AT限定普通免許で乗れるアウトドア系キャブコン「エクスペディション・ストライカー」がデビュー!

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AT限定普通免許で乗れるアウトドア系キャブコン「エクスペディション・ストライカー」がデビュー!

日本特種ボディー(NTB)が、いすゞのキャンピングカー専用シャーシ「TRAVIO(トラビオ)」をベースにした、新型キャブコン「エクスペディション・ストライカー」をリリースした。このモデルは、同社のエクスペディションシリーズに属するオフロード系キャンピングカーで、コンセプトは「悪路での走破性と居住性・快適性の両立」。最新シャーシ・トラビオに日本初のオールアルミ製シェルをドッキングして、軽量・コンパクト・高強度の3拍子そろったヘビーデューティ仕様に仕上げた。

KAGAYAKI(カガヤキ)

NTBでは、トラビオをベースにした「KAGAYAKI(カガヤキ)」も同時にリリース。こちらは、対面ダイネットとクローゼット、リア2段ベッドを備えたスタンダードタイプのキャブコン。使い勝手のいい室内レイアウトと、全長4880mm×全幅1900mmのコンパクトボディで、ファミリーユースから2人旅まで幅広い用途に対応する。

どちらのモデルも車両総重量が3.5トン未満なので、2017年以降に普通免許を取得した人やAT限定免許でも運転可能。誰でも気軽に乗れる、軽量コンパクトなキャンピングカーに仕上がっている。

エクスペディション・ストライカーのリア

本記事では、エクスペディション・ストライカーの特徴と魅力、ベースとなった新型シャーシいすゞ・トラビオの優位性について、詳しく解説する。

取り回し性に優れたコンパクトボディ

エクスペディション・ストライカーの側面

一般的なキャブコンとは一線を画すヘビーデューティな意匠が、アウトドアユースから災害支援まで視野に入れたエクスペディションシリーズのアイデンティティ。デパーチャーアングル(リアタイヤの接地面~リアバンパー後端の角度)を大きくして悪路走行時のリアボディ接地を回避したほか、分離式のキャブとシェルでボディのねじれを逃がしてタイヤの接地性を高め、オフロード性能を向上させている。

いすゞ・ビーカムベースの兄弟モデルエクスペディション・イーグルが全長5100mmなのに対し、いすゞ・トラビオベースのエクスペディション・ストライカーは全長5m未満(4955mm)。ワイルド&タフなデザインはそのままに、狭い道での取り回し性を向上した。

エクスペディション・ストライカーの正面

最大のポイントは、全幅1800mmのスリムボディ。キャブからの張り出しがないスマートなデザインなので、狭い道でもボディの幅を気にすることなく安心して運転できる。

バックエントランスレイアウト

長尺物の積載や荷物の積み下ろしのしやすさなどを考慮して、バックエントランスレイアウトを採用。撮影車両はプロトタイプで、市販モデルはバンパーやステップ幅などが変更される予定だ。

キャンピングカー専用シャーシ「TRAVIO」の優位性

① キャブコン架装を可能にしたノンチルトキャブ

ノンチルトキャブ

今年7月、いすゞから普通自動車免許に対応する国内唯一の小型ディーゼルトラック・エルフミオが発売されたが、チルトキャブ(エンジンなどの点検時に運転台を持ち上げる構造)のためキャブコンの架装は不可能。対して、キャンピングカー専用シャーシトラビオは、キャブコン架装を前提としたノンチルトキャブを採用し、乗り心地を重視した専用サスペンションや大容量オルタネーターなども搭載されている。

② 充実の安全運転支援機能

モニター

プリクラッシュブレーキや車線逸脱警報、ふらつき警報、誤発進抑制機能などの充実した先進安全機能を標準装備。上位シャーシであるビーカムとの違いは、自動運転機能(全車速車間クルーズ・レーンキープアシスト)のみとなる。PREISM(プレイズム)で、車両のコンディションを常時モニタリングできるのもメリットだ。

③ 力強さと快適性を両立したパワートレイン

パワートレイン

パワートレインは、1.9ℓディーゼルエンジンと6速ATの組み合わせ。最高出力は120PSと控えめだが、最大トルクはカムロードやハイエースの2.8ℓディーゼルエンジンをしのぐ320N・m(32.6kgf・m)!高速道路の合流時や急な上り坂でも、ストレスフリーの動力性能を発揮する。

