実は当初、北の大地、つまり北海道には、それほど焦ってRVパークを開設しなくても良いとの考え方がありました。実際に私がRVパーク開設を担当していた時も、協会からは、北海道はそんなに急がなくても良いと言われていました。
その理由は、一度でも北の大地を訪れた事がある方ならお分かりになるかと思います。北の大地で、さて、車中泊、またはキャンプと考えると、「えっ!ここのキャンプ場は本当に無料なの!?」と思ってしまうような、素晴らしい環境と設備で、尚且つ、超安価か無料!!??という施設が、道内のここかしこにありました。
道の駅でも「車中泊の方、いらっしゃ~~い!」というような歓迎しているところもありました。そう、乱暴に言うと、わざわざRVパークを開設しなくても良かったのです。それ故に、「キャンピングカーで北の大地」と憧れの北海道な割に、RVパークの数が少なかった時期もありました。
ところが、最近になって、そんな北海道にも、RVパークがどんどん開設され、今や、RVパーク大国の九州・沖縄エリアの70箇所には遠く及ばないにしても、気が付くと20箇所以上、開設されていました。理由としては、道の駅忠類(十勝)の様に、バッドマナーが原因で車中泊が禁止になったり、今まで無料だったキャンプ場も、コロナや管理的な問題で有料化になるところが増えたり、最近の暑さで、エアコン駆動の為に、また普及してきたポタ電の充電の為に電源があって比較的安価なRVパークが評価されたりとか諸説ありますが、何れにしても実際に、最近、北の大地にRVパークの開設が増えてきているのは事実です。
以前は、北海道のRVパークは全部、利用した事があると豪語していた私にとっても、行っていない未体験RVパークも増えてきました。そこで、今回は、まだ行っていない北の大地のRVパークを中心に巡って利用しました。結果的に、予約で一杯のところもあって断念したところもあり、北の大地のRVパーク完全制覇!とはいきませんでしたが、全部で8カ所を訪問・利用しました。とても一度ではご紹介しきれませんので、今回と次回の2回シリーズでご紹介します。
目次
羊蹄山がばっちり見えるRVパーク倶知安(くっちゃん)
羊蹄山だけではありません。ニセコ連峰も一望にできるロケーションです。そして人気の観光地ニセコには、クルマで僅か10分前後。まさに、観光拠点となるRVパークです。冬は当然、人気のスキーリゾートで極上のパウダースノーが楽しめます。夏はハイキング、サイクリングに加え、釣りやラフティングまで楽しめます。
RVパーク自体も設備も新しく充実しています。チェックインする事務所は24時間解放されており、そこにはトイレやシャワー、洗濯機と乾燥機に、水場と電子レンジまで完備されているので、なに不自由ない車中泊が可能になります。当然、RVパークとしての設備、例えば駐車エリアは7mX4.6mと余裕のスペース。電源やゴミの引き取りは勿論、ダンプステーションもあるので、中長期の北の大地のクルマ旅でも安心です。
しかも周辺には、スーパー・コンビニ・ホームセンターに電気量販店までありますから、旅の途中に立ち寄っても何かと便利です。しかも何やら、お隣では造成中で、何ができるか分かりませんが、進化するRVパークとしても、楽しみです。
絶景の港型RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP
その名前の“ZEKKEI”とある様に、港に隣接したRVパークからの景観は素晴らしい!今回は天気に恵まれずに、推しの壮大な夕焼けを見ることはできませんでしたが、それでも室蘭港のマリーナから臨海公園が好きなだけ?楽しめるオーシャンビュー! 遥か先には「大黒島」も臨めます。間近には、風力発電や、白鳥大橋の迫力あるお姿も!
