会話するキャンピングカー「ロビンソンAI」で初めての体験とともに快適な旅を過ごす

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会話するキャンピングカー「ロビンソンAI」で初めての体験とともに快適な旅を過ごす

キャンピングカーの快適性は住宅環境に似ているかもしれません。最新の技術を使って、住宅と変わらない断熱効果を発揮したり、家庭用エアコンを搭載することで、自宅にいるような快適な環境を生み出しています。常に進化し続けてきたキャンピングカーは、より上質な空間を作り出すために、新しい技術が投入されることが多いともいえます。

最近、住宅環境のアップデートでよく耳にするのが「IoT」という言葉です。インターネットオブシングスの頭文字をとって、アイオーティーと呼ばれていて、関連アイテムも多数販売されています。これは、あらゆるデバイスがネットワークに接続され、生活環境を向上させてくれるシステム全般を意味しているのです。

このIoTを取り入れようとしているのが、ニューモデルのロビンソンAIです。今回は、この最新モデルにフォーカスして、その機能性をレポートします。

レンタルキャンピングカーとして生まれた、使いやすさ重視のレイアウト

ロビンソンAIの外観

ロビンソンAIジャパンキャンピングカーレンタルセンターがレンタル用に開発したモデルですが、キャンピングカー販売店のRVランドが一般ユーザー向けに販売することが決まりました。これまでになかったコンセプトで、新しいキャブコンのスタイルを提案してくれるモデルといえるのではないでしょうか。

キャンピングカーを初めてレンタルするユーザーでも、簡単に利用できることをコンセプトに、使いやすいレイアウトを追及しているのが特徴です。さらに特徴的なのが、音声で設備を操作できる事。そのために、車内にwifiの環境が整えられていて、各デバイスがローカルネットワーク上で接続されています。

ロビンソンAIのリア

ボディサイズは全長4,980×幅2,110×高さ2,770mm。街中でも使いやすいサイズ感です。ハイエースがベース車両なので、ドライビングフィールはミニバンを運転しているような感覚。運転席上部のバンクスペースもスマートにデザイン処理されていて、スタイリッシュな印象を受けます。

エントランスはキャビンのセンター部分にあり、キャブコンとしては珍しいスライドドアを採用。リアには大きなゲートが設置されていて、レジャー用アイテムの大きな荷物なども、簡単に出し入れできます。旅行者が使うような大きなスーツケースでさえ、簡単に積み込めるほどの、広々とした開口部が用意されているので安心です。

ロビンソンAIのリビングエリア

室内に入ってみると、リビングエリアに2人掛けのセカンドシート、3人掛けのサードシートが設置されていて、その後方がベッドエリア&ラゲッジスペースが広がっていました。間口の広い大きなリアゲートからの荷物は、ベッド下の広大なスペースに保管でき、ベッドマットを取り除くことで、高さのある荷物も簡単に収納できます。

ロビンソンAIのリビングエリアをベッド展開

リビングエリアをベッド展開することもできて、ワンアクションでフラットなベッドを確保できるのは、キャンピングカー初心者にも安心の仕様といえるのではないでしょうか。リビングエリアとリアベッド、そして、バンクベッドを合わせて合計6名の就寝が可能になっています。

ロビンソンAIのマルチルームレスな室内

マルチルームレスで室内は広々。レンタル車両でマルチルームを使う人が少ないことから、組み込まれなかった、と考えられますが、かえってシンプルなレイアウトになり、使いやすくなっているとも言えます。

ロビンソンAIのキッチン

キッチンエリアはエントランスの横にコンパクトに収められています。吊り下げ棚は、室内空間を圧迫することなく、天井の両サイドに斜めに設置されていました。室内への出っ張りが少なく、シンプルな見た目がスマートな印象を与えてくれます。

「アレクサ、◯◯◯◯◯◯」でキャンピングカーの設備をコントロール

吊り下げ棚のTV

左側の吊り下げ棚にはTVが設置されていました。棚の斜めな面とフラットな位置にあり、すっきりとした印象です。その横にあるのが大きな液晶画面のコントローラー。タブレットがそのまま装備されているようで、Androidでの制御が確認できました。このコントローラーこそが、ロビンソンAIの特徴の1つとなっているのです。

車内のwifiなどの環境が整うと、このキャンピングカーの本領発揮。「アレクサ」と呼びかけて、動作を声で指示できるようになるのです。コントローラーの画面が反応して、各設備に指令が送られ、声だけで設備が動きます。最初は驚きますが、慣れてくると、その快適な操作性が手放せなくなってしまうほどでした。

コントローラー

各設備に名前を設定することができて、設備名+動作内容で指示を伝えられます。ライトの電源オンオフ、エアコンの設定温度調整など、さまざまな操作を音声だけでコントロールできるのです。コントローラーはAndroidOSなので、新しい機器の追加もユーザーが簡単に設定できて、柔軟なシステムのアレンジが可能になっています。

暗闇の中でライトやエアコンを音声でコントロール

バンクベッド

住宅のような広い空間ではないので、キャンピングカーに音声コントロールのシステムは要らない、という人もいることでしょう。でも、いろいろなシチュエーションを考えてみると、その利便性の高さに気づくことになります。

例えば、寝る時、ベッドに横になったら、荷物の取り出しで、先ほどオンにしたバンクベッドのライトが点灯したままだった、というシチュエーションもあるでしょう。そんな時、「アレクサ、バンクベッドライトを消して」と声をかけるだけで、ライトを消してくれるのです。

エアコン

リビングエリアでくつろいでいる時に、エアコンの温度を調整するために立ち上がる必要もありません。夜、目が覚めてしまった時、暗がりでライトのスイッチを探す必要もなくなるのです。これまでのキャンピングカーで体験してきた不便が、少しずつ改善されていくことに気づくのではないでしょうか。

現在、ロビンソンAIでコントロールできるのはライトとエアコン程度ですが、技術的に先を進んでいる住宅での活用を見てみると、エントランスの鍵閉め、カーテンの開閉なども、IoTで快適に操作できるようになっています。ということは、キャンピングカーでも同じような操作ができるようになることを示唆しているのです。

ロビンソンAIのロゴ

このように拡張性が期待できる居住空間の新しい環境によって、キャンピングカーの生活も大きく変わっていくのかもしれません。

今後は外部からのコントロールに対応したり、いろいろな発展的なアイデアが考えられます。このような未来のキャンピングカーのスタイルを想像させてくれたロビンソンAIの存在意義は大きいといえるかもしれません。

※今回撮影した車両はインターネット回線に接続された状態で動作確認を行いました。声で操作するためには外部のインターネット回線と接続できるポケットWi-Fiなどのサービスが必要となります。ロビンソンAIを購入した後、オーナーが回線契約をして、車内へインターネット環境を構築する必要があります。

ロビンソンAI 諸元

ベース車両
ハイエース ガソリン2.7L
車体サイズ
全長4,980mm/全幅2,110mm/全高2,77mm
定員
乗車定員7人/就寝定員6人
価格
¥11,332,200(税込)~
ロビンソンAIはジャパンキャンピングカーショー2024(幕張メッセ)のRVランドコーナーに展示されます。
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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