日本特種ボディーのエクスペディションキャンピングカーに居住性を追求したイーグルⅡ登場

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日本特種ボディーのエクスペディションキャンピングカーに居住性を追求したイーグルⅡ登場

いすゞのキャンピングカー専用車両Be-camを使って、特徴的なモデルを多数ラインアップする日本特種ボディー

最上級の快適性を追求したモデルやオーバーランドスタイルのキャンピングカーなど、いろいろなモデルがあります。

その多種多様なモデルのなかで異彩を放っているのが、この「エクスペディション」シリーズといえるでしょう。

国産キャンピングカーとしては珍しい、アウトドアテイストあふれるモデルです。今回、このシリーズに「イーグルⅡ」が追加されました。

居住性を高めたBe-camベースのエクスペディションキャンピングカー

エクスペディション イーグルⅡの側面
エクスペディション イーグルⅡ

ボクシーなスタイルで力強い印象があるのは、これまでのイーグルと同じです。大きく変わったのはバンクスペースが追加されたことでした。

バンク部分の高さを確保するため、居住スペースの全高が高くなっています。悪路でキャビンと地面が干渉しないよう、リアの大きなデパーチャーアングルはそのまま活かされました。

既存モデルのイーグル
エクスペディション イーグル

上の写真は既存モデルのイーグルです。バンク部分がなくキャリアが取り付けられています。イーグルⅡとの違いがはっきり分かるのではないでしょうか。

イーグルは重心の高さが低くなるので、アクティブに動き回るのに適しています。一方でイーグルⅡは、居住性を追求したモデル。

オーナーのニーズによって、2つのモデルがうまく棲み分けされた展開となりました。

イーグルⅡのバンク

イーグルⅡにはバンクがありますが、悪路走行時などで発生する、ボディのねじれを逃がすために、キャビンがベース車両と接続されていません。

そのために、バンク部分の対荷重を確保する太いパイプフレームが通っていて、よりハードな印象を放っています。

この隙間が空いていることで、横風の影響も少なくなりました。トンネルを抜けた時や、大型車両が横を通っても、横からの風圧をうまく逃がしてくれます。

また、リアのキャビンと運転席がつながっていないことで、運転席側の結露も軽減しています。

積雪時の停泊中、リビングエリアで食事をして快適に過ごしても、翌朝、運転席の結露は少なく、すぐに出発できます。冬スキーでキャンピングカーを使う人にとってはうれしいのではないでしょうか。

オプションで運転席とリビングエリアを繋げるトンネルがオプション設置されていますが、この分離した効果を得るために、断熱壁を設けるなどの工夫が施されました。

イーグルⅡのリア

後輪タイヤの接地面から後方に向けて、直線的な逆スラントスタイルのリアビュー。スペアタイヤがリアの壁に固定され、その隣にクーラーの室外機をセットするスペースを確保しました。

イーグルⅡでは室内空間を確保するために、スペアタイヤが外側に見えるスタイルを採用しています。

クーラー室外機にはガードが取り付けられ、カバーなどをしても、空気の流れが保たれるように設計されました。

電動格納ドアステップ

エントランスはリアにあります。悪路での走行性を高めるため、床の位置が高くなっていますが、電動格納ドアステップが設置されているので、乗り降りはしやすくなっています。

収納力がアップしたエクスペディションキャンピングカーのインテリア設計

イーグルⅡのマルチルーム

リアのエントランスを入ると正面にマルチルーム、右側にシンク、右側に冷蔵庫を内蔵したキャビネットがあります。

右側の上部に見えるのは、オプションの家庭用エアコン。化粧板でカバーされていて、インテリアの質感が統一されていました。

防水パンフロア

入り口からマルチルームまで、防水パンフロア仕様が採用されました。水洗いができるので、外履きのまま入っても、汚れが気になりません。

雪が降っている時など、ブーツの脱ぎ履きも楽にできます。雪で濡れたブーツを脱ぐ時も、室内でゆっくりとできるのは便利。この広々としたスペースであれば、数人で使ってもストレスを感じることはないでしょう。

