
ねえ、ムーミン、こっち向いて…♪・・・とムーミン谷にRVパークが出来たと聞いて、行ってきました。この原稿を書いている時点で、全国に約280箇所以上にまで増えたRVパークですが、それはいろいろなタイプがあります。クルマ旅には欠かせない入浴施設にあるものから、道の駅タイプやキャンプ場タイプなど様々です。
そもそもRVパークは車中泊施設で、本来は観光や娯楽など、他に目的があって、その為に安全・安心・快適に車中泊する為のもので、いわば“手段”とも言える施設でした。が、最近では、行くだけでも楽しい、ひょっとすると手段ではなく目的になってしまいそうなRVパークも増えています。
今回も、旅の途中や観光拠点としてではなく、その“RVパークのあるところが目的になっている”RVパークです。
メッツァRVパーク(埼玉県飯能市)

埼玉県飯能市にある郊外型レジャー施設メッツァのエントランスエリアに開設されたRVパークです。「メッツァ」は、フィンランド語で「森」という意味だけあって、豊かな自然と、森と湖に囲まれた場所にあり、北欧の生活をテーマとした複合施設「メッツァビレッジ」と、ムーミンの物語を主題とした「ムーミンバレーパーク」の2つのゾーンからなります。数いるライターの中から、なぜ、私が取材する事になったかと言うと、体型がムーミンと同じだったからかもしれません。

1)大型駐車場に点在する電源付き車中泊スペース

「平日はなんと無料(日中)、土日祝は、最大でも1,500円(メッツァビレッジで5,000円以上食事と買い物をすると無料)という広い駐車場に、利用台数30台。そのうち、電源あり(1,500W)スペースは4台4,500円/泊、内7.5mスペース1台。電源なし7.5mスペース2台4,000円/泊が、駐車場内に点在しています。つまり、電源と車両サイズに拘らなければ、ある程度まとまった台数でも車中泊が可能になります。従来のRVパークの感覚とは少し違うので戸惑う事もあるかもしれません。一般利用客と混在する為に、以下の注意点があります。
- 18時~21時、翌朝5時~10時は車両の横に空きスペースがあれば、サイドオーニング使用、車外での椅子・テーブル展開は可能。
- 隣接している車室が空いていれば、区画より大きい車の複数区画利用可


2)チェックインは、エントランスエリアの事務所窓口で

特別割引券や、クーポンブックなども貰えます。
3)トイレや水場、待合室も事務所の建物にあります
トイレは1:00~6:00まで自動で全部の電気が消えるので、真夜中のトイレにはライトを持って行きましょう。

4)徒歩圏内(メッツァ入り口から約75m、徒歩5分)に宮沢湖温泉 喜楽里 別邸があります
但し、小学生以上を対象とした施設になりますので乳幼児は入浴出来ません。
5)ゴミの処理対応は有料

燃えるゴミ(ペットボトル含む):500円/ビン缶類:500円 45ℓゴミ袋各1枚

さて、チェックインから一通り、RVパークのセッティングが完了したら、いよいよムーミン谷に向かいます。
前述の通り、メッツァは「メッツァビレッジ」と「ムーミンバレーパーク」の2つのゾーンから構成されています。手前にあるメッツアビレッジは、北欧の生活をテーマとした複合施設、マーケット、カヌーやワークショップなどのアクティビティ、季節のイベントなどを体験できるゾーンで、特に入場料はありません。


朝飯抜きだった私はまずは、遅い朝食を頂く事にしました。メッツァには、その規模からすると、多くの飲食店が入っており、選ぶのに楽しく困るほどです。大概のテーマパーク同様、シャバの飲食店よりは、気持ち割高ですが、それでもビックリする程は高くなく、中にはリーズナブルなものもあって好感が持てます。


どこに行っても、自然が豊かで、映える風景は、それだけでも食事が美味しくなります。北欧らしいセンスのあるグッズは、お財布の紐をギュッと締めておかないと、歯止めが利かないほどに物欲をそそります。


もともと、宮沢湖畔につくられた施設なので、点々とある施設間を歩くだけでも、本当に健康的なウォーキングが楽しめます。紅葉の時期は、さらにその魅力が加わる事でしょう。

