RVランドのフィアットデュカトシリーズに追加された高規格オフィスカーはレンタルしても使いたい

キャンピングカー紹介
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RVランドのフィアットデュカトシリーズに追加された高規格オフィスカーはレンタルしても使いたい

フィアットデュカトのキャンピングカーに注目が集まっています。各社からニューモデルが発表され、輸入車ブランドも続々と国内に。ベース車両としてのフィアットデュカトの実力も多くの人が感じているようです。その広大なスペースは、国内車両にはなかった光景です。

その広いスペースはキャンピングカーばかりでなく、他の用途への活用も期待できます。トランスポーター、キッチンカーなど、いろいろな使い方が考えられます。ジャパンキャンピングカーショー2024の会場では、キャンピングカー以外の用途を提案するキャンピングカービルダーも現れました。

その1つがRVランドです。フィアットデュカトをベースにキャンピングカー兼オフィスカー「ラウンジ」を作り、来場者の注目を集めていました。

本格的なオフィス空間を提供するフィアットデュカトのキャンピングカー

フィアットデュカトベースのキャンピングカー「ラウンジ」

フィアットデュカトのL2H2タイプをベース車両にしたキャンピングカー「ラウンジ」はベース車両の室内空間を最大限に活かした広さが特徴です。モダンな家具デザインとリアルウッドの柔らかさを感じさせる質感により、心地よい空間が広がっています。

ラウンジのリビング

リアには大きなベンチを両サイドに備えて、大人6人が腰掛けられるスペースを確保。フロントからリアに流れるウッドのテクスチャも美しく、そのラインに沿ったLEDの光が室内の奥行きを強調します。落ち着いた雰囲気が漂い、リラックス空間が広がっています。

ラウンジのキャビネット

エントランス部分奥にキャビネットが取り付けられ、その手前に広いスペースを確保。床は耐摩耗性、防汚性に優れた重歩行タイプの部材が使われています。天井も高く、クルマの中にいることを忘れてしまうほど。キャビネットの下部はフロントパネルで閉じられていますが、実はここにギミックが隠されていました。

ラウンジのテーブル

キャビネット下部前面のパネル部分を引き出すと、左側を支点にして、テーブルが広がる設計になっています。フロント側にもテーブルが現れ、作業スペースとして利用できるのです。コンパクトなチェアが収納されていて、すぐにデスクとしての機能性を発揮します。

ラウンジの奥行のあるレイアウト

フロントからリアを望むとすっきりとしたインテリアが目に飛び込んできます。直線的なデザインの家具とウッドのコンビネーションが美しさを際立たせているようです。シンプルなレイアウトですが、重厚感のある上質な空間を感じます。天井にはパイン材、サイドには杉材が使われていて、木材の表情をあえて変えているところもポイントです。

ラウンジのベッド展開

リアベンチエリアはテーブルを取り外して、リア全面をベッドとして展開できるようになっていました。大人3名が寝られるスペースが確保され、天井高も高く広々。右側上部には吊り下げ棚が設置され、その隙間からLED間接照明の光が室内を優しく照らします。

フィアットデュカトのキャンピングカーとしての実力

ラウンジの冷蔵庫

広いデスクに商談もできるレセプションルームがあるラウンジは、オフィスカーとしての実力を高い次元で達成していました。さらに、その装備をチェックしてみると、キャンピングカーとしての快適性も兼ね備えていることが分かります。上写真の35L冷蔵庫も標準装備です。

ラウンジのルーフエアコン

リアの天井にはドメティックのルーフエアコンが取り付けられ、室内全体を快適な環境に保ってくれます。室内機はコンパクトで薄型。室内への出っ張りも少なく、すっきりとしたデザインです。車内レイアウトはワンルームスタイルなので、その冷気は部屋全体に行き渡ります。

ラウンジのエコフローパワーシステム

多くの家電装備をバックアップしているのが、エコフローのパワーシステム。電気容量は5000Whもあるので、必要十分なサイズといえるでしょう。ポータブルバッテリーでは1000Whもあれば十分ですが、その5倍の電気容量を誇ります。

