キャンピングカーショーから見えてきたキャンピングカーのトレンドをチェック!

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キャンピングカーショーから見えてきたキャンピングカーのトレンドをチェック!

2023年度は前半を終え、後半に突入しました。キャンピングカーのマーケットも次のトレンドに向けて、少しずつ変化しながら後半を迎えています。

そこで今回は、2023年9月上旬に開催された名古屋キャンピングカーフェア2023の会場を回り、最新のキャンピングカーのトレンドをチェックしてみました。

ジャパンキャンピングカーショーから半年が経過し、ニューモデル登場も落ち着いてきたので、今後のトレンドを読み解くにはちょうどいいタイミングかもしれません。

今後のキャンピングカーがどのように変化していくのか、みんなで予想しながらみていきましょう!

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小型のキャンピングカーでも分離型クーラーを搭載

ナッツRVのリークⅢ

記録的な暑さだった2023年の夏。猛暑日が続き、つい数年前の環境とは大きく変わってしまったかのようです。そんななか、キャンピングカーには家庭用クーラー搭載が一般的になってきました。自然環境の変化によってクーラー搭載は必須になった、といってもいいでしょう。

これまで家庭用クーラーと同じ、または同等のシステムを搭載していたのは、キャブコンがメインでした。それが、最近ではバンコンなどのコンパクトなクルマに搭載されるようになったのです。

ナッツRVのリークⅢのクーラー

上の写真のキャンピングカーはナッツRVリークⅢ。家庭用クーラーが搭載されています。家庭用クーラーは室外機が大きいので、設置場所を探すのが難しかったのですが、バンコンでも配管をうまく隠しながら、室外機をセットすることができるようになりました。

カトーモーターのメリルGT

このカトーモーターメリルGTはタウンエースをベースにした、コンパクトなキャンピングカーですが、室内にクーラーが設置されていました。小さなスペースであっても、クーラーの需要が高まっていることが分かります。

12Vで稼働するクーラー

取り付けられたクーラーは12Vで稼働するタイプ。コンパクトな室内機ですが、室外機を接続する本格的なクーラーです。12Vであれば、インバーターでの変圧が必要なく、電気効率が高いのが特徴です。

パーツ供給も進み、多くのメーカーがこのタイプのクーラーを取り付け始めたといってもいいでしょう。

ロータスRVのekクルーズコンボ

クーラー搭載の流れは軽自動車にも波及しています。ロータスRVekクルーズコンボにもクーラーが取り付けられていました。オプション設定ではありましたが、クーラーが軽自動車に取り付けられる恩恵は大きいのではないでしょうか。

ロータスRVのekクルーズコンボのクーラー

内部をみてみると、スライドドア部分の上部へ取り付けられていて、室内空間への圧迫感を軽減しています。軽キャンパーはリア周りにキャビネットをまとめ、室内空間を有効に使うレイアウトが多いので、この位置にクーラーがある方がかえって便利なのかもしれません。

クーラー取り付けのために電源システムが強化されているようです。リア上部には電子レンジが取り付けられ、大型キャンピングカーと変わらない環境を提供しています。

フィアットデュカトベースの国産キャンピングカーが多数登場

ナッツRVが作ったフォルトナ

2022年のビッグニュースはフィアットデュカトの正規輸入でした。そして、2023年には輸入車ベースの国産モデル、という特異なキャンピングカーが多数生まれることになったのです。会場でもフィアットデュカトベースのキャンピングカーが多数展示されていました。

上の写真はナッツRVが作ったフォルトナです。広々とした室内空間を利用して、バンコンモデルながら、リアにリビング兼ベッドルームをレイアウトして、2ルーム仕様を実現しています。ベース車両に合わせたヨーロピアンインテリアも目を引きます。

リアにデッキが広がるキャンピングカー

ホワイトハウスではフィアットデュカトを使った特徴的なクルマを開発していました。リアにデッキが広がるキャンピングカーで、セカンドシートまではラグジュアリーなシートが設置されていて、リア側に居住スペースを設けた、新しいコンセプトのモデルです。

