温泉のある車中泊施設“湯YOUパーク”！10選

湯YOUパークをご存知でしょうか？車中泊施設としては、今やRVパークが有名ですが、実はもっとも歴史のあるのが「湯YOUパーク」なのです。

その昔、キャンピングカーを製造・販売している会社で構成される日本RV協会が、売りっぱなしではイカンでしょうと、キャンピングカーユーザーをサポートする目的で作ったのが「くるま旅クラブ」でした。そのくるま旅クラブの課題は、安全・安心・快適なくるま旅で、特に重要だったのが車中泊でした。

キャンピングカーは「走る家」ですが、夜はどこかに停まらないといけません。私も当時は、RVパークもなく、仮眠休息の場所である道の駅も少なく、どこかの駐車場や空き地に仕方なく停めて、イヤな思いや怖い思いをしたこともありました。

また、くるま旅の楽しみと言えば「温泉」と「ぐるめ」ですが、湯上りの一杯、それもその土地ならではの美食に舌鼓をカッポンと打ち鳴らしながらだと、下戸でない限り、お酒は必須です。それも地酒となれば、呑まなければ一生後悔する事になります。

そんな時は温泉施設に「お願いだから駐車場に車中泊させて下さい！」と平身低頭拝み倒しておりました。そこで、キャンピングカーユーザーにそんな辛い思いをさせないために、くるま旅クラブが会員限定施設として開設、普及に努めたのが「湯YOUパーク」だったのです。

那須野ヶ原ベルビューホテル湯YOUパーク（栃木）

まず驚くのが、那須というお洒落なロケーションにぴったりのゴージャスなホテルです。ここで、温泉と、ホテル飯を頂いて車中泊できると思うと、一挙にセレブ気分です。

こちらは、サイト上では、電源と24時間トイレが“なし”になっていますが、私が利用した時は使えましたので、ご希望の方はご相談されると宜しいかと思います。

ホテル故に？入浴料はお安くなかったですが、お食事は、ホテル飯の割には良心的な値段でした。勿論、湯上りに生ビールと共に100％ご満悦で頂きました。駐車場がそれほど広くないので、必ず事前に空き状況を確認して予約した方が無難です。

湯YOUパーク　与一温泉（栃木）

こんもりお山の中にある温泉です。お風呂の際、駐車場に車中泊させて頂くという典型的な湯YOUパークなので、電源も24時間トイレもありませんし、特定の車中泊スペースというのもありません。駐車場に余裕があるので、早目のチェックインや遅めのチェックアウトも許してもらえます。

入浴料や車中泊料金も安く、なによりも、温泉が素晴らしい！ここもまた、湯上りに生ビールとお食事を楽しみ、そのまま駐車場に戻って車中泊という極楽パターンなので、これは、やめられません。前述のようにトイレ使用は営業時間内のみなので、車にトイレがない場合は要注意です。

いそざき温泉ホテルニュー白亜紀（茨城）

かつては日本でも一二を争う人気海水浴場、阿字ヶ浦にも近い温泉にあります。こちらには24時間トイレもあるので安心。電源はありませんが、他のお客様に迷惑のない事が条件で発電機の使用も可能になっています。

ここからは、宝くじのご利益のある「酒列磯前神社」には歩いて行けますし、車では、春のネモフィラ、秋のコキアで人気の国営ひたち海浜公園、新鮮な海産物がテンコ盛りの那珂湊おさかな市場。

お隣の大洗には、めんたいパークやアクアワールド大洗などもあるので、温泉だけでなく、このエリアの観光拠点としても活用できます。個人的には、ローカル線では稀有な延伸が決定した「ひたちなか海浜鉄道」でゆったり旅もおススメです。

湯けむり屋敷　和おんの湯（石川）

ここに湯YOUパークができるまでは金沢市周辺で安心して車中泊ができるところはありませんでした。仮眠休息できる道の駅も金沢市の中心からは遠く、正にこの湯YOUパークは救世主となりました。

歩いて行ける駅からは、金沢市中心にある「兼六園」や「東山ひがし茶屋街」にも簡単に行けます。金沢市街で「駐車場難民」になったり、高い駐車場料金を払う事を考えると、お風呂のある湯YOUパークでの車中泊は、助かりますし、安いものです。

私も、金沢のキャンピングカーショーイベントの時は、ここが定宿なっていました。24時間トイレはありませんが、すこし歩いたところにコンビニや24時間スーパーがあるので、緊急事態？にはそこを利用します。

湯YOUパークべるが 白州・尾白の森名水公園　尾白の湯（山梨）

山梨県の北西部にある人気観光スポット「白州」にある湯YOUパークです。尾白川河岸の地下深くからわき出でる天然温泉は、多様なミネラルを豊富に含み、疲労回復・温熱効果抜群！

尾白の森名水公園には、この温泉以外にもオートキャンプ場やレストランに宿泊棟がありますが、更に、その周辺には、「サントリー蒸留所」や「シャトレ―ゼの工場」「信玄餅の金精軒」「銘酒　七賢の蔵元」、卵かけご飯「おっぽに亭こっこ」など、多くの観光スポットもあります。

