カジュアルに乗りこなすハイエースキャンピングカー「ラギッド・バン」

キャンピングカー紹介
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カジュアルに乗りこなすハイエースキャンピングカー「ラギッド・バン」

ハイエースなどをベース車両としたバンコンは、国内では人気の車種です。そこには運転のしやすさ、大きな収納スペースなど、さまざまな理由があると思います。

使い勝手のよさから、普段乗りするオーナーさんも多いことでしょう。このように普段のライフスタイルの近くにいるからこそ、バンコンに求めるスタイルも多様化しています。

多種多様なニーズに応えるように、キャンピングカービルダーはいろいろな仕様のモデルを考えてきたのです。

おかげで、エアコンを搭載するなど、大型キャンピングカー同様の豪華仕様であったり、ベッドだけを架装した簡易的なクルマなど、オーナーさんのライフスタイルに合わせたモデルが選べるようになりました。

そんなバンコンに新しいジャンルを提案したのが、ケイワークスラギッド・バンというモデル。今回はこのモデルに注目してみたいと思います。

キャンピングカーに現れた新たなスタイル「ラギッド」

ラギッド・バンのロゴ

車名にあるラギッドとは、ファッション用語で、荒削り、無骨なスタイルなどを意味します。どちらかというと男性的なイメージがある言葉です。

このファッション用語をキャンピングカーで表現したのが、このラギッドバンというモデル。

ラギッド・バンの車内

ベース車両はハイエースの標準ボディ。全長4695×全幅1695×全高1980というボディは、街中で運転のしやすいサイズです。

モデルにはタイプ1とタイプ2があって、上の写真は2022年に発表されたタイプ1です。フルフラットになるセカンドシートと折りたたみ式のサードシートでL型のラウンジスタイルが作られています。

全体的に、ラギッド=無骨さをイメージしたデザインで統一されていますが、ウッドの温もりを感じ、暖かい光で包み込まれる車内空間は、ケイワークスのキャンピングカーらしい雰囲気があります。

ラギッド・バンの収納スペース

左側の折りたたみ式シートを収納すると、リアに大きな収納スペースが現れます。セカンドシートのシートレールも長く、乗る人が少ない時などは、大きなスペースが確保できるようになっているのです。

リアスペースに自転車、サーフボードなど、大きなギアを載せることもできるので、ユーザーの幅も広がりそうです。

上の写真は、オプションのエレベーティングルーフを搭載しているので、立って車内を歩けるほど、室内空間が拡張されているので、広々とした印象がさらに強めです。

このように、簡単にスペースをアレンジできるので、オーナーさんの使い方に合わせたレイアウトセッティングも楽々。

手軽に乗れるカジュアルなハイエースキャンピングカー

オプションアイテム、傷防止のアルミ縞板

設備を細かく見ていくと、普段のバンコンでは見ることないアイテムも多数ありました。例えば、リアゲート近くのフロアに取り付けられているオプションアイテムのアルミ縞板。

荷物の出し入れをしていると、どうしてもこの部分に傷がついてしまうことがあります。そんな傷を気にすることもなく、フロアをガードしてくれるアイテムです。

鉄がむき出しのキャンプ道具であっても、気軽に積み込めるのではないでしょうか。

折りたたみシート

さらに特徴的なのが、この折りたたみシートかもしれません。シートクッション自体はラグジュアリーな雰囲気があり、座り心地も抜群。しかし、その下の脚部分が折りたたみ式のパイプフレームになっていて、まるでキャンプギアの様。

このベンチシート、壁にヒンジが固定されていて、座面の手前を上に持ち上げると、片手で軽々と折りたためます。シートの出し入れでストレスを感じることはありません。

折りたたみ式のテーブル

同じように、サイドキャビネットに取り付けられたテーブルも折りたたみ式でした。おそらく、ラゲッジスペースの広さを確保するために、コンパクトに設計されたキャビネットなのでしょう。

必然的にテーブルトップの奥行きが狭くなるのですが、下からせり上がるようにして板が手前に延長されると、広めのテーブルが完成です。食器やカトラリーを並べても、全く、狭さを感じることはありません。

この折りたたみというギミック、どこかワクワクしてきます。キャンプ道具のように、使い込んでいくことで、愛着も湧いてくることでしょう。

リアのアルミ縞板も、使い込むためにあるような印象でした。キャンピングカーをガシガシと使ってほしい、という設計者の思いが伝わってきます。

装備が少ないからこそ、好きなアイテムを追加できるキャンパースタイル

ラギッド・バンに標準装備

ラギッド・バンに標準装備されている主な設備は

  • シンク
  • サブバッテリー 105Ah×1
  • 各充電システム(20A)
  • 1000Wインバーター
  • 調光式LED室内照明など

必要最小限の装備です。冷蔵庫が必要であれば、自分で持っているモノを使ったり、新たにお気に入りの仕様を購入すればいいだけです。冷蔵庫の置き場を想定したスペースも確保されていて、スッキリと家具に収めることもできます。

DIYが好きな人であれば、自分で車内を作り込んでも面白いかもしれません。

2023年発表のタイプ2も同じように、シンプルな家具が特徴のモデルです。必要最小限に抑えた装備で、オーナーのアレンジがしやすい仕様になっています。

ラギッド・バンのレイアウト

タイプ1とタイプ2の違いは、上のレイアウトのように、サードシートの仕様です。対面対座レイアウトができるようになり、フロアから立ち上がるテーブルがリビングの中心となりました。

ラギッド・バンのレイアウトタイプ2

シートレールはタイプ1同様に長いスライド幅があります。サードシートも同じように可動範囲が広く、使いたいスペースに合わせた調整ができます。

シンプルな装備のおかげで、オーナー自らが新たに手を加えることも容易です。自分仕様に自由にアレンジできる、レイアウトの余白のようなモノがそこにあるのです。

使い込んでいくキャンピングカーだからこそ、レジャー以外にも、仕事で使ったり、テレワークスペースとして、日々の生活に取り入れやすいキャラクターのキャンピングカーといえるかもしれません。

この毎日使いたくなるカジュアル感、そして、オーナーによって拡張できる自由さが、ラギッド・バンの名前に込められた思いなのかもしれません。

Rugged VAN TypeⅠ諸元

ベース車両
ハイエース(ワゴンGL、S-GLバン、DXバン)標準ボディ
車体サイズ
全長4695mm/全幅1695mm/全高1980mm
定員
乗車定員7名/就寝定員2人
ナンバー
8ナンバー
価格
TypeⅠ ¥4,980,000〜
TypeⅡ ¥5,200,000〜
WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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