国内の使い方にフィットした欧州車キャンピングカー「carado」

キャンピングカー紹介
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国内の使い方にフィットした欧州車キャンピングカー「carado」

輸入キャンピングカーは、その機能性、質感の高さが特徴といえます。キャンピングカーの歴史を感じる、洗練されたセンスと蓄積された技術力には、いつも驚かされます。一方で、サイズが大きい、レイアウトに合う使い方ができない、と感じている人もいるのでは。

欧州車のキャンピングカーは、乗車定員や就寝定員が制限されていることも多く、国産車のミニバンと比べても、見劣りしてしまうことがあるのです。これは、欧州車がユーザーのセグメント分けをしっかりとしてるから、ともいえます。

すべての車種が日本に輸入されることはないので、日本人のようにマルチにキャンピングカーを利用したい人が多いと、自分にぴたりとフィットするクルマを見つけるのは一苦労。そこで今回、RVランドが輸入を開始したブランド「carado」に注目してみました。

ヨーロッパらしいインテリアに、使いやすいレイアウト、ファミリーでも使えるモデルのA361です。

ハイクオリティキャンピングカーHYMERグループのcarado社が製造

caradoのキャンピングカー

carado社はHYMERグループの会社です。HYMERといえば、高級なキャンピングカーを多数ラインアップする、ヨーローパ最大級のブランドです。そのグループ内で、カジュアルなクルマを製造しているのがcarado社になります。

高級ブランドHYMERゆずりのクオリティの高さを維持しながら、よりアクティブなユーザー層をターゲットにした、扱いやすさを追求しています。今回、輸入されたA361は、その最大の特徴が、乗車定員6名、就寝人数4+2名というレイアウトです。

広がりのある空間を確保し、最大のくつろぎを得る

caradoのキャンピングカー内装

ヨーロッパではロープロファイルスタイルが人気ですが、このモデルはアルコーブスタイルと呼ばれるタイプです。運転席の上部にバンクスペースが大きくせり出しているのが特徴で、居住スペースを求めるファミリーには人気のスタイルです。

caradoのキャンピングカーバンク部分

バンク部分にはサイドとトップにアクリルウインドウを設置して、光が差し込むバンクエリアが広がっています。バンクベッド部分は、上に跳ね上げることができるので、運転席上部の空間を開放的に広げられ、快適なドライビング環境も提供してくれます。

caradoのキャンピングカー運転席後ろ

輸入キャンピングカーでは貴重な6名乗車で

caradoのキャンピングカー、リビングエリアには対面対座のシート

リビングエリアには対面対座のシートがあり、各座席にシートベルトが装着されているので、走行中でも4名が乗車できます。運転席と助手席を合わせると、計6名。輸入車キャンピングカーは4名乗車というタイプも多いので、6名乗車は貴重な存在となります。

caradoのキャンピングカー、リビングエリアのベッド

リアは2段ベッドレイアウトとなり、常設ベッドだけで、大人4人が就寝できるスペースを確保しています。リビングエリアのベッド展開を合わせると、大人4名、子供2名の就寝定員。大人数のファミリーでも使えるレイアウト仕様となっています。

caradoのキャンピングカー、バンクベッドの分厚いマットレス

限られたスペースにベッドエリアを確保しただけでなく、その快適性も追求されています。バンクベッドには分厚いマットレスが採用され、リアにはマット下にウッドスプリングを組み込み、快適に過ごせる、キャンピングカーとしてのクオリティを追求しています。

キャンピングカーを思いっきり楽しむための充実装備

caradoのキャンピングカー、大きなラゲッジドア

アクティブなユーザーも満足できるように、ボディ後方の両サイドには、大きなラゲッジドアが付いて、自転車などの大きな荷物を積み込めます。2段ベッドの下段は、ベッドマットを跳ね上げられるので、荷物が大きい時も、余裕でスペースを確保できるのが便利。

caradoのキャンピングカー、モダンデザインのキッチン

インテリアは明るいカラーリングでカジュアルな印象。エントランスを入ると、モダンデザインのキッチンエリアを経て、リア2段ベッドに続く、開放的な空間が広がっています。HYMER Exsisシリーズより10cm広くなった全幅のおかげで、より広さを感じます。

大きくなったボディをパワフルなエンジンがカバー

フィアットのデュカトがベース

乗車定員が増えると、必然と荷物も増えてきます。A361はラゲッジスペースも広々としているので、走行時の車重が増える傾向にあるのは否めません。しかし、パワートレインは最大トルク40.8kgを発生する160HPディーゼルエンジンに9ATを組み合わせたおかげで、大きくなったボディをカバーする、ストレスの無いドライビングを実現しました。

ベース車両は世界のキャンピングカーで採用されている、フィアットのデュカトになります。caradoの輸入元であるRVランドでも、長年、メンテナンスをしてきたベース車両なので、安心してメンテナンスがお願いできるのは、ユーザーにとっても安心できます。

日本仕様ともいえるパッケージングのすばらしさ

アルコーブスタイルのリビングエリア

caradoのA361はヨーロッパのアルコーブスタイルを代表するようなモデルです。メーカーがターゲットユーザーを定め、レイアウトから調度品のデザインまで、使う人に合わせたキャンピングカーを製造した結果が、このモデルに現れているのかもしれません。

シャワースペース、洗面台、トイレ

日本仕様として、右ハンドル、大容量サブバッテリーシステム、パノラマルーフウインドウ、追加コンセントなど、たくさんの特別装備が付けられました。使いやすいレイアウトに、日本らしい仕様。これらが最初からパッケージングされ、お得感があります。

ヨーロッパらしいキャンピングカーを購入したかったけど、日本的な使いやすさを求めていた人にとって、carado社のA361は気になる存在となりそうですね。

carado A361諸元

ベース車両
Fiat Ducato(フィアット デュカト)
エンジン
160 Multijet2 ディーゼルターボ 2,287cc
駆動方式
2WD・FF
ミッション
9AT
サイズ
全長6,600mm/全幅2,320mm/全高3,140mm
バンクベッドサイズ:2,100mm×1,600mm
リビングエリアベッドサイズ:1,750mm×1,000mm
リヤ上段ベッドサイズ:2,100mm×850mm
リヤ下段ベッドサイズ:2,050mm×800mm
定員
乗車定員6名/就寝定員4名+2名
価格
¥10,161,800(オプション+税込)
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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