![キャンピングカーで行くニュージーランドの旅](https://camping-cars.jp/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_01.jpg)
キャンピングカーに興味のある人なら、一度は海外でキャンピングカーに乗ってみたいと思うのではないでしょうか。自身もそんなことを思っていた折、北海道ニュージーランド化計画を進めるノマドレンタカーの阿部社長から、キャンピングカーで4月のニュージーランド南島をまわろうというお話をいただきました。
自然豊かなニュージーランドは治安も良く、とくに南島は交通量も少ないので、海外初心者には最適ではないかと思い参加することにしました。今回の旅は16人7台のモーターホームによるグループ旅行です。
車両はニュージーランドでも定評のあるマウイと言う会社で借りました。ニュージーランドのレンタルキャンピングカーは小型のバンコンから大型のモーターホームまでいろいろなタイプが揃っています。その中で全長7.5メートルのモーターホームを選択しました。
大型のモーターホームを選んだ理由は、車体がメルセデスベンツベースで走行安定性が高いことと、居住空間が広く6日間をストレスなく過ごせること。実際に走って道路のアップダウンや横風などの中、車両の走行安定性が良いことを実感しました。
目次
ニュージーランド南島の旅
![レンタル店](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_02.jpg)
空港へ到着後クライストチャーチのホテルへ
南島へ行くにはオーストラリアでの乗り継ぎが必要になります。日本を出発してから約15時間。疲れを取るために到着日はクライストチャーチ市内のホテルに宿泊しました。
初日8時にクライストチャーチのレンタル店マウイへ到着
![レンタル店の店内](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_03.jpg)
手続きや説明を経て10時に出発します。
空港近くの郊外からの出発なので交通量も少なく、大きな車体ですがとまどうことなくスムーズに運転できます。ニュージーランドは日本と同じ左側通行の右ハンドルなので違和感もありません。
![北海道と似た景色?](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_04.jpg)
町と町の間は時速100kmで走れます(モーターホームは上限90kmを推奨)。有料道路などなく、ゲートもありません。町を出ると80km、100kmといった速度標識が出てくるだけです。
途中の町で昼食を取りながら、景観の美しいデカポ湖へ向かいます。
今回の旅では当日の宿泊地だけ決めて、後はそれぞれのクルマが自由に走って当日のホリデーパークで集合するかたちを取りました。ホリデーパークはキャンプ場に似たクルマ旅用の宿泊施設です。
3時40分 レイク テカポ モーテルズ&ホリデー パークへ到着(約230km走行)
![レイク テカポ モーテルズ&ホリデー パーク](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_05.jpg)
ホリデーパークの目の前に綺麗な湖が広がり、まさしく外国のキャンプ場に来たという景色です。
食材を近くのスーパーで買いだして、夜はメンバー全員でBBQパーティーとなりました。
2日目 景観が美しいクイーンズタウンへ
![テカポ湖畔の善き羊飼いの教会](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_06.jpg)
翌日は南島のリゾート地クイーンズタウンを目指します。ジェットボートやバンジージャンプといったアクティビティが楽しめる街としても有名です。
10時にホリデーパークを出発して近くにあるよき羊飼いの教会へ寄ります。観光写真でもよく見かける教会の建物があり、各国の観光客がたくさん来ていました。湖畔にたたずむ建物は絶好のインスタスポットです。
![テカポ湖畔のアクティビティ](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_07.jpg)
3時にクイーンズタウンへ到着。綺麗な街並みですが、クルマも混んでいます。モーターホームを停める場所はあるのだろうかとカーナビ上のPマークを目指していると偶然道路に沿ったパーキングエリアに空きがありクルマを停めました。1時間は駐車OKと書いてあります。
いろいろな店舗やレストランも多く、ゆっくりしたいところでしたが遅めの昼食を取り、町から遠くない今夜のホリデーパークを目指します。
スーパーマーケットへ寄って、5時にホリデーパークドリフトアウェイ クイーンズタウンへ到着。ここは新しく、景色も良い施設です。
本日の走行距離は約250km
![ホリデーパークドリフトアウェイ クイーンズタウン](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_08.jpg)
3日目 世界遺産フィヨルドランド国立公園 ミルフォード・サウンドへ
![ミルフォード・サウンドへ行く途中の景観](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_09.jpg)
