リアエントランスのキャブコンにはどんなメリットがある?コルドリーブスをモデルにその魅力を徹底チェック!

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リアエントランスのキャブコンにはどんなメリットがある?コルドリーブスをモデルにその魅力を徹底チェック!

エントランス(居住部分の出入口)の位置によって、キャブコンの性格や使い勝手が大きく変わることをご存じだろうか?バリエーションとしてスタンダードなのは、ボディ左サイドの中央に出入口があるセンターエントランスと、ボディ左サイドの後方に出入口があるリアエントランス。ボディのリア正面にエントランスを設けたモデルもごく一部存在するが、一般的なのは上記の2種類だ。

コルドリーブス

なかでも、もっともポピュラーなのは、センターエントランスタイプ。ボディ側面のセンター部に出入口を配置することで、リアの居住スペースを最大限に活用できるのがメリットだ。リアエリアに常設ベッドやカーゴルームを設置できることから、国産キャブコンの多くがこの構造を採用している。

コルドリーブスのリア

本記事でスポットを当てるのは、ボディ側面のリア部分に出入口を設けたリアエントランスタイプ。センターエントランスと比べると少数派だが、リアに出入口を配置することで実現できるメリットも数多い。今回は、バンテックがラインナップするコルドリーブスを例にして、リアエントランスモデルの優位性や魅力について解説する。

コルドリーブスの外観

リアエントランスの魅力① リビングスペースが広い

コルドリーブスのリビング

リアエントランスの最大のメリットは、広いリビング(ダイネット)スペースを確保できることだ。センターダイネットの場合、居住空間の一部をエントランスのステップ(靴脱ぎ)として使用するため、ダイネットは4人でテーブルを囲む対座レイアウトが一般的。それに対してリアエントランスの場合は、室内の中央部分をすべて居住スペースとして使用できるため、より広く開放的なリビング空間を実現できる。

リアエントランスの魅力② プライバシーを守れる

コルドリーブスのセンターエントランス

車内生活の中心になるリビングは、小物や衣類、食器などでちらかってしまいがち。センターエントランスの場合、ドアを開けると外からリビングが丸見えになってしまうため、プライバシーを確保するには、のれんやカーテン、ブラインドなど外から車内が見えない工夫が必要となる。対してリアエントランスは、リビングとエントランスが直結していないため、ドアを開けてもリビングをのぞかれる心配がなく、しっかりとプライバシーを守れる。

リアエントランスの魅力③ 室内の冷気や暖気が逃げづらい

コルドリーブスのエアコン

エアコンやFFヒーターで快適な室内温度を実現しても、出入りのたびに空気が外に逃げてしまうと冷暖房の効率が落ちるし、電気も無駄使いしてしまう……。その点リアエントランスモデルは、エントランスとリビングの位置がオフセットしているので、ドアを開け閉めしても冷気や暖気が車外に逃げにくい。

リアエントランスの魅力④ 駐車場で車内への出入りがしやすい

コルドリーブスのドア

狭い駐車場で隣りのスペースにクルマが止まっている場合、センターエントランスのキャブコンだとドアを開けるスペースを確保できないことがある。最悪の場合は、隣りのクルマにドアをぶつけてしまうことも……。そんな状況でも、リアエントランスならラクにドアを開閉できるケースが多い。

リアエントランスはボディ後端のオーバーハング部分にドアがあるため、クルマ止めブロックまで下がるとドアの位置が隣りのクルマよりも後方になることがほとんど。ちなみに、写真はコルドリーブスの隣りにスズキ・ソリオを駐車した例。2台のフロントをそろえて止めた状態でも、エントランスドアをラクに開閉できるのがわかるだろう。

リアエントランスの魅力⑤ 左サイドに大きな窓を設置できる

コルドリーブスの大きな窓

左サイドに大きな窓を設置して明るく開放的な室内空間を実現できるのも、中央にドアがないリアエントランスならではのメリットだ。大きな窓は、採光性だけでなく換気にも絶大な効果を発揮し、多少の暑さなら窓を開けてルーフベントを回せば快適に過ごせる。

リアエントランスの利点を活かした空間作り

コルドリーブスの広大なリビングエリア

コルドリーブスは、リアエントランスのメリットを活かした空間作りが特徴だ。最大の魅力は、やはり広大なリビングエリア。4名分の対座ダイネットにL字型のソファが組み合わされており、大人数でゆったりとテーブルを囲むことができる。

コルドリーブスのベッド展開1 コルドリーブスのベッド展開2

ダイネットを展開しなくても横になることができ、追加マットを組み合わせれば様々なアレンジも可能。エントランスでスペースが犠牲にならないので、センターエリアの室内幅を目いっぱい使って広大なベッドスペースを作れる。

コルドリーブスのバンクベッド1 コルドリーブスのバンクベッド2

バンクベッドは、定番のスライド式ではなく、マットをパタンと倒すだけで簡単に展開できる左右折りたたみ式(センター部のみスライド式)を採用している。ベッドの中央が開いているので、セカンドシートの背もたれをステップ代わりにして、ラダーを使わずに乗り降りが可能。センターマットをスライドして全面ベッドにすれば1980×1865mmの広々サイズになり、大人3名でもゆったり就寝できる。

コルドリーブスのキッチン

キッチンは、リアエントランスの動線を考慮したカウンタータイプ。キッチンからリビングを見渡すことができ、家族や友人とコミュニケーションを取りながら楽しく調理できる。

コルドリーブスのFRP防水フロア

エントランスドアからひと続きになったFRP防水フロアは、コルドリーブスならではの大きな特徴だ。水抜き用の穴が完備されているので、フロアが汚れても水で洗い流すだけでOK!土間のように靴を履いたままであがれるほか、汚れ物や濡れ物の置き場としても重宝する。アウトドア好きのアクティブ派や、ペット連れのオーナーにピッタリの仕様だ。

コルドリーブスの大型外部収納庫

ボディの左下全体を使用した大型外部収納庫も、センターにドアがないリアエントランスならではの装備。FRP製の収納庫は、キャンプギアも大量に積載できる大容量で、汚れたら水洗いも可能。庫内上部にLEDライトが装着されているので、夜間の荷物の積み下ろしも快適だ。

コルドリーブスのトランクスペース

カウンターキッチンの採用で、リアエンドに大きなトランクスペースを確保することが可能となった。リアのバゲッジドアから荷物の積み下ろしが容易にできるほか、キャビネットの扉を開ければ室内側からもトランクスペースにアクセスできる。

エントランスの位置で使い勝手が変わる

コルドリーブスのリアエントランスモデル

リアエントランスモデルは、リビングスペースを広く確保できるのが最大のメリット。センターエントランスモデルは、リビングスペースがスポイルされる半面、リアに常設ベッドや大きなカーゴルームを作れるのが最大のメリットだ。

広いリビングを取るか、リア常設ベッドを取るかは、乗り手のニーズ次第。センターエントランスモデル、リアエントランスモデルのどちらが適しているのか、使用人数やライフスタイルと照らし合わせて、自分にピッタリの1台を見つけ出そう!

取材協力:VANTECH

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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