キャンピングカーでめぐる建築家安藤忠雄氏の世界

キャンピングカー活用法

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キャンピングカーの旅は、各地に点在するスポットをめぐるのに最適です。今回は世界的に有名な建築家安藤忠雄氏の作品を求めて関西方面をまわりました。ラフなコース設定でも宿泊地の自由度が高いキャンピングカーは威力を発揮します。

安藤忠雄氏メモ
1941年大阪生まれ。独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。代表作に「光の教会」「ピューリッツァー美術館」「地中美術館」「表参道ヒルズ」など国内外に多数。

初日は関東から京都へ

京都鴨川沿い
京都の町を観光しながら安藤氏の建築を探します

TIME’S(タイムズ) 1984年竣工

安藤忠雄氏の設計京都TIME’S(タイムズ)
川を取り込んだ設計のTIME’S

東名高速を下ってまず入ったのは京都。京都観光を兼ねて高瀬川沿いに建てられた商業施設の TIME’Sを訪ねました。コンクリート打放しの幾何学的なフォルム。地図を頼りに出会った建物には発見した喜びを感じます。
流れる川を取り入れた丁寧な設計。安藤忠雄氏の建築は美術館など大きな建物が有名ですが、1990年代に入る前までは個人宅や商業施設の設計が主だったようです。

コンクリート打放しの京都TIME’S(タイムズ)
安藤建築の代名詞となるコンクリート打放し

大阪府立近つ飛鳥博物館 1994年竣工

安藤忠雄氏の設計による近つ飛鳥博物館
階段広場になっている博物館の屋根

京都市内を少し観光した後、大阪を南へ下り近つ飛鳥博物館へ着きました。古墳群が点在する地域に建てられた博物館は出土品を単に展示するだけでなく、出土地域全体を見渡せる丘としてつくられたようです。屋根にあたる部分が階段広場になっており、演劇や音楽祭の会場として使える設計も印象的です。

近つ飛鳥博物館の館内
近つ飛鳥博物館の館内

Carstay(カーステイ)ゲストハウス大淀で車中泊

博物館から遠くない距離にキャンピングカーが泊まれるゲストハウス大淀があったので、今夜はここで車中泊です。Carstay車中泊スポットのシェアリングサービスを行っており、登録された車中泊スポットをネットで簡単に予約・決済が出来ます。ネットで空き状況を確認すると空いていたので予約。チェックイン時間が遅くなりがちなキャンピングカー旅の利用に便利なシステムです。
車中泊地は川のほとりというロケーションにあり、川の流れを聞きながら熟睡できました。(進入路が少し狭く、曲がりもあるためキャブコンには厳しいと思います)

奈良にあるゲストハウス大淀
ゲストハウス大淀は川のほとりにあります
どんちゃん食堂のビリケンラーメン
ゲストハウス大淀のそばにある食堂で

二日目は大阪から神戸へ

光の教会 1989年竣工

大阪の光の教会
光の教会

翌日は朝から大阪の茨木市にある光の教会へ向かいます。安藤建築の中でも有名な建物の一つで、閑静な住宅街に建てられています。訪れる人が多く、見学日(要予約)以外は中へ入れません。紹介用に外観のみ撮影しました。
注意)見学をされる方は教会のWEBページから予約をし、クルマは必ず近隣の有料駐車場(数百m離れます)へ駐車して訪問して下さい。

兵庫県立美術館 2002年竣工

兵庫県立美術館
兵庫県立美術館

大阪から六甲山へ行き、安藤建築の風の教会(1986年竣工)を通りましたが、ホテルの敷地内にあった教会はホテルの閉鎖にともない現在は公開日以外は入れなくなっていました。六甲山を下る傍ら急斜面に建つ六甲の集合住宅Ⅰ(1983年竣工)に寄りました。一般の住宅なので写真は控えます。
その後、兵庫県立美術館へ。美術館は阪神・淡路大震災からの「文化の復興」のシンボルとして建てられています。館内にはAndo Gallryが開設されており安藤氏のアーカイブを見ることが出来ました。美術館から海へ繋がる広場のなぎさ公園も安藤氏による設計です。

