
愛車のトラキャンでバイクトレーラーを牽引して、長野でツーリングを楽しんできた。目的地は、ライダーの聖地・ビーナスライン。東京から長野までの往復はトラキャンで快適にドライブし、RVパークでバイクを降ろして絶景の高原ルートを爽快に走る。いつかはやってみたいと思っていた、“新しい遊び方”へのチャレンジだ。
トラキャンは、シェルを降ろせばピックアップトラック、シェルを積めばキャンピングカーと、2WAYで使えるのが魅力だが、今回はそこにバイクトレーラーをプラスした3WAYスタイル!一般的なキャンピングカーから見れば異質かもしれないが、「キャンピングカーってこんな風にも使えるんだ!」と、アイデア次第で無限に広がる遊び方の可能性を感じていただければ幸いだ。
バイクトレーラーを牽引してRVパークへ

今回の旅では、筆者がトラキャンを購入した山梨のビルダーMYSミスティックの佐藤社長に、バイク(ホンダ・レブル250)とバイクトレーラーをセットでお借りした。早朝に東京を出発して、佐藤社長の自宅まで片道150kmのドライブ。到着後、さっそくトラキャンのヒッチメンバーにバイクトレーラーを連結し、トレーラーにバイクを積載してラッシングベルトで前後4か所をガッチリ固定した。これで、トラキャン+バイクトレーラー旅の準備は万全だ。

実はこの1か月ほど前にも、ハイラックス単体でバイクトレーラーを牽引して、トラキャン乗りの大先輩とツーリングを楽しんでいる。ミスティック佐藤社長しかり、トラキャンの大先輩しかり、「バイク貸すよ」「トレーラー貸すよ」と快く言ってくれる人が周りにいるのは、本当に頼もしいし、ありがたいの一言。以前は考えもしなかった遊び方を実現できているのが、トラキャンに乗り替えて一番よかったことだ。

今回のツーリング旅の拠点は、長野県にあるRVパーク蓼科。バイクトレーラーを牽引したトラキャンで、山梨県甲斐市からRVパークまで下道で80kmほどノンビリとドライブを楽しんだ。お昼前にRVパークに到着したので、アーリーチェックインをしてトレーラーからバイクを降ろし、妻と2人乗りでRVパークを出発。いよいよ、憧れのビーナスラインツーリングのスタートだ。
憧れのビーナスラインツーリング
ツーリングコースは、RVパーク蓼科から白樺湖を抜けて、車山高原~霧ヶ峰~八島ヶ原湿原~美ヶ原高原までの約50km。平均標高1400mの高原ドライブルート・ビーナスラインの核心部を、夫婦2人乗りのバイクで爽快に走る。

白樺湖を抜けて360°視界が開けた気持ちのいいルートを走り、まずは霧ヶ峰 富士見台展望台へ。雪をかぶった八ヶ岳の勇壮な姿を眺めていたところ、ライダーがわざわざこちらに歩いてきて「写真撮りましょうか」と声をかけてくれた。走行中にすれ違うライダーが手を振ってくれたり、こうしてわざわざやってきて写真を撮ってくれたり……。ビーナスラインの絶景はもちろん、ライダー同士のふれあいもツーリングの醍醐味だ。


霧ヶ峰高原北西部の標高1640mに位置する八島ヶ原湿原は、国の天然記念物の指定を受ける3000ヘクタールの高層湿原。木道を歩いて、約1万年の月日をかけて形成された湿原を周遊できる。

ビーナスラインの最高標高地点(標高1959m)。標高を示す標識と愛車を絡めて写真を撮る、人気フォトスポットになっている。

ツーリングのゴール地点は、標高2000mに位置する道の駅美ヶ原高原。ここから眺める景色は、素晴らしいの一言!売店が充実しているのでお土産選びも楽しめ、絶景を眺めながら美味しいソフトクリームも味わえる。
快適度ピカイチの「RVパーク蓼科」

「バイクトレーラーを牽引してビーナスラインをツーリングする」という贅沢な旅を実現できたのは、RVパーク蓼科の存在があればこそ! ビーナスラインのドライブや観光に便利な女神湖近くの好立地で、サイトが広くトレーラーを連結した状態(全長9mオーバー)でも余裕で駐車可能。今回はツーリングが目的だったので、アーリーチェックインに対応してもらえることも、このRVパークを選んだ理由のひとつだ。
オーナーさんの人柄もよく、たまたま他に利用者がいない貸し切り状態だったこともあって、ゆったりとリラックスして過ごすことができた。料金の支払いが自己申告制という、良い意味での“ゆるさ”も今の時代では心地いい。ぜひまたリピートしたい、素晴らしいRVパークだった。

芝生サイトは、長さ10m×幅6.5mが4サイト、長さ7m×幅8mが3サイトの、全7区画。今回は10m×6.5mサイトを利用したので、バイクトレーラーを連結したままでも十分余裕があり、降ろしたバイクもクルマの横に止めることができた。全区画にAC電源が完備され、別料金(1日500円)で利用可能。サイト内であれば、イスやテーブル、サイドオーニング、タープも設営することができ、BBQや焚き火(焚き火シート・焚き火台必須)も楽しめる。

炊事棟には、シンク2台を完備。トイレは、敷地内にある蓼科荘の施設を利用する。サイト内で、無料Wi-Fiが利用できるのもうれしい。

料金の支払いは、自己申告制。利用料金(宿泊代・電源・入浴料・アーリーチェックイン・レイトチェックアウト)を該当欄に記入し、封筒に現金を入れて利用者名簿と一緒に専用ポストに投函する。現金以外に、PayPayでの支払いも可能だ。


ゴミ処理は、炊事棟にあるガチャガチャで立科町指定ゴミ袋を購入するユニークな方式。その横には、RVパークのオーナーが育てたリンゴで作った特製ジュースを無人販売。お土産に3本購入したが、すりおろし果肉がたっぷり入っていて最高に美味しかった。

お風呂は、敷地内の蓼科荘の施設が利用できる。料金は、1泊1名につき大人500円、小学生200円。15時から翌日9時まで何度でも入浴できるので、チェックイン前に朝風呂も堪能させてもらった。
DATA RVパーク蓼科
- 所在地
- 長野県北佐久郡立科町大字芦田八ヶ野1050
- 電話予約
- 090-4538-6247(9:00~18:00)
- 利用料金
- 4000円(1泊/1台)
- AC電源
- 500円(1泊/1台)
- 入浴料金
- 500円(蓼科荘大浴場)
キャンピングカー+バイクの2WAYクルマ旅

トラキャンのシェル内でゆっくり就寝して、翌日の早朝に起床。蓼科荘で朝風呂につかってから、RVパーク近くの女神湖~白樺湖で朝のプチツーリングをして、チェックアウトの時間まで目いっぱい楽しんだ。


チェックアウト後、MYSミスティックでバイクとバイクトレーラーを返却する前に、道中にある道の駅信州蔦木宿に寄り道。荒挽き手打ちそばと天ぷらがセットになった、人気メニューの「蔦木宿定食」を味わった。

今回の旅で、トラキャンで走行したのは450km、バイクで走行したのは120km。バンコン、キャブコン時代から数えてキャンピングカー歴は17年になるが、トラキャン+バイクトレーラーという新しい遊び方にチャレンジしたことで、今までにない新鮮な感覚で最高のクルマ旅を楽しむことができた。アイデア次第で、キャンピングカーの遊び方・楽しみ方は無限に広がるのだ!