キャンピングカーの人気は高まり続けているといっていいでしょう。多くの人がキャンピングカーに興味を持ち始めたことで、その需要も拡大しています。
キャンピングカーを求める人が増えたことで、クルマを手に入れるのも難しい状況です。新車で購入する時は、納車までの時間が長く、場合によっては2年先に納車されるモデルもあるくらいです。
そこで、注目されるのが中古車。新車に比べたら、すぐにキャンピングカーを楽しめるので人気があります。でも、キャンピングカーの中古車選びは難しい、と感じている人も多いのでは。
そこで今回は、中古車キャンピングカーのチェックポイントを確認してみたいと思います。
目次
中古キャンピングカー販売店へ足を運んで展示場の様子をチェック
キャンピングカーはアフターメンテナンスも含めて、手に入れてからも販売店とのお付き合いが長く続くクルマです。そこで、販売店との相性も大切。
中古車キャンピングカーを探す時、まずはどこのショップで購入するか? しっかりと考えておきましょう。
販売店へ足を運んだり、クルマで目の前を通ってみたり、展示場の雰囲気をチェックしてみてください。いつも展示車両がきれいな状態など、販売店の姿勢を感じとることができるはずです。
今回、中古車選びについてアドバイスをもらったRVランドでは、専任スタッフが車両をクリーニングしている光景をよく見かけます。事前チェック、クリーニングをしっかりと行ってから納車するのが基本になっているそうです。
クルマの種類、価格、状態なども大切ですが、このような販売店の基本的な姿勢を確認することが最初のチェックポイントといえるかもしれません。
中古車キャンピングカーで押さえておきたいポイント
ボディ下回り
中古車とはいえ、キャンピングカーは長年乗り続けることが多いクルマです。クルマとして長く乗り続けられるかもチェックしなければなりません。
エンジン、ミッションなど、クルマの基本的なチェックは、一般的な普通乗用車と同じといえるでしょう。異音がしないか、ギアチェンジがスムーズかなどです。
さらに確認しておいた方がいいのが、ボディ下回りです。サビが発生しないかを確認したり、その状態をみておきましょう。
長距離走行が多いキャンピングカーの場合、いろいろな場所へ出かけることも多く、腐食が進んでいるケースもあります。補修すれば問題ないケースもありますが、販売車両として展示しているクルマの下回りがあまりにもひどい状態だと、販売店のサービスに不安を感じてしまうかもしれません。
また、キャンピングカーを購入したまま、放置されている車両もあります。あまり乗る機会がなく、稼働部分がスムーズに動かないまま腐食が進んでいるケースもあるので注意しましょう。
これらの状態は下回りを覗き込むと、大体判断できると思います。
ドア部分のゴムパッキン
ドアの周囲にあるゴムパッキンも劣化が進みやすいパーツです。ゴムとしてのしなやかさがあり、割れや欠けがないことを確認します。
雨漏りの原因になるのでしっかりとチェックしておきましょう。また、程度の悪いゴムが装着されていたら、すでに雨水などが車内へ侵入していることも考えられます。見えない部分、家具の裏側などが湿気でダメージを受けているかもしれません。
最近ではドア部分にバグネットを取り付けることが多いのですが、取り付け方法が雑だったり、長年の使用によって、ゴムパッキンが変形してしまうこともあります。
ゴムパッキンの変形も雨漏りの原因となるので、しっかりとしたチェックが必要です。
室内チェック
車内に入ってのチェックポイントは天井・壁部分です。壁や天井に貼り付けてあるファブリックにシミがないかをチェックします。
根本的な修理をせず、室内のファブリックだけを張り替えて、きれいな状態にしていたとしても、展示しているうちに、雨漏りの痕跡はすぐにあらわれます。
見えづらい場所であっても、よく見て、違和感を感じるようであれば、スタッフに聞いてみるのもいいかもしれません。
また、室内へ入った時の臭いも確認しておきましょう。ペットの臭いなどが残っていることもあります。シーズンによっても分かりづらい時もあり、例えば、冬には感じなかったけど、夏になったらペットの臭いがすることがあるので注意しましょう。
ベンチレーター
車内装備で壊れやすいアイテムがベンチレーターです。紫外線の影響で劣化も進むし、特殊な機構により壊れやすいパーツです。中古車チェックの時、このベンチレーターをチェックすることは忘れないでください。
フラップがスムーズに開くか、ファンが回るか、調整できるかなど、動作確認もしておきます。キャンピングカー設備のほとんどにも当てはまりますが、各設備の動作チェックは必須です。
そして、ベンチレーターの回りに雨漏りの跡がないか?をチェック。コーキングされて、雨が車内へ入らない構造になっているのですが、経年劣化で雨水が侵入しやすい経路でもあります。
キャンピングカーの消耗品はちゃんと交換されているか
キャンピングカーをどのような状態でオーナーに手渡すか、販売店の考え方はまったく違います。しっかりとクリーニングをして、きれいな状態でキャンピングカーを楽しんでほしい、など、ユーザーファーストなショップを選びたいものです。
特に保安部品に関しては注意が必要です。ブレーキパッドやオイルなど、しっかりと交換されているかを確認するのは難しいですが、タイヤの状態を見ると、全体的なクルマの状態を予測しやすい、といえるかもしれません。
新品のタイヤが装着されていたり、タイヤの溝がしっかりと残っていて、グリップ力を発揮する性能を確認できるなど、ユーザーが安心してキャンピングカーを楽しめる状態にしているかをタイヤで確認することができるのです。
サブバッテリーについても、チェックしておきましょう。新品のバッテリーが搭載されていたり、比較的新しいバッテリーであれば、問題ないでしょう。
サブバッテリーはキャンピングカー架装部分に関する設備になるので、見落としやすいですが、車内の家電が動作するか、充放電がしっかりと行われているかなど、チェックしておくことをおすすめします。
中古キャンピングカーを選ぶメリットと価値
キャンピングカーは時代の流れによって、機能性がアップしたり、新しい設備が投入されるなど、大きく変化してきています。その変化の度合いは、キャンピングカーの特性から一般的な乗用車よりも大きいといえるでしょう。
なので、時代ごとに特徴的なモデルがあり、室内レイアウトもいろいろなバージョンがあります。自分にあったキャンピングカーを探すには、中古車キャンピングカーから選んだ方が、選択肢が多いのではないでしょうか。このような中古車キャンピングカーをあえてセレクトするのもいいかもしれません。
中古車キャンピングカーのメリットは
- 納車までの期間が短い
- 購入価格を抑えることができる
- 自分にあったモデルを探しやすい
というポイントがあげられます。上に示したようなチェックポイントをしっかりと抑えれば、キャンピングカーライフを手軽に始めることができるのが中古車キャンピングカーでもあります。
さらに最近では国内キャンピングカーの歴史も長くなり、ヴィンテージを感じられるモデルなども再評価されています。今のコスト感覚では製品化が難しいような、凝ったデザインのインテリアであったり、ぜいたくな部材を使っていることもあります。
このような中古車キャンピングカーのオリジナリティーを求める人も増えてくることでしょう。今後はヴィンテージキャンピングカーの世界も拡大していくのかもしれません。