バンコン専門店レクビィのキャラバンキャンピングカー「イゾラ」が内装と仕様を変更して新車に

キャンピングカー紹介
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キャラバンベースのキャンピングカーは、ハイエースをベースにするモデルに比べて、圧倒的にラインアップが少ない、といえるでしょう。でも、キャラバンが好きなオーナーもたくさんいます。走りであったり、ボディサイズなど、オーナーにとってちょうどいいクルマとしてキャラバンを選ぶ人も多いのです。

各社のキャラバンベースモデルのなかでも、ロングセラーモデルとなり、オーナーからの熱い支持を得ているモデルも少なからず存在します。その1つがレクビィが作っているキャラバンベースのキャンピングカーイゾラです。

特徴的なレイアウトと、扱いやすいボディサイズ、室内の広さなど、人気の素質をたくさん秘めたモデルです。そんなイゾラが新たな仕様と内装の変更で、ニューモデルとしてバージョンアップしました。

レクビィが作る使いやすいサイズとレイアウトのキャラバンキャンピングカー

イゾラのリビングルーム

イゾラのボディサイズは全長5,080╳全幅1,695╳全高2,400mm。キャンピングカーでよく使われているハイエースのスーパーハイルーフのボディサイズは全長5,380╳全幅1,920╳全高2,540mm。圧倒的に大きいのが分かります。

でも、標準ボディの全幅を選ぶと、全長4,695╳全幅1,695╳全高2,240mmのサイズが最大になります。ということは、全幅1.7m以下で、5m超えのボディサイズはキャラバンにしかありません。

この絶妙なバランスがキャラバンベースのキャンピングカーに優位性を持たせているとも考えられます。街中での走りやすさに加え、室内の広さを確保したキャンピングカーを製造するにはちょうどいいベース車両となるのです。

イゾラはまさに、その優位性を活かしたレイアウトで人気のモデルとなっています。

イゾラのシングルシート

運転のしやすいボディサイズでありながら、高い天井で室内を歩行する時もストレスを感じることはありません。イゾラの場合、リアにシングルシートとベンチシートを採用していて、車内の前後の動線をしっかりと確保したレイアウトになっています。

全幅が限られているからといって、狭さを感じることもありません。シングルシートはアレンジすることで、オットマン付きのキャプテンシートのような使い方も可能です。リア側に展開すれば、テーブルを囲んだリビングレイアウトにもなります。

イゾラのベッド展開

ベンチシートの背もたれを廊下にセットして、シングルシートをフラットにすれば、簡単にフルフラットのベッド展開ができます。その使いやすさは、容易なベッド展開にも繋がっているのがポイントです。

この機能的なイゾラの車内レイアウトが進化して、さらに使いやすくなったというのです。その特徴的な仕様は旧モデルから引き継がれたものも多いのですが、さすがレクビィと思わせてくれる、使う人の利便性を追及したバージョンアップが施されました。

バンコンには珍しいリアにシャワールームを設置した室内レイアウト

イゾラのシャワールーム

イゾラのレイアウトで特徴的なのは、リアにシャワールームを設置していることです。標準ボデイながら、背が高く、ボディ全長も長めに設計されていることで、このレイアウトが実現したともいえます。

新しくなったイゾラの車内に入ってリア側をみると、旧モデルと同じように、シャワールームへ入る扉がみえます。この光景は旧モデルとあまり変化がありませんが、よく見てみると車内の印象が少し明るくなったように感じます。

家具のシャワールーム手前にある家具の色が明るめになっているのも理由かもしれませんが、ダウンライトのいちが変更されていたり、その数が増えていることも、室内に明るい印象をもたらした、といえるでしょう。

イゾラのエアコン

家庭用エアコンはレクビィの人気モデルソランと同じように、デザイン性の高い家庭用エアコンが採用されていました。フロントパネルがフラットになっていて、室内への圧迫感がまったくありません。直線的に平面が吊り下げ棚の扉のようにも見えます。

家庭用エアコンを取り付けた場合、室外機のサイズも大きくなるのですが、配管の取り回しも難しくなってきます。バンコンの場合、床下やボディサイドへ設置することが多いのですが、標準ボディにとっては、そのスペースを確保するのも難しい状態です。

でも、このイゾラは配管が表に出ることなく、すっきりと処理されていることに驚きます。シンプルなようで、手の込んだ作りを見せるレクビィの技を感じてしまいます。

外からみたシャワールーム

リアに設置されたシャワールームは広々としています。しっかりと防水加工されているので、浸水を気にすることもありません。全高も確保されているので、バンコンであっても、狭さを感じることはないでしょう。

今回のリニューアルでは、水道設備に変更がありました。これまで、フロント側にもあったギャレーを後部のシャワールームに統合したのです。

この、リアギャレーで料理などもするのですが、シンクの横にスペースが確保されていたり、収納庫も設置するなど、実用的にも使いやすいタイプになっています。もちろん小型換気扇も装備しています。

純正装備のアップデートが行われたキャラバンベースのイゾラ

ダウンライト

それでは最後に、新たに追加された装備をチェックしてみたいと思います。まず最初に室内に入るとすぐに気づく、ダウンライトが新規で追加されていることです。天井にウッドのボードが取り付けられ、そのボードにダウンライトが取り付けられています。

吊り下げ棚の下にも、以前のモデルにはなかったダウンライトがあり、棚下の影を隠す効果も発揮しています。この追加されたライトのおかげで、室内が明るくなり、余計に広さを感じさせているのかもしれません。

運転席上部の棚

運転席上部にはラゲッジスペースとして利用できる棚が追加されていました。ノーマルのキャラバンだと、このスペースにリアクーラーの設備が設置されるのですが、その装置を棚の一部へ移設して、上部に空間を設けています。

こちらも明るめの家具調が採用されていて、インテリア全体を明るくしています。

今回のバージョンアップでは電気設備の強化も行われていて、これまでのリチウムイオン電池容量を200Ahから300Ahにアップしたそうです。愛知県豊川市にあるジェイテックが開発した新型リチウムイオン電池をキャンピングカー用として初めて採用しています。

この新しい高性能リチウムイオン電池のおかげで、バッテリーサイズを小さくすることができて、300Ahサイズのバッテリーもシート下にすっきりと収納できました。設置された家庭用エアコンでの冷房作動時間が約9時間になり、より使いやすくなっています。

シューズボックス

エントランス部分にあったギャレーを取り除いたことで、車内への乗り降りもスムーズになりました。新たにシューズボックスが設置されていますが、その上部にクッションが取り付けられていて、座って、靴を履いたりするのにも使えそうです。

シューズボックスの奥には冷蔵庫が設置され、その上に電子レンジが組み込まれています。すべての家電がキャビネットへきれいに収まっていて、すっきりとした印象を受けるインテリアレイアウトになりました。

全幅1,695mmなので扱いやすいサイズ、そして、本格的なシャワールームを設置したレイアウト、そして、強力な電源システムを搭載することで、イゾラはより快適な旅を提供してくれるキャラバンベースのキャンピングカーへと進化したのです。

イゾラ 諸元

ベース車両
キャラバン SL キャンパー特装車 標準幅
サイズ
全長5,080mm╳全幅1,695mm╳全高2,400mm
定員
乗車定員6名/就寝定員大人2名+子供1名
主な標準装備
家庭用エアコン(電池駆動)、電子レンジ、冷蔵庫、19型テレビモニター、リチウムイオン電池、ソーラーパネルほか
価格
888万8000円〜
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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