RIWの遺伝子を受け継ぐアネックスの最新バンコン「UTONE500」がデビュー!

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RIWの遺伝子を受け継ぐアネックスの最新バンコン「UTONE500」がデビュー!

10月29~30日に東京・青海で開催された「お台場キャンピングカーフェア2022」のアネックスブースで、新作バンコンのプロトタイプ(開発モデル)が初お披露目された。モデルネームは、「UTONE 500」。ハイエースにポップアップルーフを装着した、マルチパーパスなバンコンだ。

キャンピングカーの最大の魅力は、その多様性にある。キャンプやクルマ旅のほかに、移動オフィスや趣味のベース基地、防災シェルターとしてなど、乗り手によって使い方は多種多様。それができるのも、「クルマを停めた場所が、プライベートな生活空間(フィールド)になる」という、キャンピングカーのアドバンテージがあればこそだ。

今回のニューモデルには、キャンピングカーに欠かせない「ウゴク・トドマル・ネル」という3つの要素から、「ウ・ト・ネ」というネーミングが与えられた。そこには、移動手段、キャンプ、クルマ旅にとどまらず、「もっと自由に、もっと幅広い目的でキャンピングカーを活用してほしい」というアネックスの願いが込められている。

マルチに使えるボディサイズが魅力

UTONE 500のリア

アネックスでは、フィールド映えするオシャレな内装レイアウトと、アウトドアで役立つギミックをコンパクトなボディに凝縮した、ナチュラル派キャンパー RIWシリーズを8年前から展開してきたが、2022年でRIWブランドは終了しさらに進化することになった。その後継となるのが、ここで紹介するUTONE 500だ。

ベース車両は、機動性と居住性のバランスが取れたハイエース・ワイドボディ・ミドルルーフ。スタイリッシュでありながらも控えめであまり主張しないことで場に溶け込む外観は、アウトドアブームの次を狙い、アウトドアイメージを強調したRIWシリーズとは一線を画す印象だが、インテリアの随所にはしっかりとRIWの遺伝子が受け継がれている。

UTONE 500のポップアップルーフ

前開きのポップアップルーフを備えることで、開放感あふれる室内空間と大人数で就寝できるベッドスペースを両立させた。

ルックスと使い勝手を極めた室内空間

UTONE 500の車内

インテリアは、2列目と3列目にREVOシートを備えた3列シートレイアウト。シートを前向きにすれば大人数でも快適なドライブを楽しめ、シートを対面にしてテーブルを囲めば秘密基地のようなプライベートスペースになる。

UTONE 500のフロア

フロアには、RIWシリーズから受け継がれたロングスライドレールを装備。シートを前方に移動してリアカーゴスペースを拡張すれば、キャンプギア、バイク、自転車、サーフボードなどの大きな荷物も余裕で積載できる。リアシートを反転して最後尾に移動すれば、ロケーションの良い場所でリアゲートをオープンして、座ったまま景色を楽しむことも可能だ。

UTONE 500のカウンター

シンプルかつハイセンスなインテリアメイクは、RIWブランド後継モデルの面目躍如。右サイドにはRIW同様にアルミフレームのサイドキャビネットが配置され、街中にもフィールドにもよく映えるオシャレな空間を作り出している。

キッチンと冷蔵庫

カウンターのフロント側には、キッチンスペースを完備。最前部には上蓋式冷蔵庫、その隣にはコンロ一体型のステンレスシンクがビルトインされ、車内調理も快適にこなせる。

有孔ボード

インテリアの大きな特徴のひとつが、リアサイドにセットされた有孔ボード(オプション)。NCボール盤で穴あけ加工を施したオリジナルパーツだが、市販品の規格に沿って製作されているため、S字フックで小物を吊るしたり、マグネットバーで小物やカトラリーを固定したりと、ディスプレーを兼ねた“魅せる収納”を楽しむことができる。これも、遊び心にこだわったRIWブランドの遺伝子だ。

RIWのDNAと新たなアイデアの融合

UTONE 500のオープンラック

アルミフレームを採用したキャビネットはRIWシリーズから踏襲されているが、あえてオープンラックにしたのがUTONE 500のこだわりだ。扉をなくして収納庫へのアクセスを向上すると同時に、オプションのコンテナ収納システムで、乗り手のライフスタイルに合わせて収納物を仕分けできるように工夫している。

コンテナ収納システムのボックスサイズは、300×300×100mmを基本としたTP規格で統一。キャビネットのサイズもそれに合わせて設計することで、高い汎用性を実現している。同じTP規格であれば市販ボックスも使用でき、自分流のコーディネートを楽しむことも可能だ。

コンテナ専用のアイアン土台

専用のアイアン土台を用いれば、コンテナを車外に持ち出してアウトドアボックスとしても活用できる。キャンプ小物や食器、カトラリーなどコンテナによって収納するものを分けておけば、フィールドでの利便性が大きく向上すること間違いなし。コンテナの上に天板を載せることで、サイドテーブルとしても使用可能だ。

YUDAI IRON WORKSの製品

コンテナの土台やハンガーなどのアイアンパーツはオリジナルのアイアンファニチャー&キャンプギアを手がける、岡山県倉敷市のYUDAI IRON WORKSが製造を担当している。これも、ディテールまで妥協を許さない“アネックス流のこだわり”だ。

UTONE 500のアイアンハンガー

サイドのアイアンハンガーは、LEDランタンを吊るしたりハンギングベルトを引っかけたりと、アイデア次第で様々な用途に活用できる。ウッドの土台や間接照明など、トータルコーディネートにも抜かりはない。

ウッド仕上げのフロア

フロアは、温かみを感じさせるリアルウッド仕上げ(オプション)。アウトドアでもラフに使用することができ、既存のキャンピングカーとは一味違った雰囲気も味わえる。

市販モデルは「JCCS2023」で正式デビュー

アネックスのUTONE 500のサイド

RIWブランドの後継モデルとなる、アネックスの最新バンコンUTONE 500。今回紹介した車両はプロトタイプ(開発モデル)で、市販モデルは来年2月の「ジャパンキャンピングカーショー2023」で正式発表される予定となっている。

UTONE 500のダイネット

日常使いからソトアソビまでマルチに使えるUTONE 500は、ルックスと使い勝手を極めた個性派バンコン。「周りのキャンピングカーとはひと味違うクルマが欲しい」というコダワリ派によく似合う、注目のニューキャンパーだ。

トネ500のポップアップルーフ展開
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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