兵庫県立美術館のらせん階段
兵庫県立美術館のらせん階段
兵庫県立美術館のAndo Gallry
兵庫県立美術館のAndo Gallry

ローズガーデン 1977年竣工

安藤忠雄氏設計のローズガーデン
神戸異人街にあるローズガーデン

神戸では安藤氏初期の建築がある神戸異人街へ向かいます。ローズガーデンは安藤建築には珍しく赤レンガの外壁になっています。周辺にはいくつもの安藤建築があり、散策しながら見つけて楽しめます。

夕刻が近くころ、今夜の車中泊地をネットで探します。姫路にあるスーパー銭湯ではキャンピングカーが有料で車中泊出来るとのことなので、そこへ向かいます。途中、明石でぜひ食べたかった明石焼き(玉子焼き)を食べました。たこの代わりに焼きアナゴが入った玉子焼きも食べましたが、これが香ばしい味わいがして絶品でした。

明石の玉子焼き
明石の玉子焼き 左はタコ右はアナゴ外観ではわかりません

そこから姫路のスーパー銭湯湯ったりハウスで車中泊料金を支払って車中泊しました。

三日目は姫路から淡路島へ

姫路城

姫路城
お城の姿が美しい姫路城

姫路にも有名な安藤建築がありますが、別の建築に触れてリフレッシュしようと姫路城へ向かいました。姫路城は美しさを誇る名城だけに圧倒されます。天守に上る途中、手前が広く奥が狭くなった通路や、お城では珍しいと思われる曲線を描いた壁に遭遇すると安藤建築を思い出してしまいます。

姫路城の壁
曲線を描く姫路城の壁

淡路夢舞台 1999年竣工

淡路夢舞台
複合文化リゾート施設の淡路夢舞台

淡路夢舞台はホテル、レストラン&ショップ、国際会議場などで構成する複合文化リゾート施設です。規模が大きく、随所に工夫を凝らした安藤建築を堪能できます。
温室の奇跡の星の植物館もあり、花と緑が作り出す美しい空間は、新しい展示空間を提供しているようです。

淡路夢舞台の百段苑
縦横に進める淡路夢舞台の百段苑
淡路夢舞台の回廊
急ぐと思い通りの所に着けない?回廊
奇跡の星の植物館
奇跡の星の植物館は空間全体の体感もテーマ

本福寺水御堂 1991年竣工

本福寺水御堂
蓮の池を降りて行くと本堂へつながる斬新な設計

安藤忠雄氏の建築をめぐる旅の最後は本福寺水御堂となりました。初めて行くとお寺とは思えない斬新な発想で作られた建築に驚きます。

本福寺の蓮池
ここから中へ入る本堂は西日がさす夕刻が最適です

若人の広場 丹下健三氏設計 1967年竣工

若人の広場
若人の広場にある慰霊塔

安藤氏はその著書の中で、「丹下作品に感動しきり」と書かれており、広島の平和記念資料館での空間の迫力、建築の持つ力について書いています。ならば最後に丹下健三氏の作品を見ようと、淡路島を南に下りました。南淡路にある若人の広場には丹下健三氏が設計した戦没学徒記念館と慰霊塔永遠の灯がそびえます。
遠くから見ると鋭く三角に尖ったモニュメントは当時の学生を象徴するペン先を模したものでした。 曲面の美しさを見せながら天を突く鋭い先を持った構造物は迫力を感じます。

若人の広場の永遠の灯
丹下健三氏によって設計された慰霊塔

淡路島から帰路へ

若人の広場で、安藤建築とはまた違った感動を覚えながら帰路につきました。今回のように移動が広範囲で、そのためコースや宿泊地をゆるく計画している旅はキャンピングカーとの相性が抜群です。テーマを絞ってめぐるキャンピングカーの旅は自家製スタンプラリーのような面白さが加わる旅になります。

ロングセラーになっている安藤忠雄氏の著書「仕事をつくる」には光の教会やローズガーデンなど設計当時のいきさつも書かれており、読むと建物を訪れたときの楽しさが倍増します。

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