RVパークも7mX7mのウルトラスペースなので、縦にも横にもレイアウト自由、つまり横にすれば、キャンピングカーの車窓から、港が一望にできます。しかもそのロケーションの良さは絶景だけではありません。なんと!「道の駅みたら」と「むろらん温泉ゆらら」の丁度真ん中にあるので、食事やお土産は道の駅、まったり入浴は温泉へと徒歩数分! トイレはパークの隣にありますが和式なので、洋式トイレが良い方は道の駅のトイレが使えます。お向かいには日本最古の水族館もありますから、老若男女家族で楽しめるRVパークと言えます。
広大なキャンプ場の一画にあるRVパークライト メイプルキャンプ場
ここは、キャンプ場と言うよりも、パークゴルフ場だったのでは?と思う程の広い芝生のキャンプ場です。RVパークはそのキャンプ場の2箇所にあります。一つは入り口付近で4台。一般的なRVパークサイトです。トイレが近いので、緊急事態が想定される方はこちらがおススメです。
もう一方はオートキャンプサイトに3台。生芝の、イカにもキャンプ場といった雰囲気です。こちらの方がまったりできますが、トイレまでちょっと離れています。ここでは、RVパークとしては珍しく焚き火がOKとなっているので、素泊まり車中泊よりは、キャンプ寄りの車中泊も楽しめます。北の大地らしく余裕のあるスペースなので、ドッグランも本格的で、小型犬と中型・大型犬と2種類に分かれているので安心です。ドッグランだけでなく、キッズラン?と言うべき、広い芝生広場と玩具もあるので、子供たちの元気発散にも使えます。兎にも角にも広々しているので、貸し切りのオフ会なども出来るかもしれません。北の大地らしいRVパークと言えるかもしれません。
RVパークライト メイプルキャンプ場
- 所在地
- 〒068-0112 北海道岩見沢市栗沢町上幌2203番地
- 電話番号
- 0126-33-2020
- 営業期間
- 通年営業ですが、夏冬仕様切り替え時に休業予定
副市長さんも開設に関わった RVパーク 阿寒丹頂の里
こちらは以前より、車中泊にも理解があり、RVパークではありませんでしたが、車中泊エリアがあった道の駅でした。それが、2022年7月、公式にRVパークが開設されました。自らもキャンピングカー乗りの釧路市の副市長さんが、その開設にも関わったそうで、各所にその“想い”が入っているRVパークです。釧路市と阿寒湖温泉との中間位置にあり、周辺の人気観光地、摩周・屈斜路・知床など、道東観光の拠点にもなります。
北の大地らしく、広大な敷地を有する道の駅には、RVパーク以外にも温泉・レストラン・ドッグラン・キャンプ場・パークゴルフ・レンタルサイクル等のアウトドアレジャーも楽しめます。特にクルマ旅に欠かせない温泉がある事は、旅の疲れを癒してくれるということ以上に嬉しいですね。ここは、RVパーク以外での車中泊は、道を挟んだお向かいの“旧道の駅”にと案内をしていますが、それでも、普通に車中泊をする人がいて、RVパーク専用のゴミ箱に不法投棄するので、鍵付きになってしまいました。正に「浜の真砂は尽きるとも世にバッドマナーの種は尽きまじ」ですね。こちらのRVパークが閉鎖にならない事を願って止みません。
北の大地クルマ旅で注意すべき事その1
さて、閑話休題。北の大地をクルマ旅していて、気になった点を今回と次回にご紹介します。
今回は、シカとできない鹿の話です。北の大地だけでなく、動物の飛び出し問題は、生き物の命を殺める事も嫌ですが、安全上の問題にもなっています。車両破損に止まらず、人命に関わる事故にも発展する可能性があるからです。渡道する前に「鹿笛」を車両に装備する用心深い方もいます。特に北の大地は、鹿が多い!その標識も良く目にするものから。
子連れ(夫婦もの?)の鹿がいます!というものや
わんさか鹿がいまっせ!というものまであります。
悲惨な北の大地クルマ旅にならないように、特に夜間は、スピードは控え目に、普段から、いつ飛び出してくるか分からないという用心が必要ですね。では、『北の大地のRVパーク』その2もお楽しみに!
「北の大地のRVパーク」北海道の旅その2