っています。長い歴史と深いストーリーに対するリスペクトと、そうした背景を持つモデルを後世に残したいという思いもありますね」

ポップアップルーフを上げた車内

ポップアップルーフで空間を拡張した、開放感あふれるインテリア。フロント&リアにダイネット、センターにキッチンとトイレルームを配し、長期の旅でも快適に過ごせる。

エリバ・ツーリングのキッチン

2バーナーコンロとシンクを備えたキッチン。キャビネットには、大容量の冷蔵庫も装備されている。

エリバ・ツーリングのトイレルーム

トイレルームは、もっともこだわった要素のひとつ。気ままな夫婦2人旅の必須装備だ。

エリバ・ツーリングのダイネット

テーブルを囲んでゆったりとくつろげる、広々としたリアダイネット。簡単な展開作業で、ベッドスペースとしても活用できる。

「パーク&サイクル」スタイルで旅を楽しむ

エリバ・ツーリングの真横

RVパークで連泊してトレーラーを切り離し、ヘッド車単体で観光地や温泉、グルメを楽しむのが、現在の定番スタイル。拠点を作ることで身軽に動けるようになり、時にはヘッド車で100km近い距離を走ることもあるという。購入当初はトレーラーの機動性の悪さに苦労したこともあったが、このスタイルにたどり着いてからは今まで以上に旅を楽しめるようになったそうだ。

エリバ・ツーリングの後方

「最近は、ヘッド車のカーゴに電動アシスト付き自転車を積んで、RVパークを拠点に自転車で観光地巡りをする“パーク&サイクル”スタイルがお気に入りです。自転車だと行動範囲が広がるし、クルマだと見逃してしまうようなお店や景色にも出会える。自転車とクルマ旅を融合したこのスタイルは、今の自分にピッタリの遊び方ですね」

エリバ・ツーリングのダイネットと増田さん

キャンピングカーを乗り継ぎ、現在進行形で自分流のキャンピングカーライフを満喫している増田さん。実際に乗っているからこそ得られる貴重な経験とノウハウは、レクビィのバンコンにも確実に受け継がれている。

「大切なのは、自分自身がキャンピングカーで遊び、キャンピングカーを心から楽しむこと。難しいことは抜きにして、とにかくキャンピングカーが大好きなんです(笑)」

37年に渡って続いてきた増田さんの“キャンピングカー愛”。それが、老舗バンコンビルダーレクビィの原点であり、多くのユーザーに評価され続ける理由でもあるのだ。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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