また、近くには「RVパーク道の駅はくしゅう」もあるので、その時の状況に合わせて車中泊場所を選択、幅のあるくるま旅も可能です。

アクアイグニス　片岡温泉（三重）

三重県の豊かな自然の中、「癒し」と「食」をテーマにした“複合温泉リゾート施設”。600台駐車可能な余裕のある駐車場の一画が車中泊可能となっています。

ちょっと遠いですが、24時間トイレもあります。テーマの「癒し」として、加水・加温・循環一切無しの源泉100％かけ流しの天然温泉。温泉カフェや、エステ、朝ヨガ教室まであります。

「食」では、素材作りにまで徹底的にこだわる一流料理人が生み出す、大自然とのつながりを美しく結晶化させた魅力あふれる料理が人気です。和食、カウンター割烹、イタリアンに、ベーカリーからスイーツまで、これだけでも連泊したくなります。宿泊施設もあるので、たまには屋根の下で寝る事もできますね。

亀の井ホテル 彦根（滋賀）

琵琶湖湖畔に佇むホテルにある湯YOUパーク。ホテル6階にあるガラス張りの展望風呂は眺めが最高！琵琶湖の大パノラマが楽しめます。晴れた日には湖に浮かぶ竹生島や多景島、さらに伊吹山も望めます。

営業時間以外はトイレが使えませんが、徒歩2分のところにある松原公園内の公衆トイレが24時間利用できます。また電源はありませんが、ポータブル電源の貸し出しがあります。

琵琶湖をぐるっと一周観光はもちろん、古くから「お多賀さん」の名で親しまれる滋賀県第一の大社「多賀神社」や、パークから車で約15分の国宝五城の「彦根城」、その彦根城の北東にある池泉回遊式庭園の「玄宮園」も必見です。

湯ったりハウス（兵庫）

姫路で一番古いスーパー銭湯にある湯YOUパーク。その歴史だけでなく、露天風呂・サウナ・薬宝石サウナ（低温サウナ）・ジャグジー・電気風呂・足ふみ湯など、その充実っぷりも健在です。更にはエステやマッサージもありますので、心身ともにくるま旅の疲れを癒せます。入浴料金の安さも元祖のプライドでしょうか？

24時間トイレはありませんが、トイレが利用できる営業時間が朝6時から夜25時と長いので、5時間の辛抱です。徒歩圏内には、各種お食事処もあるので、食事も問題ありません。

また、国宝五城の「姫路城」にも、約1.5キロと近く、姫路城観光にも最適です。運転ばかりのくるま旅で運動不足には歩いて行っても健康の為には良いかもしれません。

ひがしせふり温泉　山茶花の湯（佐賀）

佐賀平野と脊振山脈を一望する露天風呂に家族風呂、まるでサウナのような岩盤浴、グラウンドゴルフ場、宴会ができる古民家、BBQ、お食事処、ボディケアコーナーなどの施設も充実している複合施設の駐車場にあります。電源はありませんが、24時間トイレがあります。

温泉は一度、入浴料を払えば、時間内は何回でも入浴できるので、入っては、休んでまた入るということができ、豊かな温泉ライフを楽しめます。お食事処は、メニューも多く、季節によっては限定メニューなどもあるので、湯も食も楽しめます。

また、弥生時代700年間の移り変わりを知ることができる国内最大の遺跡吉野ケ里遺跡まで車で約15分と近いので、歴史を堪能することもできます。

熊の川温泉 ちどりの湯（佐賀）

長湯に適したぬるめの湯と熱めの上がり湯がならぶ内湯。山を望む露天風呂、バリアフリー対応の家族風呂、サウナ、お食事処、休憩処などが完備されていて、1日のんびりできる温泉施設に、RVパーク並に専用区画のある湯YOUパークです。電源はもちろん、24時間トイレもあります。

お風呂は、ラドンを含むラジウム温泉（放射能泉）で、微量の放射線を吸収することで、身体の細胞を刺激し、免疫力向上、血流改善の効果があり、痛風、糖尿病、アトピーなどにも効果があるといわれています。

こちらも、充実メニューのお食事処があるので、湯上りに生ビールと料理→バタンキューという湯YOUパークならではの極楽モードが楽しめます。

湯YOUパークは如何だったでしょうか？電源とか24時間トイレがあることが前提のRVパークと比較すると、設備的には多少、不満が残る施設もあるかもしれませんが、もともとは施設側のご厚意で、今ある駐車場を利用させて頂く事からスタートしたので、そこは許容できるのではないでしょうか？

あくまでも私見ですが、そこそこの設備とリーズナブルな価格ならば、お風呂のないRVパークよりも、お風呂が大前提の湯YOUパークの方が快適だと思ってしまいます。それだけ、くるま旅にはお風呂は重要で、その「湯」を冠に掲げる湯YOUパークのメリットになっていると思います。