その他にも、その室内の広さを活かしたトランスポーターのようなモデルなど、各社から色々なモデルが発表されていました。

キャンピングカーの世界にもオーバーランダーのスタイルが浸透

スズキエブリイをベースにジムニーのようなフェイスリフトでカスタム

アウトドア系のカスタムカーで人気なのがオーバーランダースタイル。悪路を走破するハードな印象のカスタマイズがキャンプ好きを魅了しているようです。大きなホイールにリフトアップした足回り、ラフなスタイルでキャンプ道具を積み込んでいきます。

そんなスタイルがキャンピングカーの世界にもジワリと広がっています。上の軽自動車はスズキエブリイをベースにジムニーのようなフェイスリフトでカスタムされていました。

クルマはルート6ウォームスライトジムリイカスタムという仕様。1.5インチのリフトアップにアウトドアキャリアが特徴的です。車内はポータブル電源がセットできるようになっていて、キャンピングカーとしての性能も満たしています。

T@B Tear drop Camper 320S

元々、オーバーランダーは荒野や砂漠地帯を走っていたクルマたちを指します。国内では砂漠地帯を走り抜けるということもないのですが、北米などであれば、それはリアルの世界なのです。そんな環境で育ったクルマたちも国内輸入され始めたようです。

上の写真のトレーラーはボナンザが輸入しているT@B Tear drop Camper 320Sというモデル。さらにブーンドッグパッケージという仕様で、タイヤやステップ、ガードなどがオーバーランダースタイルを強調しています。

キャンピングカーは機能性からデザインで選ぶバリエーション展開も

トーザイアテオが輸入しているKIPのビジョントラベル

キャンピングカートレーラーといえば、ホワイトを基調としたモデルが多いなか、トーザイアテオが輸入しているKIPビジョントラベルはちょっと違った雰囲気のトレーラーです。KIPはオランダのメーカーで、どこかオランダ風のデザインを感じさせます。

インテリアも落ち着いた雰囲気で、カラーリングが秀逸です。キャンピングカーの中に居ることを忘れてしまうような景色が広がっています。エクステリアデザインも落ち着いたカラーリングで、ツートーンのボディが目を引きます。

オートワンのピッコロキャンパー

国内メーカーも負けていません。オートワンピッコロキャンパー+はおしゃれなカラーに塗装され、若い人、女性など、幅広いお客さんが足を止めて見ていました。シンプルな内装に、こだわりのエクステリアデザインという組み合わせが、注目されていたようです。

キャンピングカーメーカーのブランド力を活かした新たな商品展開

レクビィが開発したキャンピングカー専用寝具「huluhuklu」

最後に、キャンピングカーのトレンドではありませんが、キャンピングカーメーカーのトレンドとして、自社のブランド力を高める展開をするメーカーが増えたように感じました。

各メーカーには多くのユーザーがいますが、その顧客が愛するブランドをしっかりと確立しているのです。

その1つが、自社ブランドでの商品展開です。上の寝具はレクビィが開発したキャンピングカー専用寝具hulu huluです。

一般的な寝具と異なり、少し硬めで通気性のいい敷布団、人工羽毛綿を使った掛け布団、本体を収納できるピローパートがセットになっています。

その他にも、オリジナル商品としてタンブラーや焚火台を展開しています。

トイファクトリーが開発した「シュラフトン」

上の写真はトイファクトリーが開発したシュラフトン。キャンプ用の寝袋=シュラフと自宅で使う布団のデメリットを解消したオリジナル商品です。

キャンピングカー専用に設計されていて、収納性などの基本的な設計の他に、丸洗いOK、ホワイトダッグダウン羽毛使用、消臭効果の高いデオファクター加工など、高スペックをも追求しています。

各社、クルマづくり同様に、こだわりのアイテムを開発して、ユーザーに届けることで、ますます、そのブランド力を強化しているのを感じます。

2023年度のキャンピングカーのトレンドをみてきましたが、この他にもキャンピングカーを取り巻く市場は変化しながら、進化を遂げています。ますます盛況になっていくマーケットを観察してみると、いろいろな発見があると思います。次のキャンピングカーのトレンドをこのように探してみるのも楽しいかもしれません。

WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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