ベールを脱いだハイラックスベースの新型キャブコン「バンテック・アストラーレGX4」!

キャンピングカー紹介
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7月20~21日に開催された「東京キャンピングカーショー2024」では、各ビルダーから多くのニューモデルが発表されたが、なかでもセンセーショナルだったのがバンテック「アストラーレGX4」だ。イベント会場で初お披露目されたプロトタイプは、現行ハイラックスをベースにしたキャブコン。バンテックがすでにタイで販売している、ハイラックスベースの世界戦略モデル「アルファ」のシェルを用いて内装を新規開発し、ニューモデルとして待望の日本デビューを果たした。

ハイラックスは、国産車最大級のビッグボディと本格4WDシステムによる抜群の悪路走破性、迫力ある外観デザインで、アウトドアフリークを中心に人気を集めているピックアップトラック。そんなハイラックスの素性とバンテックのセンス&技術力を融合したのが、アストラーレGX4だ。ハイラックスが持つ強靭さと悪路走破性に、キャンピングカーとしての快適な居住性をプラスすることで、既存モデルとは異なる魅力を備えたキャブコンに仕上げた。

圧倒的な存在感を見せつけるエクステリア

バンテック「アストラーレGX4」_1

シルバーとマットグレーのツートーンでコーディネートされたエクステリアは、近未来的な雰囲気を漂わせるデザインが特徴的。全長5640mm×全幅2100mm×全高2890mmの堂々たるボディは、誰が見ても「カッコいい」と思えるような、迫力とインパクト、スタイリッシュさを併せ持つ。流麗なラインとエッジの効いたラインを絶妙に組み合わせることで、ハイラックスのタフなイメージを活かしつつ、ベース車と一体感のあるシルエットを作り出している。

ディンプル形状をあしらったバンク

居住部分のシェルは、走行中の空気の流れを意識してデザインされている。大きく張り出したバンクの先端には、空気抵抗軽減に効果のあるディンプル形状をあしらった。

アストラーレGX4のリア

シェルデザインがより際立つ、リアビューの存在感も圧巻! 凹凸のあるデザインを随所に用いたバックエントランス回りは、宇宙船を彷彿とさせる近未来的なイメージだ。エッジの効いたサイドのラインは、雨水の通り道を意識してデザインされたもの。機能美あふれるフォルムが、どんなシーンでも圧倒的な存在感を見せつける。

本格的な4WDシステムを搭載したハイラックスがベースなので、悪路走破性もハイレベルだ。ハードなオフロードから雪道まで安心して走行でき、既存のキャンピングカーではたどり着けなかった場所で、新たな遊びの可能性を提供してくれる。

バンテックのノウハウが凝縮された室内空間

アストラーレGX4の車内

リアエンドのエントランスドアから室内に乗り込むと、そこには開放的な居住空間が広がる。レイアウトは、フロント上部にバンクベッド、センターに対面ダイネット、リア右手にマルチルーム、リア左手にキッチンという構成。ハイラックスベースでありながら、あえてワイルド系に全振りせず、バンテックらしい高級感とスタイリッシュさを兼ね備えた室内空間に仕上げている。

アストラーレGX4のバンクベッド_1 アストラーレGX4のバンクベッド_2

キャブコンのバンクベッドはスライド式や折りたたみ式がスタンダードだが、アストラーレGX4には独創的なロール(回転)構造が採用されている。バンクの奥にあるマットをリア方向に半円を描くように移動すれば、アッという間に広大なバンクベッドに早変わりする。格納状態のマットは、停泊中に後ろ向きシートとして活用することも可能。上部にオプションの大型サンルーフを装備すれば、青空や星空を眺めながら贅沢な時間を過ごせる。

ダイネットシートの展開

ダイネットシートを展開すれば、大人1名+子供1名分の就寝スペースになる。バンクベッドと組み合わせることで最大で大人3名+子供2名が就寝でき、ファミリーユースも快適にこなせる。

リクライニング式セパレートシート

車両のリアシートは、リクライニング機構のない純正ベンチシートから、リクライニング式のセパレートシートに交換されている。

リアシートの背面フック ダイネットベッドの展開

居住部分のダイネットベッドを展開する際、リアシートを前に倒して背面のフックにマットを置くことで、広いベッド面積を確保できる。

キッチンスペース

室内後方の左手には、ガラスカバー付きシンクをビルトインしたキッチンスペースを完備。60ℓの給水タンクは、床下にセットされる。

キッチン上部の電子レンジ

キッチン上部の家具内には、電子レンジをすっきりとインストール。

ポータブルエアコン・WAVE2

キッチン家具の足元には、左手に冷蔵庫、右手にエコフローのポータブルエアコン・WAVE2をセット。

エアコンの吸排気ダクト

シェルの左後方には、WAVE2の吸排気ダクトを装備。エアコン使用時は、2か所の扉を開けて車外で吸気と排気を行う。

マルチルーム扉 マルチルーム内

室内後方の右手には、スライド拡張式のマルチルームを装備。未使用時は収納して通路のスペースを確保し、使用時は手前に引き出して広々とした空間を実現できる。

バンテック「アストラーレGX4」のインテリア

温かみのある色合いの間接照明を多用することで、落ち着いて過ごせるラグジュアリーな空間を演出している。ダイネットの右上部には、ショーアップされたグラスケースも完備。ワイルドなハイラックスに、あえて高級感漂うインテリアを組み合わせたのが、バンテックらしいこだわりだ。

アストラーレGX4に搭載されたデルタプロ

生活電源システムは、サブバッテリーではなくエコフローのポータブル電源・デルタプロを採用。エコフロー・オルタネーターチャージャーも装備され、最大800Wの急速走行充電を可能にしている。

悪路を駆け抜けるクロスカントリーキャンパー

バンテック「アストラーレGX4」_2

東京キャンピングカーショー2024で発表されたアストラーレGX4は、ハイラックスが持つメリットとバンテックのノウハウをMIXした、エポックメイキングなキャブコンだ。「圧倒的な存在感を放つエクステリア」「抜群の悪路走破性」「高級感あふれる室内空間」を融合することで、既存モデルにはない楽しみ方を実現できる唯一無二のキャブコンに仕上げている。イベントで公開されたのはプロトタイプだが、今後さらなるアップデートで、より完成度の高い量産モデルへと進化する予定だ。

アウトドア好きのアクティブなユーザーやスタイル&個性にこだわるユーザーは、要注目だ!

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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