ミルフォード・サウンドのフィヨルドを船から見るのは今回の旅の一つの山場。クルーズ船も限られているとのことなので7時に出発します。距離は約280km。山を越えるアップダウンもありますが、絶景スポットもところどころにあります。ガソリンスタンドが途中あまり無いと聞いていたので前日に燃料は満タンにしました。
![カフェ](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_10.jpg)
途中観光者用のカフェや景観スポットに寄りながら着いたのは12時です。
クルマを有料駐車場へ入れて徒歩10分のミルフォード湾ビジターセンターに向かいます。ここからクルーズ船に乗ります。クルーズ船は数社が運航しており、運よく12時45分発の船に乗れました。
船は中型船で神秘的なフィヨルドを近くで見ることが出来ました。
![氷河で削られた断崖絶壁や滝](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_11.jpg)
2時間のクルーズを終えて無人の有料駐車場を出るときに、精算機の支払いがうまくいきません。後から来た人に先に操作してもらい、操作方法を見ていましたがうまく行かず、機械が壊れていることがわかりました。海外の自販機あるあるの世界でした。
運転席に戻って今夜の宿泊地テアナウ トップ10ホリデーパークへ向かいます。距離は120kmで約2時間の行程です。
![テアナウ トップ10ホリデーパーク](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_12.jpg)
4日目 レトロな街並みが魅力のダニーデンへ
![ダニーデンを象徴する駅舎](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_13.jpg)
今朝は疲労感が少し残る朝になりました。日本を出発してから6日経ち、昨日は長距離を走り疲れが溜まってきたようです。
8時30分に出発して、スコットランドの影響を強く受けた街といわれるダニーデンを目指します。
途中カフェによりながら、13時にダニーデンの駅へ到着(約290km)
停めやすそうな駐車場を探していたら駅の裏に大きな駐車場がありました。キャンピングカーを停める専用エリアもあります。
レトロ感がただよう街並みはゆっくり滞在したいと思わせます。ここで昼食をすませて、今夜のホリデーパークへ向かいします。
![ニュージーランド名物のムール貝「グリーン・マッスル」](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_14.jpg)
3時に出発して5時にオアマル トップ10ホリデーパークへ到着(約110km)
![オアマル トップ10ホリデーパーク](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_15.jpg)
5日目 美しい湾とビーチのアカロアへ
![民芸品](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_16.jpg)
9時に出発してアカロアを目指します。
いつもどおり100km速度の道路を走っていると風でハンドルを取られる感覚があります。周りには木もなく、風の動きが見えるようなものがありません。しばらく走るとやはり風にハンドルを取られていることがわかり、さらにひどくなりました。
そのうち砂塵も巻き上がり、クルマも横風にあおられます。相当注意して進まないと危ない状態です。仲間のクルマの中にはこの風でサイドオーニングが勝手に開いたり、屋根の上の丸いアンテナが風で飛ばされたりしたことを後で聞きました。
そんな中を進んで行くと風はおさまりますが今度は急な山道です。そこを超えるとフランスの風情を残した美しい町アカロアへ着きました。
3時に到着で、約300km走行。強風や坂道で思ったより時間がかかりました。これから昼食です。
![海辺のレストラン](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_17.jpg)
1時間路上駐車OKだったので1時間後、最後の宿泊地スペンサー・ビーチ トップ10ホリデーパークへ向かいます。 4時に出発して6時に最後のホリデーパークへ着きました。(100km弱)
![スーパーマーケット](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_18.jpg)
6日目 モーターホームを清掃して返却へ
![スペンサー・ビーチ トップ10 ホリデーパーク](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_19.jpg)
朝、ホリデーパークのダンプステーションで排水や車内の清掃を行って、すぐ近くのスペンサー・ビーチへ向かいます。
ここからクルマを借りたレンタル店までは20km程。クライストチャーチの町を少し走りながら12時にはお店へ到着。
車内のチェックを受け、Perfect!の言葉をもらい返却完了。 ・・・となるところですが、最後に140ドルの支払いが待っていました。これはRoad User Charges(RUC)と言われる道路利用者料のようです。1,774km走って140ドルでした。
![無事にクルマを返却](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_20.jpg)
キャンピングカーの旅の醍醐味は?