そうして奥の方に歩いて行くとあるのが、「ムーミンバレーパーク」です。ここから先は有料になっていますが、パスを掲示すれば自由に再入場可能です。あの物語の中だけだと思っていたムーミン谷に、今から行くかと思うと、年甲斐もなくドキドキワクワクします。

ちょうど訪れた時期は、「ムーミン谷の雲海」という演出が行われていて、なんとも幻想的な雲海を見ることができます。これは勿論、人工的なもので、恐らくミストだと思いますが、残暑の時は、非常に心地よかったです。

アトラクションや展示は、標準的なテーマパークに比べると規模も種類も小ぶりですが、それが逆に「ゆとり」を感じさせてくれます。特に「今晩はRVパークに車中泊するから、一日中、遊べるぞ!」と思うと何をするにも、余裕が出来ます。
人気の「ムーミン屋敷」の待ち時間15分とかも「まあ、待ってみるか・・」という「大人の余裕」すら出てきます。某大規模テーマパークのアトラクション争奪戦みたいな殺気立った雰囲気は、ここでは微塵もありません。


今回は、あくまでもRVパークの紹介がメインなので、ムーミン谷については、ネタバレになるので多くは語りません。せっかくRVパークがあるのだから、是非、行って、ムーミンの世界を堪能して下さいと強くお勧めします。半日もあれば、全部、観て周れますが、途中のカフェで、シナモンロールとコーヒーを頂きながら読書するとか、カヌーを漕いだりとか、本当に豊かな生活ってこんな感じかもしれないなあと思いました。そんな贅沢な時間で癒されても、帰りの渋滞や、混雑では、あっという間に現実に引き戻されますが、今夜は、RVパークでゆったりお休みです。あ~癒されますね。
隣にある宮沢湖温泉 喜楽里 別邸

気持ちの良い疲労感を、身にまとって、近くの温泉に行きます。メッツァの入り口入ってすぐの脇道から、坂道の登って75mくらいにあるのが宮沢湖温泉 喜楽里 別邸です。小学生以上を対象とした、大人向けの温泉施設で、展望露天風呂、炭酸泉に加え、気のサウナエリア『温熱房・岩盤浴』など選んでご利用できます。
もう疲れちゃった!と思ったら、こちらのお食事処で夕飯を食べても、ボディケア、アカスリエステなど、癒しと美容と安らぎを求めても良いかもしれません。くどいようですが、どうせ、RVパークでバタンキューするのですから、お気軽手軽に考えましょう。都心から、100キロ圏内に、こんな身もココロも癒してくれるRVパークがあるという事自体が極楽です。

「行くだけでも楽しいRVパーク」それも都心から近くて、温浴施設もあるという意味では、遊園地初のRVパーク「RVパーク東京 よみうりランド」も、お勧めです。こちらも、ムーミン谷と同様に、非日常空間での一日を楽しめるかと思います。米国の超有名なおとぎの国では、キャンピングカーで訪園するのもごく普通ですが、日本では、まだ一般的ではありません。私としては、キャンピングカーとテーマパークは実は恐ろしい程にベストマッチングではないかと思っています。
さて、如何だったでしょうか?「とっても優しいテーマパーク」という印象でした。あくまでも個人的な意見ですが、精神的には50歳以上、肉体的には10歳位、若返った気分です。下世話な話ですが、園内の女子率が非常に高く、おっさん一人で巡るには、非常に恥ずかしかったです。(正直、腕に“取材中”とか腕章をつけておきたかった位です)
それほど、けがれのないムーミン谷におっさん一人は、とても奇異に映ったことと思いますが、それだけ現世から逃れられる素敵なところだったとも言えます。そんなRVパークに、何かとストレスの多い現代人が、ヒーリングパークとして訪れるのも宜しいかもしれません。
- 所在地
- 〒357-0001 埼玉県飯能市宮沢327-6
- 電話番号
- 0570-03-1066
- 所在地
- 〒206-8725 東京都稲城市矢野口4015-1
- 電話番号
- 044-966-1116