北海道キャンピングカー旅に欠かせないフェリー選びの基礎知識

キャンピングカー活用法
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本州から四国や九州は高速道路でつながっているが、本州と北海道をつなぐ道路は存在しない。そのため、キャンピングカーで北海道に行くにはフェリーの乗船が必須となる。

フェリーで海を渡るとなると、運賃もかかるし、時間もかかる。デメリットだらけのようにも思えるが、逆に「海を渡らなければたどり着けない」というスペシャル感こそ、北海道が「キャンピングカー乗りの憧れの地」というステータスをキープし続けている大きな要因であるとも考えられる。

キャンピングカーで北海道を旅するには、フェリーの攻略がマスト。そこで今回は、北海道までのアプローチについて詳しく解説していこう。

まずは北海道に渡るフェリー航路を知っておこう

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本州と北海道をつなぐフェリー航路は、大きく分けて下記の8パターンが存在する。

本州~北海道のフェリー航路

  • 大洗~苫小牧(商船三井フェリー)
  • 名古屋~仙台~苫小牧(太平洋フェリー)
  • 敦賀~新潟~秋田~苫小牧東(新日本海フェリー)
  • 新潟~小樽(新日本海フェリー)
  • 舞鶴~小樽(新日本海フェリー)
  • 八戸~苫小牧(シルバーフェリー)
  • 青森~函館(津軽海峡フェリー)
  • 大間~函館(津軽海峡フェリー)

初心者はどのフェリーに乗ればいいのか迷ってしまいそうだが、フェリーターミナルまでのアクセスのみを重視するなら航路の選択は比較的簡単だ。中部・関西以南から北海道へ向かう人は、舞鶴(京都府)・敦賀(福井県)・新潟・名古屋発のフェリー。首都圏から北海道へ向かう人は、大洗発のフェリー。東北から北海道へ向かう人は、仙台・八戸・青森・大間発のフェリーをチョイスすればいい。

ただし、運賃や乗船時間、運航ダイヤ、船内設備など、フェリーを選ぶ際に考慮すべき要素はほかにもたくさんある。苫小牧港、函館港、小樽港と、航路によって到着するフェリーターミナルも異なるため、道南・道央・道東・道北のどのエリアを周りたいのか、旅の行程によっても最適な航路は変わる。

どのフェリーを選ぶかは、旅のスタイルや行程次第

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どのフェリーに乗るかは、旅のスタイルや行程と大きく関わってくる。例えば、「できるだけ体力的にラクなルートで北海道に渡りたい」なら、往路・復路ともに自宅の最寄りターミナル発着のフェリーに乗船するのが手っ取り早い。「北海道以外に各地をのんびり旅したい」なら、遠方のフェリーターミナルまでキャンピングカーで走り、北海道までのアクセスも含めて旅の楽しみにしてしまうのもアリだ。

「愛犬と一緒に旅をしたい」なら、乗船時間が短くペット用の設備が充実した「津軽海峡フェリー」がお勧め。青森~函館は片道3時間40分、大間~函館なら乗船時間はたった1時間30分。愛犬連れのキャンピングカーユーザーはもちろん、船が苦手な人にも最適な航路と言える。フェリーの乗船に合わせて、本州最北端の大間で名物のマグロを味わったり、下北半島の観光を組み入れれば、旅はより充実したものになるだろう。

このように、乗船するフェリーの選択はニーズによって異なる。往路・復路でどのフェリーに乗るかは、「キャンピングカーで行く北海道の旅」の成否を左右する重要なファクター。妥協することなく、自分のスタイルやニーズに合った航路を選びたい。

北海道までの往復交通費をできるだけ安くあげるには?

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フェリーの運賃は、乗船する人数と等級(大部屋、個室など)によって決まり、クルマで乗船する場合はそこに車両運賃がプラスされる。

ほとんどのフェリー会社が1年を3~4期間に分けて異なる運賃を設定しているため、乗船する時期によってフェリーにかかる費用は大きく変わる。具体的には、ゴールデンウイーク、夏休み、年末年始などの観光シーズンには運賃が高くなり、お盆周辺の期間にもっとも運賃が高額になるのが通例。もっとも安い期間ともっとも高い期間とでは、合計運賃が2倍近く変わることもあるため、可能な限り運賃が安いオフシーズンに乗船するのが、フェリー代を安くあげる最大のポイントだ。

しかし、仕事の休暇を利用して北海道に出かけるユーザーの場合、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始など長期休暇が取れる時期を選ぶことがほとんど。少しでも運賃を安くあげたいなら、各フェリー会社の運賃を比較してもっともお得な航路を見つけるほかない。

ここで注意したいのが、単純にフェリー運賃だけで比較せず、自宅からフェリーターミナルまでの高速道路料金やガソリン代をプラスした合計金額で比較すること! その際、ガソリン代は距離と燃費から大まかな金額を算出する。高速道路料金は、旅の行程と照らし合わせて時間によるETC割引も計算に入れ、できるだけ正確な金額を導き出すこと。

フェリー航路 比較検討~決定までの流れ

旅の日程に沿って、往路・復路のフェリー乗船日を決定

各フェリー会社の期間運賃を確認(人数・等級・車両)

フェリー運賃に、ターミナルまでの高速道路料金・ガソリン代をプラス

合計金額を比較して乗船するフェリーを決定

フェリーの予約(通常は乗船日の2か月前から予約開始)

船内で過ごす時間も北海道旅の醍醐味のひとつ

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以前の記事「キャンピングカー乗りを惹きつける北海道の魅力とは!?」でも解説したとおり、「フェリーで愛車と共に海を渡る」という非日常感は、キャンピングカーで行く北海道旅の大きな醍醐味のひとつだ。

飛行機なら1時間半程度でたどる着けるルートを、長距離フェリーで20時間以上もかけてゆったりと移動する。常に時間に追われる現代社会において、これは非常に貴重で贅沢な体験と言えるだろう。往路フェリーでは、船が港を出た時点で日常生活から気持ちを切り離せ、復路フェリーでは、北海道の余韻を味わいながら少しずつ現実世界へと気持ちを切り替えられる。

とくに長距離フェリーは、船が大きく、船内設備も充実しているのが魅力。大浴場やレストラン、ゲームコーナーが完備されているのはもちろん、船によってはカラオケルームやシアタールーム、ジャグジーなどが完備されていることも。オンシーズンは、船内でビンゴ大会やクラシック音楽の生演奏といったイベントが催されることも多いので、「フェリーで移動する時間も旅の楽しみ」と考えて優雅な船旅を思いっきり満喫したい。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに700泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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