北海道のキャンピングカーをリードするキャンピングレンタサービス工業

メーカー・販売店インタビュー
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北海道のキャンピングカーをリードするキャンピングレンタサービス工業

1989年から北海道でキャンピングカーの製造・販売・レンタルを行う、キャンピングレンタサービス工業株式会社を訪ね、橋爪顕次社長(写真右)と橋爪繁典専務(写真左)にお話しを伺いました。同社のある北広島市は現在日本ハムの新スタジアムが建設中で、同市全体の発展も期待されています。

橋爪社長はキャンピングカーとのかかわりが長いですね

キャンピングレンタサービス工業の全景

今75歳ですが、60年以上前からになります。昭和30年代の後半ですからクルマ自体少ない時代、スクラップのクルマを買ってきては直しながら作っていました。今考えるとお粗末なクルマですが、車内で寝ることが出来る車中泊仕様です。運転免許を取る前から新聞配達でお金を貯めて、スクラップを買って遊んでいました。

当時キャンピングカーという発想があったのですか

キャンピングレンタサービス工業の店舗と工業

その頃、近くにアメリカ人の家族が住んでおりステーションワゴンと小さなトレーラーを持っていました。クルマ自体まだ貴重な頃に、遊びの道具としてクルマがあることに衝撃を受けました。
欲しいと思っても買うわけにはいかないので、見よう見まねで、車内で眠れるクルマを作っていました。そんなことをしながら大人になったらこういうことを仕事にしたいと思っていました。

キャンピングレンタサービス工業を作った経緯は?

キャンピングレンタサービス工業の店内

社会に出てからはクルマのディーラーに入り、キャンピングカーのようなクルマを世間が受け入れる時代が来たら自分でやろうと考えていました。国産のワゴン車も出始め、三菱パジェロのように業務用ではないクルマが出て来たころからキャンピングカーもそろそろかと思い今の店舗を開業しました。

会社名にレンタが入っているのは開業当時からですか

キャンピングレンタサービス工業の展示

そうです。会社はキャンピングカーの製造と販売が中心ですが、そこにレンタルも入れました。レンタルを入れた理由は広告宣伝と思ってのことです。
キャンピングカーが世間では全く広まっていない時代です。広告宣伝するお金もない。実物のキャンピングカーをレンタルでもどんどん走ってもらって、皆さんにキャンピングカーが増えているように見てもらおうと思いました。
レンタルのキャンピングカー登録は全国で当社が一番早かったようです。陸運局でレンタカーの許可を取ろうとしたらなかなか許可が下りず問い合わせたところ、キャンピングカーの許可ははじめてなので、他でも申請が出ないか待っていたということ。当時の役所は一番最初になる仕事は倦厭していたようですね。

販売では自社製作からロデオをベースにした車両やアメリカ製のキャンピングカーを中心に販売していました。当時、お客さんになってくれた人たちは、私のように普通の車ではなくキャンピングカーに興味を持った人たちが多かったですね。

ビルダーに寒冷地のノウハウも提供していますね

キャンピングカーの防錆塗装

本州で考えて作るのと、北海道で実際に使うのでは違います。断熱や水回りもしっかりした対策が必要です。ほんの小さな隙間も北海道の冬を過ごすには手が抜けません。小さな隙間があるとそこから雪が入り込み、室内で解けて床は水浸しです。

レンタルも独自のノウハウがあるのですね

キャンピングレンタサービス工業のレンタルキャンピングカー

コロナ禍になる前は冬場、ヨーロッパやオセアニアの人たちがキャンピグカーをレンタルしてパウダースノーを求めてスキー場へ行っていました。夏場より2月がレンタルのピークになるほどです。外気温が氷点下になる中でのレンタルは車両の洗車や室内清掃が夏場と違ってきます。
まず屋外では洗車出来ませんが、当社では屋内に入れて洗車します。そしてレンタルから次のレンタルまで中2日間空けて清掃しています。皆さんスキーやスノーボードで使うので車内が濡れています。2日間の間にヒーターで乾かし、ボディーも車内も気持ちいい状態で貸し出すようにしています。

キャンピングカーで面白い使い方をしている人はいますか?

輸入モーターホームとバスコン

ご夫婦共定年退職後、家財道具を貸し倉庫に預けて数年キャンピングカーで日本全国を旅されている人がいます。現役の頃はあまり遠くの旅に行けなかったので、船でクルージングの旅も考えましたが、旅の費用もかからないキャンピングカーの旅を友人から勧められてキャンピングカーを購入されました。2、3年全国をまわったところで気に入った土地に家を建てて暮らす計画でしたが、何年か後に二人でケア付きの福祉マンションに移るなら今のうちは家を持たずにキャンピングカーで旅を続けようと今も旅をされています。お二人は動けるうちにまわるのは最高と話されており、キャンピングカーは人生の過ごし方も変える乗り物ですね。

これからキャンピングカーを買う方にアドバイスはありますか

自分が思っているよりワンランク上のキャンピングカーを買う位がいいと思います。ワゴン車を改造しながら装備を付けていくのも入門しやすいし、クルマを楽しみながら仕上げて行くのは良いのですが、ヒーターなどの設備を後付けしていくうちに結構高額な投資になることもあります。結局改造で作っているので下取りのときは安くなってしまいます。
キャンピングカーは数年使用しても査定価格があまり下がらないので、購入のときにはその辺りも考えるといいと思います。

橋爪専務から、これからやりたいことについてお話し下さい

キャンピングレンタサービス工業

当社はいろいろな意味でお客様に助けられて来ています。広い北海道で私どもの店舗はここにしかありませんが、遠方から通っていただくお客様も多く感謝しかありません。
売ったクルマに責任を持つという考え方はこれからも変わりません。キャンピングカーはエンジン、足回り、電気、家具と一般のクルマにはない専門知識と技術が必要になりますが、キャンピングカーのメンテナンスにとって必要なところなのでこれらに磨きをかけていきます。
また、北広島に新球場ができると、人の往来が増えたり周辺の施設も変わってくると思います。その流れの中で皆さんとコラボしたり、地元やお客様に恩返し出来ることに取り組んでいきたいと思います。

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