ライフスタイルで選べるキャブコン「コルドシリーズ」

キャンピングカー紹介
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以前バンテック社のフラッグシップキャブコン「Zil(ジル)シリーズ」について解説したが、同社からラインナップされているコルドシリーズも、ジルと並んで人気を博すモデルだ。

プレミアムな旅を演出する“ジャパニーズモーターホーム”のジルに対し、コルドシリーズはアウトドアや週末レジャーなど、“ライトに遊べるキャブコン”がコンセプトとなっている。コルドシリーズのラインナップは、現在3モデル。コルドリーブスはアウトドア、コルドランディはペット旅、コルドバンクスはファミリー仕様と、ユーザーのライフスタイルと使い方を想定して、それぞれに異なる内装レイアウトを採用しているのが特徴だ。

コルドリーブス

コルドリーブス

アウトドアからクルマ旅まで楽しみ方は無限大!

「キャンピングカーだから」と構えることなく、気軽に使えること。それが、コルドシリーズの共通テーマだ。ハイエンドなジルと比べて装備をシンプル化したのは、ユーザーが必要に応じて装備をセレクトできる自由度を考慮してのこと。最低限の装備で十分な人はシンプルな仕様に、快適性を重視する人はジルと同等の豪華な仕様に。自分の好みや使い方に合わせて、アレンジは自由自在だ。

趣味やアウトドア、旅をライトに楽しむためには、ボディサイズも重要な要素。コルドシリーズ3車種は、全長4995mm×全幅1950mmと、キャブコンとしては比較的コンパクトなサイズに抑えられているため、初めてキャンピングカーに乗る人でも構えることなく気軽に乗り回すことができる。

大人数でテーブルを囲める大空間のリビングスペース

コルドリーブス内観

つながり合う葉のように「人とのつながり」を大切にしたい。リーブス(葉)というネーミングには、そんな思いが込められている。それを具現化したのが、ジルと同様に、居住用シェルのリア側にエントランスを配置した内装レイアウトだ。

キッチンやマルチルームをリア回りに集約することで、広々としたダイネット空間を確保。対面シートにL字ソファを組み合わせ、大人数でテーブルを囲めるコミュニティスペースを作り出した。家族とのつながり、仲間とのつながり、ペットとのつながり……。さまざまな「つながり」を生み出すダイネット空間が、コルドリーブスのこだわりだ。

土足で上がれる、水洗いOKの防水エントランス

広大なリビングスペースと並んで、コルドリーブスのアイデンティティとなっているのが、汚れたら水で洗えるエントランス~キッチンの防水フロアだ。

コルドリーブスの防水エントランス

キャンプの際、飲み物や食器、着替えなどを車内に取りに行くことも多いが、防水フロアなら靴のままで車内に乗り込んでも問題なし。一般的なキャンピングカーのように、出入りするたびに靴を脱ぎ履きする手間はなく、悪天候時でも、長靴やスノーブーツを脱がずに車内への出入りができる。フロアが汚れたら、水洗いすればOKだ。

防水エントランス

また、一般的なキャンピングカーでは、大人数で車内に入ってくつろぐ際に靴の置き場に困るが、コルドリーブスなら防水フロアを靴置き場にすることができるため、グループでの車内宴会も快適だ。

外部からアクセス可能な防水フロアのマルチルーム

コルドリーブスの防水フロア

エントランス&キッチン同様に、マルチルームにも防水フロアが採用されている。大型ドアで外部からのアクセスもラクラク。カヤック、サーフィン、海水浴などのウォーターアクティビティや、スキー、スノーボードなどのスノーアクティビティでは、濡れたウエアやギアの収納場所に困るが、コルドリーブスなら外部ドアから防水フロアのマルチルームに放り込めばOK。フロアが汚れても水洗いできるので、トレッキングシューズやスノーブーツ、長靴、サンダルなど、水に濡れたり泥で汚れたりした履物も収納できる。

