NTB(日本特種ボディー)の「エクスペディションイーグル」シリーズは、道なき道を突き進む悪路走破性とキャンピングカーとしての快適性を高次元で融合した、新しいスタイルのオフロード系キャンピングカーだ。ベース車両は、いすゞ自動車のキャンピングカー専用シャーシBe-cam(ビーカム)。独特なシェルデザインでデパーチャーアングルを確保し、キャブとシェルをあえて結合せず、シャーシのねじれを活かしてタイヤの接地性を高めることで、従来のキャブコンにはない悪路走破性を実現している。
既存のキャンピングカーと一線を画すワイルドな意匠と、アウトドアから災害現場まで対応するタフな走りがウリの同シリーズは、バンクレスのエクスペディションイーグル、大型シェルを採用したバンク付きのエクスペディションイーグルⅡの2種類。そこに、ニューモデルのエクスペディションイーグルⅡサテライトが追加された。
事務所として使えるビジネス用キャンピングカー
新たにシリーズに加わったサテライトは、今年2月に発表されたエクスペディションイーグルⅡの派生モデル。プラットフォームはイーグルⅡと共通だが、インテリアを新規設計することで、ビジネスユースに特化したキャンピングカーに仕上げた。
室内には、デスク、キャビネット、エアコン、生活電源など、ビジネスに必要な設備が満載されており、デスクワークやミーティングが快適に行える「移動オフィス」としての用途以外に、土木作業現場などの「仮設事務所」としても使用可能。自然の中で仕事をしながら余暇を楽しむワーケーションや、好きな場所を移動しながらノートPCで仕事をするノマドワーカーとの親和性も抜群だ。
イーグルⅡから継承したワイルド系エクステリア
オフロードイメージを強調したワイルドなデザインのエクステリアは、エクスペディションイーグルⅡと共通。イーグル(写真左)と比べて全長が約100mmエクステンドされており、そのぶん室内空間に余裕がある。
キャブ上部に大きくせり出したバンク構造を採用し、就寝スペースや収納スペースを大幅に拡張。あえて運転席のキャブと居住用シェルを結合しないことで、シャーシのねじれを活かしてタイヤの接地性を高め、オフロード走破性を向上している。
デパーチャーアングル(リアタイヤ接地面~ボディ後端下部の角度)は、一般的なNTB製キャンピングカーの2倍以上を確保。険しい悪路や急こう配でボディと路面の干渉を防ぐことで、優れた走破性を実現している。アウトドアユースはもちろんのこと、災害時の使用も想定したワイルドな設計だ。
ベース車両には、いすゞのキャンピングカー専用シャーシビーカム ハイキャブ2.0t車を採用。リアダブルタイヤ、専用設計のサスペンション、強力なブレーキ、先進の安全技術など、さまざまなアドバンテージによって安心・安全なドライブを実現している。駆動方式は、2WDと4WD(ビスカス式パートタイム)から選択可能。
ビジネスに役立つ装備を満載した室内空間
イーグルⅡとシェルは共通だが、インテリアはビジネスユースに特化したまったく新しい空間に生まれ変わっている。
上部収納を廃して開放的なスペースを生み出したセンターエリアには、ロングタイプのベンチシート×2列とロングテーブルを標準装備。最大8名がテーブルを挟んで座ることができ、大人数でのミーティングや会議にも対応する。
壁面には、大型モニターも設置可能。プレゼンテーション資料を大勢で共有することができ、社内会議からクライアントへの提案まで幅広いビジネスシーンで活躍する。
エントランス正面のスペースには、業務に役立つデスクを設置。右手には書類や資料、事務用品などを収納できる大型キャビネットが完備され、快適なデスクワークをサポートする。デスクワークスペースをマルチルームに変更するオプションも用意されており、トイレが必要な仮設事務所などの用途にも対応できる。
デスクの左上部には、OA機器の設置に便利なオープンキャビネットを装備。事務作業に必須のプリンターや複合機を設置することができ、電源供給用のAC100Vコンセントも完備する。
冷蔵庫や電子レンジが標準装備されているので、周囲にコンビニやスーパー、飲食店がない環境でも手軽に食事をとることができる。
リアエンドには、洗面台を備えたキッチンも完備。事務仕事や食事前などに汚れた手を洗うことができ、カップラーメンやコーヒー用の湯沸かしのほか、簡単な調理も可能だ。
バンク部分は、1870×1300mm以上の就寝スペースを確保。大きな空間なので、収納スペースとしても便利に活用できる。
ミーティングスペースを展開すれば、大人3名が就寝可能な1870×1785mmのベッドになる。仕事中の休憩・仮眠はもちろん、車中泊スペースとしても快適だ。
オプション装備でビジネス環境をアップグレード
OA機器や空調設備を安心して使用するには豊富な電力が必要となるが、当然その点も抜かりはない。サブバッテリーは、オプションの24V200Ahリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを最大6個まで増設することができ、ルーフ上には最大1500W(375W×4)のソーラーパネルも設置可能。安心して大規模な電源システムを構築できるのは、耐荷重に余裕のあるいすゞ・ビーカムだからこそ!
1年を通して快適に過ごせる空調設備は、移動オフィスに欠かせないアイテム。オプションの家庭用エアコンやFFヒーターを装着することで、快適なワークスペースを構築できる。
イーグルエクスペディションⅡサテライトは、業務に役立つ装備を満載した室内空間と優れた悪路走破性を融合した、ビジネスユースモデル。移動オフィス、仮設事務所、ワーケーション、ノマドワークなど、企業から個人事業主まで幅広い層のビジネスユーザーにマッチする、新しいタイプのキャンピングカーだ。