大きな収納スペース

マルチルームのリア側には上下に大きな収納スペースが確保されました。奥行きがあるので、トイレのストックを入れておいたり、かさばる荷物を保管しておくのにも使えます。

室内の収納

室内空間に余裕を持たせたモデルだけあって、室内の収納にも余裕があります。マルチルームとリビングのシートの間には大型収納庫を装備。

こちらもマルチルームの収納スペース同様、奥行きのある設計で、たくさん荷物が積み込めます。

ファミリーでも使える多人数収容キャブコンモデル

室内のインテリア

インテリアはシンプルですが、1つ1つのサイズが大きく、効率的なレイアウトで、広さと使いやすさを感じます。

リアエントランス付近にキッチンがまとめられ、冷蔵庫、シンク、電子レンジなどが標準装備されます。

リビングスペース

キッチンエリアを抜けるとリビングスペースが広がっています。コの字型のベンチシートがあり、センターに昇降式のテーブルをセット。

シート下は収納スペースになっていて、ボディ外部のドアからもアクセスできるスペースになります。テーブルの支柱が設置されているフロア部分も全面床下収納スペースになっていて、たくさんの荷物が収納できるようになっていました。

リビングスペースのベッド展開

リビングエリアのテーブルを下げて、ベンチシートの背もたれを中央に移動すれば、1800×1300㎜のベッドスペースが現れます。シンプルな展開なので、食事の後でも、眠たい時でも簡単にセッティングできるのではないでしょうか。

バンクエリア

イーグルⅡの特徴でもあるバンクエリアはベッドとして使える広さを確保しました。バンクベッド部の立ち上がった壁を手前に倒して、マットを敷き詰めるだけで、1800×1500㎜のベッドスペースになります。

強力な電源システムと拡張できるオプション設定充実のキャンピングカー

独立した電源システム

エクスペディションモデルということで、厳しい環境での滞在も考えなければなりません。そんな時、頼りになるのが独立した電源システム。電気を蓄えて、しかも、電気を作り出さなければなりません。

イーグルⅡではバンクスペースがあるのでルーフが広い、という特性を活かして、強力なソーラーシステムを構築することができます。

オプションのソーラーパネルをルーフ全体に敷き詰めると、出力375W×4枚で合計出力1500Wの電源システムを組むことも可能になりました。

リチウムイオンバッテリー

電気をためておくバッテリーにはリチウムイオンバッテリーも設定されています。最大で12V2400Ahまで積み込めるそうです。

12Vの2400AhをWhで表記すると、28800Wh=28.8kWhもあります。このサイズは小型EV車ぐらいのスペック。家電品を動かすには十分な電気量といえます。

日本特種ボディーでは安全性を確保するために、強靭な鉄のケースでリチウムイオンバッテリーをカバーしました。外部からの衝撃を軽減するとともに、いざという時の被害を広げないためにも、重要な対処法といえるでしょう。

電子レンジ

大きなソーラーパネルを搭載できて、大容量のリチウムイオンバッテリーも搭載できるので、キャンピングカーでの生活はより快適になります。

オプションの高出力インバーターを使って、バッテリーだけで電子レンジを使うこともできます。調理をすべて電気にしても、電気容量に不安を感じることはないでしょう。

家庭用エアコン

28.8kWhのバッテリー容量であれば、家庭用エアコンも数日間稼働できるほどのスペックがあります。

機動性の高いエクスペディションイーグルⅡだからこそ、電気のない場所での滞在も多くなるでしょう。それでも、この強力な電源システムがあれば安心できます。

レジャー用途だけでなく、災害時のシェルターとしても、しっかりと機能を発揮してくれることでしょう。被災した道路を走り、寸断されたライフラインをカバーするスペック。地方自治体などが災害対策で導入するキャンピングカーとしても注目されることでしょう。

北海道(雪道)での走行シーン

EXPEDITION EAGLE Ⅱ諸元

ベース車
いすゞ新Be-cam ハイキャブ2.0t
駆動方式
2WD/4WD
車体サイズ
全長5,410mm(スペアタイヤ210mm含む)/全幅1,990mm/全高3,100mm
定員
乗車定員7人/就寝定員5人
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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