防災用品としても活躍する車載用自動ラップ式トイレ「ラップル」の有用性

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防災用品としても活躍する車載用自動ラップ式トイレ「ラップル」の有用性

「キャンピングカーパーツセンター」は、ドイツ製をはじめとした世界中のキャンピングカーパーツやキャンプ用品、防災用品などを幅広く取り扱う、バンテックのパーツ販売部門。キャンピングカーの補修部品から消耗品、最新RVパーツまで、あらゆるアイテムがそろっており、オンラインショップでネット通販も可能となっている。安心・快適なキャンピングカーライフをサポートしてくれる、ユーザーの強い味方だ。

キャンピングカーパーツセンター

取り扱い商品は、家具の取っ手やヒンジなどの小さなパーツから、サイドオーニングやサイクルキャリア、トランクボックスなどの大きなパーツまで、合計3000点以上! キャンピングカーの修理から快適化まで、あらゆる作業に対応できる。そんな同ショップの取り扱い商品の中でも、近年ユーザーからの問い合わせや注文が急増しているのが、車載用トイレ「ラップル」だ。

災害支援で改めて気づかされたラップルの有用性

キャンピングカーで使用するトイレは、水洗式のカセットトイレやポータブルトイレが一般的だが、ここ数年では、水を使わずに排泄物をラップ(個包装)して可燃ごみとして処理できる、ラップルの利便性に注目が集まっている。バンテック広報の露木さんも、今年1月に発生した能登半島地震の支援で被災地を訪れた際に、災害時におけるラップルの有用性を改めて実感したという。

災害時に貸し出したキャンピングカー

「能登半島地震で日本RV協会が実施した『キャンピングカーを使用した災害対策支援』(日本RV協会に加盟する全国のビルダーからキャンピングカーを集め、自治体職員などの宿泊場所を設立する支援策)に弊社も参加して、貸し出しするキャンピングカーで被災地まで自走しました」

能登半島の様子

「実際に被災地に足を運んで被害状況を目の当たりにしましたが、被災エリアの範囲が広く、電気や水道などの生活インフラを使えない地域も広範囲に渡っていました。そこで感じたのは、『下水道被害が想像以上に多い』ということ。給水車が来てくれるので給水については何とかなりますが、下水道が使えないとトイレにたまった汚水を処理することができない。これまで『キャンピングカーのトイレは災害時に役立つ』と思っていましたが、汚水タンクの処理ができないと、水洗式トイレの長期的な使用は困難になります。実際に被災地に足を運んでみて、水を使わずに排泄物を処理できる『ラップル』の有用性に改めて気づかされました

ラップル

「ラップルなら、電源にシガープラグを差し込むだけで使用でき、オプションでACアダプターや専用バッテリーも用意されています。ラップ式なので感染症対策や衛生面も安心ですし、水も不要で、下水道が使えなくても使用後はゴミとして処理できる。軽キャンパーやバンコンなどの小さなクルマでも、ラップルを1台積んでおくだけで緊急時の安心感は劇的に向上すると思います。ちなみにバンテック製キャブコンのジルシリーズは、2024年モデルからラップルが標準装備となります」

水を使わずに排泄物を処理できる車載用トイレ

自動ラップ式トイレ

「ラップル」は、“車載用”に開発された自動ラップ式トイレ。水を使わずに、熱圧着で排泄物を1回毎にラップ(個包装)する仕組みになっており、フィルムで密閉された排泄物は可燃ごみとして処理することができる。既存の車載用水洗トイレのように臭いの心配や処理の手間がなく、清潔にトイレを使用できるのが魅力だ。

準備は、シガーソケットに電源プラグを差し込み、本体にフィルムカセットをセットするだけ。使用前に専用の凝固剤を入れ、用を足した後にスイッチを押すと自動でラッピングがスタートして、90カウント後に熱圧着で排泄物を密閉した袋が本体下部のトレーに落ちる。あとは、各自治体の指示に従って袋を処理すればOKだ。

フィルムカセットとカタメルポリマー(専用凝固剤)

60 回分のフィルムカセットとカタメルポリマー(専用凝固剤)付属で、設置後すぐに使用できるのもポイント。ラップルには便座が異なる2つのタイプが用意されていて、タイプAのサイズは高さ400mm×幅377mm×奥行452mm、重量8kg。タイプBのサイズは高さ430mm×幅358mm×奥行444mm、重量9.81kg。価格は、17万6000円(タイプA)/18万4800円(タイプB)となっている。

ラップル・タイプB

ラップル・タイプBは、toto製便座の採用で座り心地が改善されているのが特徴だ。

車載用に開発されたラップルの優位性

DC12V仕様(消費電力75W/待機時1W)

ラップルの最大のポイントは、キャンピングカーでの使用を前提としたDC12V仕様(消費電力75W/待機時1W)であること。サブバッテリーでAC100Vの電気製品を使用する場合は、インバーターでDC12VからAC100Vに変換する必要があり、少なからず電力のロスが発生する。その点、車載用に設計されたラップルはDC12V仕様なので、インバーターを介す必要がなく、サブバッテリーの電気を効率的に使用することができる。オプションのACアダプターや専用バッテリーを活用すれば、より幅広いシチュエーションに対応可能だ。

アルミ素材

本体はアルミ素材で軽量化されており、サイドには持ち運びに便利な取っ手も装備されている。本体の強度が高いので、便座に座って体重をかけても不安を感じることは一切ない。

四隅

車載に適した構造とするため、軽量化と同時に防振性の強化も行われている。本体下部の四隅には、走行中の振動を吸収するゴムカバーが装備されており、マルチルームに置くだけで簡単に設置可能。より確実な設置を望む場合は、ゴムカバーを外してフロアにネジ留めすればOKだ。

車載用ラップ式トイレラップル

水を使わずに使用でき、1回ごとに排泄物が密閉されるので臭いや後処理の手間もないのが、車載用ラップ式トイレラップルの魅力。ラップル本体やフィルムカセット・専用凝固剤などの消耗品、専用バッテリー・ACアダプターなどのオプションパーツは、キャンピングカーパーツセンターのオンラインショップのほか、イベント会場のブースや店舗で購入できる。キャンピングカーのトイレを快適に使用したいと願うユーザーは、ラップルの導入を検討してみてはいかがだろうか。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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