汚れを気にせずに済む防水フロアは、キャンピングカーの遊びの可能性を大きく広げる重要なファクター。子供の野球やサッカーの遠征車として活用するもよし、マリンスポーツやウインタースポーツのベース基地にするもよし、気軽にアウトドアレジャーやクルマ旅を楽しむもよし。乗り手のライフスタイルに合わせて、使い方は無限大だ。

コルドランディ

コルドランディ

「ペットと一緒に旅をするクルマ」がコンセプト

コルドランディは、ペット連れオーナーの使い勝手に特化したペット仕様のキャブコンだ。

ドアをオープンして車内に足を踏み入れると、広々とした防水仕様のフロアが、オーナーとペットを出迎える。正面に設置されたマルチルームのドアを開ければ、エントランスから連続する1875×1010mmの大空間に早変わり。一続きの広大な防水フロアの恩恵で、散歩後のペットを車内に入れる時でも汚れはまったく気にならない。これこそが、「ペット仕様」をコンセプトに掲げるコルドランディの最大の魅力だ。

コルドランディの防水フロア

マルチルームは、かなり広めの空間が確保されており、親子ドアを両面開放すれば大きな間口でペットを連れての出入りもラクラク。マルチルーム内にセットされたシャワーを外部ドアから屋外に引き出せば、外で散歩後のペットの足を洗うこともできる。ペットユーザーの使い勝手を考慮した、至れり尽くせりの装備内容だ。

コルドランディのマルチルーム

ペットに優しい広大なフリースペース

コルドランディフリースペース

防水フロアと並んで、コルドランディのペット仕様としての性格を決定づけているのが、助手席後方に設けられたカーペット敷きのフリースペースだ。一般的なキャブコンではまず見かけない斬新なレイアウトだが、この空間こそが、ペット連れユーザーの使い勝手を大きく向上させるポイント。ペットの休憩場所やケージ置き場として、防水フロアでペットの足を洗う時のベンチとしてなど、さまざまな用途で便利に活用できる。

コルドランディ窓

ペットのケージ置き場として最適なフリースペースの脇に、窓が設置されている点にも注目だ。外から見ると不思議な位置に窓が付いていると感じるが、外からペットの様子を確認したり、屋外の窓際にイスやテーブルを置いて室内のペットとコミュニケーションをとりながらくつろいだりと、この位置に窓があることのメリットは大きい。

斬新な内装レイアウトと充実の空調設備

コルドランディの空調設備

ペット関連の装備を集約したフロント側に対し、リア側にはゆったりとした居住空間が確保されている。キャブコンでは珍しいL字ソファと3方向に設置した大型ウインドーで、明るく開放的な空間を演出。ソファの生地に、ペットの毛が付きにくく、汚れが落ちやすい合成皮革を使用するなど、細かい部分にもペットと快適にクルマ旅を楽しむための工夫が凝らされている。

コルドランディのエアコン

家庭用エアコンが標準装備されているのも、コルドランディの大きな魅力だ。フラッグシップモデルのジルと同様の電源システムを搭載しているため、サブバッテリーでエアコンを稼働させることが可能。リビングのフロアにはFFヒーター連動の床下暖房も完備されており、暑い夏でも、寒い冬でも、安心してペットと過ごせる。

コルドバンクス

コルドバンクス

リアに2段ベッドを完備した王道ファミリー仕様

インテリアは、センターに対面シート&横向きソファのダイネット、その後方にキッチン&マルチルーム、リアエンドに常設2段ベッドを配した、ファミリー向けキャブコンの王道レイアウト。バンクベッド、ダイネットベッド、リア2段ベッドで、大人6名分の就寝スペースを確保して、大人数のファミリーユーザーでも、ゆとりを持って生活できる空間に仕上げている。リアエンドには、左右&後方の外部ドアからアクセスできる広大なカーゴスペースを完備。2段ベッドを跳ね上げれば自転車も積載可能な高さ120cmの空間を確保でき、ファミリーでのアウトドアレジャーやクルマ旅を快適にサポートする。

コルドバンクスの内装
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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