日本のキャンピングカーで一番人気のカテゴリーが、バン・ワゴンの内装をメインに架装したバンコン。普通車然としたスマートな見た目と、デイリーユースも快適にこなせる機動性が、その人気の理由だ。
バンコンのベース車両としては、トヨタ・ハイエースが文句なしのナンバーワン! なかでも、コンパクトな標準ボディ・ロールーフをベースにしたモデルが、「本格的なキャンピングカーは必要ない」「普段使いから車中泊まで1台でこなしたい」というユーザーから注目を集めている。5ナンバーミニバンと同等のボディサイズで、買い物や通勤、子供の送迎などの日常使いも気軽にこなせるのが最大の魅力だ。
今回は、ティピーアウトドアデザイン「トラボイSG200N」のオーナーにインタビューを敢行! 購入のキッカケや現在の愛車を選んだ理由、使い勝手など、オーナーならではのリアルな声を紹介する。
愛車:トラボイSG200N(ティピーアウトドアデザイン)
家族構成:夫婦・長男・長女・愛犬2匹
購入年:2023年10月
夫婦でハイエース2台を所有
オーナーのBT familyさんは、夫婦でハイエース2台を所有する大のハイエースフリーク。旦那さんは、仕事グルマとして200系ハイエースを乗り継ぎ、現在乗っているクルマが4台目となる。
旦那さんの仕事グルマは、ローダウン、18インチアルミホイール、エアロパーツなどで、実用性をスポイルしない程度にドレスアップ済み。車内には自作のフロアパネルや棚をセットして、仕事の工具や機材を整理して積載できるように工夫している。
長年仕事グルマとしてハイエースを愛用し、2023年10月にティピーアウトドアデザインのトラボイSG200Nをファミリーカーとして追加購入したBT familyさん。ハイエース2台持ちに至った経緯を、奥様にうかがってみた。
「もともと普段使い用として、ボクシーに乗っていました。長女のバレーボールチームの遠征で大人数が乗れるミニバンは重宝しましたが、夫の仕事の手伝いでハイエースと2台で動くときに、ラゲッジに大きい物を積めないのが不満点……。ちょうど買い替えのタイミングだったこともあって、ハイエースへの乗り替えを決めました」
奥様がメインで乗るため、同じハイエースでもスーパーロングやワイドミドルなどの大きいクルマはNG。買い物などで気軽に乗り回せるように、旦那さんの仕事グルマと同じ標準ボディ・ロールーフを選んだ。クルマ選びの条件は、「運転しやすく普段使いで困らないサイズ」「大人数が乗れる室内空間」「大きな荷物が積めるカーゴスペース」の3点だ。
運命的だったのは、ティピーアウトドアデザイン菅野さんの娘さんとBT familyさんの長女が、同じバレーボールチームに所属していたこと! そこで菅野さんと知り合って標準ボディ・ロールーフベースのキャンピングカーの存在を知り、「これだ」と閃いたという。
「菅野さんの奥さんが運転している姿を見て、こういうクルマだったら便利だなぁと思いました。内装がキャンピングカー仕様にカスタムされているので、人もたくさん乗れるし、荷物も積めるし、広いベッドもある。何より、見た目がかっこいいのが決め手でした。」
そんな奥様の希望で、乗り替え車両は菅野さんと同じトラボイSG200Nに決定!キャンピングカーというよりも、ファミリーカーとしての購入だった。
一番のお気に入りはカッコいいデザイン
外装は、ティピーアウトドアデザインに依頼して、旦那さんの仕事グルマとまったく同じ仕様にドレスアップしてもらった。まだ乗り出してから日は浅いものの、スタイリッシュな外装デザインから内装の使い勝手まで、奥様的にはすべてが大満足だとのこと。
「見た目がかっこいいので、買い物などの日常使いでも楽しく運転できるのがいいですね。夫の仕事グルマとおそろい仕様でカスタムした外装はもちろんですが、ツートーンカラーのシートや木目の家具などのオシャレな内装デザインも気に入っています」
ファミリーカーとしてフル活用
そもそもがキャンピングカーとしてではなく、ファミリーカーとしての購入なので、実用的なクルマであることは絶対条件だ。その点、ハイエース標準ボディベースのトラボイSG200Nは、自走式立体駐車場にも入れて、運転も駐車も快適そのもの。普段からミニバン感覚で乗り回している奥様曰く、「見た目が大きくていかついので、煽られることがなくなったのも隠れたメリット(笑)」だとか。
シチュエーションに応じてレイアウトを変えられる内装も、お気に入りのポイント。子供がまだ小さくて飲み物やお菓子をこぼしたりするので、床が汚れたり濡れたりしたときにサッと拭くだけできれいになるのも便利な点だ。
トラボイSG200Nの乗車定員は、9人。セカンドシートをアレンジすることで、5名が前向きに着座できる仕様となっている。「長女のバレーボールチームで遠征する際に、他の家の子も乗せられるので助かっています。車内が普通のクルマとは違う空間なので、みんなうちのクルマに乗りたがりますね(笑)。クルマというより“みんなで遊べる場所”みたいな感覚なんだと思います」
ベッドマット下のスペースには、ボールバッグや着替えなどの荷物をスッキリと収納できる。マットを取り外せば大きな荷物も積載でき、仕事の手伝いで旦那さんのハイエースと2台で動く時も便利だ。
マットを敷き詰めれば広々としたベッドスペースになり、遠出の際の休憩・仮眠のほか、車中泊やキャンプも気軽に楽しめる。秘密基地のような空間に、子供たちも大喜び。撮影時も、車内のレイアウトを変えるたびに無邪気な歓声を上げていた。
スタイリッシュなインテリアは、ティピーアウトドアデザイン製バンコンのアイデンティティ。フロントシートにはツートーン仕様の刺しゅう入りカバーがセットされ、リアエリアと一体感のある室内空間を演出している。
気軽に乗り回せるキャンピングカー
キャンピングカーだからといって構えることなく、普段使いからレジャーまでファーストカーとして気軽に乗り回せるのが、ハイエース標準ボディ・ロールーフをベースにしたトラボイSG200Nの最大のメリット。マルチに使えてカッコいい愛車は、家族全員のお気に入りだ。
「日常生活で便利に使えるし、何よりも子供たちが喜んでいるのが一番。ミニバンから乗り替えて、本当によかったと思っています。今はファミリーカーとしての利用がメインですが、せっかくのキャンピングカーなので、これからはキャンプや車中泊などにもチャレンジして、子供たちと一緒にたくさんの思い出を作っていきたいです」
取材協力 ティピーアウトドアデザイン