その軽キャンとの出逢いは、思いもよらぬことからでした。
愛車のキャブコンが車検と不具合で約3週間の緊急入院!しかし当時は花火キャンプやりんご園のRVパークボランティアなどのイベントが控えていて窮地に立たされた私に、ミスティック社長の愛の手が!
「俺のキャンピングカーを貸してやる!」で、代車として私の元にやってきたのが、軽キャンピングカーの「MiniPOPBee(ミニポップビー)」でした!
いつも車検などで愛車と離れる時は、まるで「貝殻のないヤドカリ」状態。それは寂しい思いをするのですが、今回は、予想外の展開!嬉しい誤算!目の覚めるような別世界がそこにあったのでした!
今、国内外で軽トラが大人気!?
以前から、海外でも日本の軽トラが人気という話は耳にしていました。北米では、製造から25年を経過した自動車は米国道路交通安全局が定める連邦自動車安全基準などの規則が撤廃される「25年ルール」があって、これが適用されると右ハンドル車でもクラッシュテストや排ガステストの影響も関係なく輸入が可能となり、一般ユーザーがクラシックカーとして登録して公道を走行可能となります。
日本の軽トラは小回りが利いて使いやすく燃費も良いということもあるけど、仕事だけでなく、いろいろなカスタマイズで、個性的な(一説にはスーパーカーよりも目立つ)車に仕立てるのに、軽トラが大人気の様です。
「25年ルール」のないニュージーランドでも軽トラは人気で専門店があり新車の輸入もされているとのこと。ハンググライダーやジェットスキーなど、個性的な遊びは、これまでも、みんな海外からスタートしていましたが、日本国内でも、古い軽トラベースの各種カスタムカーも一部では人気の様です。ある意味、MiniPOPも、その軽トラを活かしたキャンピングカーと言えます。
MiniPOPBeeとは?
もともとは、トラキャンで定評のあるMYSミスティックの「軽トラキャン」として、軽トラにキャンピングシェルを架装した「MiniPOP」が誕生したのが2010年。当初はホワイト無塗装のキャリーベース+キャンピングシェルの「MiniPOP」で販売。
続けて2011年に、4人乗りが出来る、軽トラとキャンピングシェルが一体化したパステルグリーン8ナンバーの「MiniPOPBee」が登場! 誕生からもう14年、年々、改良を続けてロングセラーの人気軽キャンピングカーとなっています。
高機動性にビックリ!
軽キャンですから、そのコンパクトなサイズには驚きはしませんが、実際に乗ってみると本当にその高機動性にはビックリしました。
まず私にすれば40年ぶりのマニュアル車で最初は多少、戸惑いましたが、身体がしっかり覚えていて、すぐに慣れました。(ラインナップにはAT車もあります) キビキビとした走りは面白く、まるでゴーカートに乗っている様です。
たまに(特に減速時)クラッチを切るのをうっかり忘れそうになりましたが(汗)。すぐに、これで山道とか林道とかを走ってみたくなりました。那須の別荘地を走った時などは、いつものキャブコンですと、木々の枝など、上方向が気になって気になって、慎重に走行していても、たまにガリガリっと枝に触れたりするので、景観を楽しむどころではありませんでしたが、MiniPOPBeeは、ポップアップルーフを折りたたんでいる状態では全高は僅か2メートル未満の1,980センチなので、上方を気にする事なくスイスイ走行できました。これは結構なストレスフリー!です。
しかも、前々オーナー及びミスティック社長が魔改造していて、足回りも、ショック交換+スタビライザー、更にフロントには剛性強化のストラットタワーバーなどもついていて、低重心、マニュアルミッションと相まって、これはキャンピングカーなのか?と思う程の走行性能を発揮!気分は「サーキットのMiniPOP!」でした。
今まで、大きいキャブコンに乗っていた時は、「あっ面白そうな脇道があるな?」「おおっ、あの林道の奥はどうなっているのだ?」更には「山の中の蕎麦屋に行きたいが、道は細いし、駐車場も狭いしなあ」といった状況で諦める事も多かったのですが、MiniPOPだと、やんちゃな気分が高揚して、つい走り込んでしまいます。
これは、これまでのン年間、大きなキャブコンで我慢してきた思いが一気に弾けた瞬間でもありました。気が付くと、奥さん(愛車)がいるのに他の女性とのアバンチュールといった罪悪感もなく、すっかり、その高機動な軽キャン「MiniPOP」ではなく「WildPOP」に夢中になっている自分がいました。
離れられなくなって・・・!?
通常、代車をお借りしても「やっぱり愛車の方が良いなあ、早く帰ってこないかな?」と思うものです。今回も勿論、愛車が、なる早で戻ってくることを願っておりましたが、その一方で、その3週間という短い期間に約500キロ、イベントやら、車中泊パーク利用やら、秘湯の湯から、山道まで、それはベタに付き合って、中古15年落ち、走行距離約8万キロの、この可愛くて凄い奴をすっかり気に入ってしまったのでした。
愛車を引き取りに行った時も、返却するMiniPOPBeeの後ろ姿に、思わず目頭が熱くなりました。戻ってきた愛車を運転して安堵する一方で「後ろ髪をズッポリ引き抜かれココロ半分、置いてきた」自分がいました。
その後も、細い山道や脇道が何故か?目について、MiniPOPで行ってみたくなる衝動にかられました。気が付くと、まるで婚姻届けを書くように注文書を書いて、MiniPOPの嫁入りを決定していました!さあ、これから、日本の隅々まで?こいつ(WildPOPBee)とこれまでにない新しい探険のくるま旅が始まります!
・・とまあ、最後は「馴れ初め話」になってしまいましたが、まさか自分が軽キャンの高機動性に魅了されて、ましてや買い替えではなく、2台目として嫁に貰うとは思いもしませんでした。(立派な重婚罪です)
今後は、キャブコンはクルーザー級の余裕で主に長距離のくるま旅、軽キャンは、その高機動性を活かして、別次元のくるま旅を楽しみたいと思います。日本の軽トラが25年選手として北米でも頑張っているように、新しい相棒とも長く遊べそうですから、あんなことこんなことをするために、あんなところこんなところに行ってみたいと思います。