ハイエースのキャンピングカーに新しい波を呼び起こすRVランドのニューモデル「リノ」誕生

買い物や通勤など、普段使いしやすいサイズのキャンピングカーといえば、ハイエースなどのバンをベースにしたバンコンです。

キャブコンに比べると、コンパクトなボディですが、レイアウトの工夫で、室内空間を広く使えるモデルもたくさんあります。

最近では、キャンピングカー登録の規制が一部緩和されたことで、よりコンパクトな車体でも、多彩なレイアウトが可能になりました。

RVランドのオリジナルキャンピングカーLino（リノ）にも新しいベース車両モデルが追加されました。人気のあったレイアウトがよりコンパクトなボディで再現されています。

ハイエースキャンピングカーながらラウンジスタイルのインテリア

RVランドの人気モデルリノは、ラウンジスタイルのソファーが、室内いっぱいに広がった特徴的なレイアウトになっています。

大人数でテーブルを囲んで、パーティーもできそうな広々としています。開放感があり、バンコンとは思えない広がりを感じます。

これまでリノにはハイエースのスーパーロング、ハイルーフモデルがベース車両として採用されていました。

キャンピングカーとして登録するために、キッチンの前の室内高を1600㎜以上確保しなければならなかったので、必然的に室内高1635㎜のハイルーフモデルが採用されていたのです。

ハイルーフモデルは、スーパーロングに設定されているので、ボディサイズも大きくなってしまいます。

今回新たに登場したリノはハイエースロングボディのミドルルーフモデルがベース車両で、コンパクトなボディが特徴です。

このハイエース、ワイド、ロング、ミドルルーフという仕様は、バンモデルでスーパーGL、ワゴンモデルでGL、DXに設定されています。さらに、両スライドドアが付いているのはバンのみになります。

室内高は1390㎜になるので、スーパーハイルーフモデルよりも低くなってしまいますが、クルマの全高が2105㎜と抑えられます。街中の駐車場を探す際、全高2105㎜がアドバンテージになる機会は多いと思います。

コンパクトなハイエースに充実のキャンピングカー設備

コンパクトボディで生まれ変わったリノもキャンピングカー登録されています。室内にはキャンピングカーとしての設備もしっかりと整いました。

キッチン前の天井高は1600㎜以上必要でしたが、キッチンの高さが850㎜以下であれば、天井高1200㎜以上でOKになったので、その恩恵を受けて、新しいリノが誕生したことになります。

キッチンキャビネットの左側にはシンクを装備。フタが付いているので、利用しない時は大きなカウンターテーブルとして利用できます。給排水のタンクはそれぞれ13L。十分なサイズが確保されています。

右側には冷蔵庫が設置されていました。ミドルルーフではバンだけに設定されている、両側スライドドアのおかげで、外から冷蔵庫へアプローチするのも、しやすくなりました。冷蔵庫側も、フタを閉じれば、大きなカウンターテーブルとして利用できるようになっています。

ミドルルーフのハイエースをキャンピングカー登録するメリット

サブバッテリーもしっかりと搭載されています。キッチンキャビネットにバッテリーのモニターとスイッチが並んでいました。オプションで電源システムを強化できるようになっていて、撮影車両にはオプションの高出力インバーターと電子レンジまで装備されています。

シートはU字型のソファがリア全面に広がっています。既存モデルではセカンドシートが設置されていたり、L字型のカウンターテーブルが設置されているなど、少し違ったレイアウトでした。

コンパクトなキッチンキャビネットとボディサイズに合わせたシンプルなレイアウトが、使いやすさを強調しているようにも感じます。

このレイアウトを実現できたのも、キャンピングカー登録できたおかげかもしれません。キャンピングカー登録することで、シート位置などの構造変更が容易になっているので、シートアレンジの幅も広がっているのです。

ハイエースのミドルルーフワゴンモデルは乗車定員10名ですが、バンの場合は最大5名となってしまいます。そこで、キャンピングカー登録の恩恵を活かして、シートレイアウトを変更。だから、このリノはバンベースでありながら、乗車定員8名を確保することができたのです。

リアのソファを展開するとベッドになり、就寝定員3名を確保しました。

就寝定員の関係も、新たな規制緩和によってカウント方法が変更されました。

以前の法令では、乗車定員の1/3名の就寝スペースを確保しなければ、キャンピングカーとして登録できませんでした。

しかも、その計算方法が、1/3にした時の小数点以下を繰り上げしなければなりません。

しかし、規制緩和のおかげで、小数点以下を切り捨てできるようになったので、キャンピングカー登録できる就寝定員が確保しやすくなりました。

このようにコンパクトなボディサイズでもキャンピングカー登録できるようになったことで、レイアウトの自由度が広がったのです。8ナンバー登録により、車検が2年ごととなり、車検の煩わしさも軽減されます。

今後、ハイエースなどのバンコンモデルでは8ナンバー登録車両のできる車両が増え、そのメリットを活かしたキャンピングカーがたくさん登場することが期待されます。

これからは8ナンバー登録やボディサイズ、乗車定員など、幅広い視野でニューモデルをチェックしてみるのもいいのでしょう。