ラウンジのエコフローパワーシステムのコントロールパネル

エコフローのシステムはコントロールパネルで簡単に操作・管理できるようになっています。現在の利用電力量を計測して、残りどの程度利用できるかなどを視覚的に確認することが可能です。スマホアプリとの連携もできるので、運転席に座ってから、インバーターの電源をオフにすることもできます。

ラウンジの大きな引き出し式テーブル

リアには大きな引き出し式テーブルが設置されました。リアの床下から引き出すだけの簡単セッティングです。対荷重も確保されているので、テーブル用の脚を出す必要もありません。キャンプ利用の時など、アウトドアリビングが簡単に展開できるのは便利。

ラウンジの引き出しテーブル内部は収納スペース

引き出しテーブルの内部は収納スペースになっていて、折りたたみ式のチェア4脚が収納可能。チェアを使わない場合は、引き出し式のラゲッジスペースとして利用してもいいでしょう。外での仕事を伴うような職種であれば、仕事のアイテムを収納する場所としても利用できそうです。

レンタルオフィスとしての活用も期待できるデュカトキャンピングカー

ラウンジの無垢材のテーブル

ラウンジの車内に入ると、その重厚な雰囲気を感じることになります。これまでのキャンピングカーとは違った空気感があるのです。既存のキャンピングカーではあまり見かけることのない無垢材など、細部にこだわりを感じさせる部材を採用しているのも理由です。

そこには、キャンピングカーとしての機能性にプラスして、本格的なオフィスカーとしての機能性、そして、ワークスペースとして利用できる上質な空間が存在するのです。それは、このクルマが開発される前から、その方向性が想定されていたことに起因するかもしれません。

ラウンジのコンセント

RVランドではコロナ禍により企業からの相談が増えたといいます。移動オフィス、移動商談室など、移動できるワーキングスペースの要望がたくさんきました。そのなかには

働く人たちが利用する

  • 工事現場の休憩
  • サーキットの休憩室
  • 野外イベント時の休憩
  • 打ち合わせ室

カスタマーを迎え入れる

  • 移動携帯ショップ
  • 分譲地の商談室
  • 移動式医療診療

などがありました。もちろん、個人ユースではテレワークなどの要望も増えていったのです。カスタマーを迎え入れる用途では、単にスペースを確保するだけでは事足りません。分譲地の商談室であれば、その価値に見合う空間を提供しなければならないのです。

ラウンジの棚

このような要望に直面したRVランドでは、本格的に企業向けオフィスカーを提案することになったそうです。そして、完成したのがフィアットデュカトをベース車両としたオフィスカーでもあるキャンピングカーのラウンジでした。

今後はこのようなオフィスカーの販売にも力を入れながら、レンタカーとして企業へのレンタルも考えているようです。必要な場所にワークスペースを確保しつつ、上質なインテリア空間も一緒に提供できるのが、このラウンジの強みかもしれません。

これまでにもキャンピングカーを仕事に利用するシーンはたくさんありました。テレワークを初め、現場の休憩場所としても活用されています。RVランドでは、このようなキャンピングカーの可能性にプラスして、新しい価値観を提供してくれたのです。

既存のキャンピングカーではカバーできなかった空間としての充実感を補う、新しいキャンピングカー兼オフィスカーとしてのスタイルを、このフィアットデュカトキャンピングカーのラウンジで見せてくれました

キャンピングカーとしてオーナーになるのもいいですが、企業として、このラウンジをレンタル利用して、新しいカスタマーを迎え入れるのもいいでしょう。新しいビジネスが生まれるきっかけになるかもしれません。早く、このラウンジがレンタカーとして登場するのも待ち遠しくなります。

ラウンジ 諸元

ベース車両
フィアットデュカトL2H2
エンジン
2.2Lディーゼル
ミッション
9AT
駆動方式
FF2WD
車体サイズ
全長5,410mm/全幅2,050mm/全高2,650mm
価格
1100万円
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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