④ キャブコン架装に耐えるゆとりの許容重量

フレーム構造とリヤダブルタイヤ

堅牢なフレーム構造とリヤダブルタイヤで、ワンクラス上の実質許容重量3490kgを実現。キャブコンに架装してもシャーシ性能に余裕があるので、安心してキャンピングカーライフを楽しめる。ちなみに、シンプル電装モデルの車両重量(オプションなし)は2565kgで、乗車定員7名を含む車両総重量は2950kg。7名のフル乗車時でも、540kgの荷物を積載可能となっている。

ハードな使用に対応するインテリア

エクスペディション・ストライカーのリビング エクスペディション・ストライカーのインテリア

インテリアは、モノトーン基調のシックなデザイン。アウトドアレジャーや災害支援で使用することを想定して、機能性重視のシンプルなレイアウトを採用している。室内中央の左手には4人がテーブルを挟んで座れる対面ダイネットを配し、右手には荷物の積載場所を兼ねた広い通路を確保。シートには、汚れても掃除がしやすいレザー生地を使用した。

バックエントランスから一直線に伸びたダイネットまでのアプローチ

バックエントランスから一直線に伸びたダイネットまでのアプローチは、長尺物や大きな荷物も余裕で積載できる広々スペース。荷物を確実に固定できるように、床や壁にエアラインレールを装着することも可能だ。土足でラフに使用することを想定して、フロアには耐久性・耐摩耗性に優れた素材を採用している。

エクスペディション・ストライカーのベッドマットの収納家具

室内中央の右サイドにあるベッドマットの収納家具は、荷物が多いときや大きい荷物を積載するときに取り外しできる脱着式。家具を外すことで、荷室を最大限に確保できる。

エクスペディション・ストライカーのキッチン エクスペディション・ストライカーの電子レンジ

後方左手には、L字型キッチンが装備されている。カウンターにはシンク、キャビネットには57ℓ冷蔵庫をビルトイン。上部の棚には、電子レンジがスマートにセットされる。

エクスペディション・ストライカーのバンクベッド

バンクベッドは、長さ1900mm×幅1600mmのビッグサイズ。ベッドから天井までの高さも十分に確保され、開放的な空間を実現している。大人3名がゆったり就寝できるのはもちろん、寝具などの収納場所としても便利だ。

エクスペディション・ストライカーの対面ダイネット

対面ダイネットを展開すれば、長さ1850mm×幅1650mmのフロアベッドになる。バンクベッドと組み合わせれば、最大で大人6名が就寝可能。

エクスペディション・ストライカーのパンチングボード

室内後方の右手には、吊り下げ収納などに活用できるパンチングボードを設置。ブラックカラーのヘビーデューティなデザインが、アウトドア系キャンピングカーらしさをさりげなく強調する。

エクスペディション・ストライカーのボディ右後方の大型バゲッジドア

ボディ右後方の大型バゲッジドアで、車外から室内にアクセスできる。開口部が大きいので、荷物の出し入れも容易だ。

ポータブル電源

グレードは、ポータブル電源の使用を前提とした「シンプル電装モデル」と、鉛サブバッテリー100Ahを搭載した「スタンダード電装モデル」の2種類が用意されている。撮影車は、エコフローのポータブル電源を接続できるシンプル電装モデル。走行充電システムや出力用のACコンセントが装備されているので、必要な容量のポータブル電源を積み込むだけで快適に使用できる。

エクスペディション・ストライカー

キャンピングカー専用の最新シャーシトラビオに日本初のオールアルミ製シェルを搭載したエクスペディション・ストライカーは、機動性と悪路走破性を兼ね備えた究極のアウトドア仕様。サーフィンや釣り、ウインタースポーツなどのアウトドアレジャーから災害支援まで、様々な用途で活躍するヘビーデューティなキャンピングカーだ。

EXPEDITION STRIKER 諸元

ベース車
いすゞ自動車 Travio
エンジン
ディーゼル1.9L
駆動方式
2WD
車体サイズ
全長4,955mm(スペアタイヤ装着時の全長5,065mm)/全幅1,800mm/全高3,000mm
定員
乗車定員7人/就寝定員6人
価格
¥10,339,760~
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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