アイディアの宝庫!キャンパー鹿児島が起こすイノベーション

メーカー・販売店インタビュー
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桜島を望むキャンピングカービルダー、キャンパー鹿児島こと有限会社Kアクセスにおじゃましてきました。話題のキャンピングカーを生み出し続けている工場を見学したあと、川崎社長にキャンパー鹿児島の魅力を語っていただきました。

キャンパー鹿児島は川崎社長のアイディア×職人の技術とこだわりで世界に1台だけのキャンピングカーを作り出していました。

自動車工場と家具工場の融合

キャンパー鹿児島インテリア工場の内部

最初に店舗裏手にある工場を見学させてもらいました。手前のガレージではハイエースの内装を全て外した状態の壁に断熱材を隙間なく貼り込む遮熱加工をしていました。「実はこの作業が一番重要。センスが問われる作業なので、できない人は何年たっても上手くならないんだよ。」と話す川崎社長。ご本人はあまりお得意ではないそうで…(苦笑)

断熱加工中の車両と家具取り付け作業

インテリアクラフトではたくさんの木材と加工機が並んでいて、職人の皆さんが取り付け家具を作っていました。家具や内装には無数の組み合わせがあり、まったく同じものはほぼないそうです。なるほど、キャンパー鹿児島の営業スタッフはインテリアコーディネーターでもあるわけですね。

イメージを共有できるまで職人と対話する。妥協は許されない

工場で職人と話しをする川崎社長

厳しい表情で職人と話をする川崎社長。身振り手振りを使って自分のイメージを伝える姿に妥協はありません。お客様が描くキャンピングカーのイメージを制作現場と共有するために会話や対話を大切にしていることが分かります。

スタートは自動車販売、ラジオとWebを活用

工場で職人と話しをする川崎社長

陽が陰ってきたところで店内に場所を移し、川崎社長(見た目以上に優しい方です!)にお話を伺いました。キャンパー鹿児島を代表する車種の誕生にまつわるお話など、興味深い話が盛りだくさんでした。

キャンパー鹿児島 川崎康一郎代表
キャンパー鹿児島 川崎康一郎代表

川崎社長はホテル業界から自動車業界に転身されたのですよね?

【川崎】そう。先輩から引き抜きがあって自動車販売業へ転職しました。だから最初はキャンピングカーではなく一般の自動車を販売してました。当時は店舗を持っていなかったので、どうやって宣伝しようかとあれこれ考えて…2000年にWebショップとラジオ番組を始めたんです。

ラジオ番組?スポンサーとして?

【川崎】いや、番組の企画制作をしてました。自分のお店の宣伝にもなるし。スポンサーは自分で営業してタイヤメーカーや通信会社についてもらいました。店舗がないということは正直なかなか信用してもらえない。そこで大手スポンサーがついているラジオ番組に関わることでお客様から信用を得ていたんです。

アイディアと行動力が素晴らしいですね…。それでいつしか自分がパーソナリティになってしまったということですよね?

【川崎】そうそう。ある日プロデューサーから語り手を勧められて出演するようになったんです。ラジオは2014年までやってました。番組名は「Web&Waveラジネット!」かなり新しいシステムで評判だったんですよ。

そんなに長く!?良い宣伝になったのでは?

【川崎】おかげさまで(笑)。お客様には名前も声も覚えてもらってました。このラジオの仕事がきっかけでキャンピングカーを扱ってみようと思うようになり、2007年にキャンパー鹿児島のブランドを立ち上げたんです。

斬新なアイディアで広く注目される車両を制作

バンコンの「オレオ」と「レムビーブ」

最初に作ったキャンピングカーはどんなものでしたか?

【川崎】洗える畳(たたみ)の軽キャンパーTABIN(タビン)かな。洗える畳を見つけたときにキャンピングカーに使ったら面白いかも、と思って作ってみたんです。そのあとはハイエース標準ボディ・ハイルーフをベースにしたコンパクトなバンコンBIRTHをリリースしてブランド認知が上がっていきました。

この後キャンパー鹿児島の名前を全国区に押し上げたキャンピングカー「BOSS」が誕生するわけですね。

【川崎】BOSSはキャンパー鹿児島にとってエポックメイキングになったクルマで、これまでのキャンピングカーにはなかった空間を贅沢に使った「ビジネスとプライベートが共存するプレミアムスペース」というコンセプトがヒットしました。あとはこのBOSSをベースにした特注モデルが池畑慎之介(ピーター)さん専用のキャンピングカー(ピーター号)になったことで、一気にメジャーになりました。

業界外から熱い視線が集まるキャンパー鹿児島のモノづくり

キャンパー鹿児島の車種ラインナップ

BOSSとほぼ同時期にリリースしたREMシリーズはキャンピングカー業界外からアライアンス(提携)のオファーが多かったんですよね?

【川崎】REMは眠りをとことん追求したシリーズで、寝具メーカーと試行錯誤しながらマットを開発しました。このクルマも他所にはないコンセプトで、販売提携、OEM生産などの話が多くありました。その中で大きなステップアップのきっかけになったのがオートバックスセブンとの提携でした。

以前からヤマダ電機やIDOM(旧ガリバーインターナショナル)と提携してオリジナル車両の販売を行っていたのですが、オートバックスから「REMを取り扱いたい」というオファーをもらった時は嬉しかったですね。

全国のオートバックス店舗がキャンパー鹿児島の販売店になるわけですから、かなりスケールの大きい話ですよね。

【川崎】その通り。だからこのチャンスを逃さず、いろいろなアイディアを形にして進化していきたいと思ってます。例えばうちの代名詞になっているリチウムイオンバッテリーのKULOS(クロス)ではなく、旅先で起きる万が一の故障などにも対応しやすいトリプルバッテリーのREM-BV(レム・ビーブ)や、釣りを楽しむためだけに作った軽キャンFC-VANのリリースなど、新しいことにいつもチャレンジしてます。お話しできないナイショの企画もまだいくつかあるんですよ(笑)

基本コンセプトの中で進化させ、常に改良の余地があるというポリシー

釣り車のFC-VAN

すごく気になるなぁ…。どんな企画か少しだけ話していただけませんか?

【川崎】車内設備で新しい商品を開発しているところ、とまでなら言えるかな。工場を見てもらってお分かりの通り、キャンパー鹿児島の車両はオーダーメイドに近いから同じ車種シリーズでもちょっとずつ進化してます。お客様との会話からヒントをもらったり、難しいオーダーに必死で取り組んでみたり。これで完璧とは思わずに、どこかに改良の余地があるんじゃないか。いつもそう思いながらキャンピングカーを作ってます。

これまで予想を大きく超えてくることを実現させてきているキャンパー鹿児島だからこそ、この先にスゴイ期待感があります!今日はどうも有難うございました。

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