使用したモーターホーム
![使用したモーターホームの車内](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_21.jpg)
今回のモーターホームは全長7.5m、幅2.2m。2ダイネットなので居住スペースは広く長期間快適にすごせます。運転席の上にバンクベッドもあるので、全てベッド展開すると3ベッドで最大6名が就寝できます。装備は電子レンジ、食器類、湯沸かしポットやトースターからハンガー、洗濯紐といった細かいものまでそろっています。もちろんシーツ、枕、毛布などの寝具も用意されています。
日本のキャンピングカーと違うのはサブバッテリーで使うインバーターが付いていないこと。家電製品はホリデーパークで電源を接続して使うことが前提になっているようです。
プロパンガスも積んでいます。ガスコンロや車内でシャワーを使うときのお湯はこのガスを使います。ただ、ホリデーパークの調理施設やシャワーを利用しているとガスは使いません。FFヒーターはクルマの燃料から供給されていました。
汚水処理が容易なダンプステーションが整ったホリデーパークを利用すれば車内のトイレも気がねなく使えます。
![使用したモーターホームのリアダイネット](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_22.jpg)
![使用したモーターホームのベッド展開](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_23.jpg)
![使用したモーターホームのフロントダイネット](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_24.jpg)
![使用したモーターホームの車内の装備](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_25.jpg)
![ホリデーパーク](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_26.jpg)
日本にも欲しいホリデーパーク
ホリデーパークを利用して、その良さを実感しました。BBQエリアやキッチン、屋内の食事スペース。シャワーや寛げるリビング。子どもたちが遊べるプレイグラウンドや宿泊棟はじめ、プールやジャグジーのある施設もあります。小型のキャンピングカーで走っていてもクルマから離れて体を休めることが出来ます。
今回はホリデーパークの中でも設備が充実しているTOP10(トップテン)とよばれるグループの施設を利用しました。ホリデーパークでは新婚旅行をキャンピングカーで回っている日本人にも会いました。きっと良い思い出になるでしょう。
![ホリデーパークのリビングスペース](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_27.jpg)
![ホリデーパークのリビングスペース](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_29.jpg)
![ホリデーパークの共同キッチンスペース](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_28.jpg)
ニュージーランドの旅
![レンタル](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_30.jpg)
キャンピングカーだからいろいろな所へ行きたいと思い毎日結構走りました。これも旅のスタイルですが、景色の良いホリデーパークで連泊して周辺を観光する旅もよさそうです。
キャンピングカーで美しい大自然を間近に見ることができたすばらしさとは対照的に、毎回違うガソリンスタンドの精算方法にとまどったりと些細な不安も日々ありました。ただ、それらも含めてキャンピングカーでニュージーランドを走ったという経験は大きな収穫でした。今回グループで行けたことは心理的なハードルが下がりました。期間や費用、言葉などいろいろなハードルがありますが、情報が溢れた世の中で、体験することの素晴らしさを改めて知ることができた旅でした。
ニュージーランドをキャンピングカーで走りたい人へ
![ニュージーランド](/wp-content/uploads/2024/05/new-zealand_31.jpg)
・もしキャンピングカーに乗るのがはじめてなら、国内で1度レンタルキャンピングカーを借りて使い方に慣れておくことをお薦めします。
現地でのクルマの使用説明は30分ほどで簡単に終わります。電気系やFFヒーターなど基本的なことを理解していないと使い始めたときにとまどうかもしれません。
・ミルフォード・サウンドへ行く道や半島など、急な坂道が続きます。下り坂ではエンジンブレーキを使って減速しましょう。キャンピングカーは重量があるのでフットブレーキだけで減速を続けることは危険です。日本の急な下り坂ではエンジンブレーキの使用を促す看板や緊急退避所が設置されていますが、有名な観光地でもそのようなものは一切見かけませんでした。
・町中でのスピードスローダウンは必須です。町と町をつなく幹線道路は制限速度100kmの道路です。その道路に入り口や出口のようなゲートはありません。町が近づくと80km、50kmと標識のスピード表示だけが変わっていきます。
100kmで走っている道と変わらない道路で、速度が落ちる町中の50kmは非常に遅く感じられますが、スピードメーターを見ながら必ず減速します。速度違反を取り締まるパトカーも多いので、スピードに注意した走行は必須です。
・今回の旅の企画
北海道ノマドレンタカー
〒066-0015 北海道千歳市青葉2-17-32
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・航空券の手配と渡航サポート
さっぽろトラベル
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ニュージーランドのレンタルキャンピングカーMaui(マウイ)の予約は日本のエルモンテRVで受け付けています。
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【キャンピングカースタイル編集部】