バンコンからキャンピングトレーラーに乗り替えて、PHEVを活用した「電源車スタイル」でトレーラーライフを満喫中!

キャンピングカー紹介
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バンコンからキャンピングトレーラーに乗り替えて、PHEVを活用した「電源車スタイル」でトレーラーライフを満喫中!

ヘッド車でけん引することを前提としたキャンピングトレーラーは、日本の市場では少数派だが、海外では非常に人気の高いカテゴリーだ。コクピットや動力装置を持たないため、自走式キャンピングカーと比べて室内空間が広く、ヘッド車を切り離せばクルマ単体&けん引スタイルの2WAYで使える。自走式キャンピングカーが「車内で生活できるクルマ」なら、キャンピングトレーラーは「クルマで引っ張って移動する家」の感覚だ。

ビジュアル的にもスタイリッシュで、全長10mをゆうに超えるけん引スタイルも迫力満点! 多くのメリットを持つキャンピングトレーラーだが、ヘッド車とは別にトレーラー用の駐車スペースが必要になる、全長が長いため運転が難しく、走る道・駐車場所を選ぶといったデメリットもある。

今回お話をうかがったのは、機動力に優れたバンコンからキャンピングトレーラーに乗り替えて、自分流のキャンピングカーライフを楽しんでいるオーナーの市川さん。ヘッド車のPHEVから生活電源を供給する「電源車スタイル」にも注目だ!

市川裕之さん(48歳)埼玉県
愛車:アウトランダーPHEV+ACE ONE 330DL(フジカーズジャパン)
家族構成:夫婦+子供2人
現車購入年:2020年
キャンピングカー歴13年(このクルマが3台目)

バンコンからキャンピングトレーラーへ

これまでどんなキャンピングカーを乗り継いできましたか?

初めてのキャンピングカーは、13年前に中古で購入したキャラバン・スーパーロングのバンコン。それを6年ほど乗って、ハイエース・スーパーロングをベースにしたビークル社のバンコン「ベッセル・ファミーユ」に乗り替えました。

バンコンは機動性に優れているので、普段乗りからキャンプ、スノボの車中泊まで、あらゆる用途で乗り回していました。キャンピングカーの条件としては、「普段乗りできる」「ファミリーカーとして使える」「キャンプやスノボで快適に車中泊できる」ことが大前提です。

キャンピングトレーラーとヘッド車

自走式のバンコンからけん引式のキャンピングトレーラーに乗り替えた理由は?

以前乗っていたハイエースのバンコンが車検の時期を迎えて、「車検を通すより新しいクルマを買った方がいいのでは」と乗り替えを検討し始めました。「普段乗りできる」ことが絶対条件なので、大きくて背の高いキャブコンはNG。いろいろ考えた結果、切り離してクルマ単体で使用できるキャンピングトレーラーにたどり着きました。

大容量リチウムイオンバッテリーを搭載したPHEV(プラグインハイブリッド車)をヘッド車にすれば、クルマからキャンピングトレーラーに生活電源を供給できる。それも、キャンピングトレーラーを選ぶ大きな後押しになりました。

キャンピングトレーラーACE ONE 330DL

現在のキャンピングトレーラーを選んだ理由を教えてください。

まず、普通免許で乗れる総重量750kg以下のモデルであることと、自宅の駐車場に止められるコンパクトサイズであることが大前提でした。その2点をクリアしていて、価格的にもリーズナブルだったのがACE ONE 330DL。余計な装備が付いていないシンプルな仕様を探していたので、その点も自分のニーズにピッタリでした。

購入までは、ネットでキャンピングトレーラーについて徹底的に調べたのはもちろん、近所に同じメーカーのトレーラーに乗っている人がいたので、声をかけて見せてもらったり、幕張メッセのジャパンキャンピングカーショーで実車を見学したりしました。それで、今から2年前にフジカーズジャパン柏店でACE ONE 330DLを契約。同時に、ヘッド車のアウトランダーPHEVも購入しました。

ヘッド車のPHEVから生活電源を供給

キャンピングトレーラーのクーラー

PHEVを活用した「電源車スタイル」とは?

キャンピングトレーラーの「電源車スタイル」とは、大容量リチウムイオンバッテリーを搭載したヘッド車を、キャンピングトレーラーに生活電源を供給する「電源車」として使用するスタイルのことです。

我が家では、アウトランダーPHEVのAC100Vコンセントとキャンピングトレーラーの外部電源を接続することで、冷蔵庫や照明、スポットクーラーなど、生活に必要な電気のほぼすべてをヘッド車から供給しています。トレーラー側には容量30Aのリチウムイオンバッテリーしか搭載していませんが、ヘッド車から電気を供給できるので自宅と同じような感覚でまったく不便のない生活を送れています。

アウトランダーPHEVのAC出力

アウトランダーPHEVには、一般的なキャンピングカーのサブバッテリーとは比べ物にならないほど大容量の純正リチウムイオンバッテリーが搭載されているし、万が一バッテリーの容量が減っても自動でエンジンがかかって充電してくれる。スキー場などAC100V電源が取れない場所で車中泊する際も、何不自由なく室内で電気を使えるのが最高ですね。

正直、「電源車+キャンピングトレーラー」の組み合わせじゃなければ、キャンピングトレーラーに乗り替えることもなかったと思います。

切り離し可能な“もう1つの家”

キャンピングトレーラーのお気に入りの点を教えてください。

車内でくつろぐ市川さん

一番のお気に入りは、ヘッド車とトレーラーを切り離すことで、ヘッド車単体で動けることですね。普段はアウトランダーPHEVをファーストカーとして乗り回せるし、キャンプ場やRVパークでトレーラーを切り離せば、観光や買い物、温泉などに行くのもノーストレス。「クルマ」と「キャンピングカー」の2WAYで使えるのが、キャンピングトレーラーの最大の魅力だと思います

キャンピングトレーラーACE ONE 330DLの車内

あとは、お出かけ以外に「家とは別のもう一つの空間」として使用できること。成長した子どもたちに部屋を与えたことで自宅に居場所がなくなったので(笑)、駐車場に止めたキャンピングトレーラーを自分の部屋代わりに使っています。

キャンピングトレーラーACE ONE 330DLのリビング

コロナ禍の在宅勤務中はテレワークのオフィスとしてトレーラーを活用していましたし、ダイネットにプロジェクターを設置してシアタールームとしても活躍しています。お出かけだけでなく、自宅の“離れ”のような感覚でプライベート空間が持てるのも、キャンピングトレーラーの魅力ですね。

キャンピングトレーラーACE ONE 330DLのベッド

キャンプ&スノボにキャンピングトレーラーを活用

アウトランダーPHEVとトレーラー

愛車をどのように活用していますか?

遊びのメインは、キャンプとスノーボードです。観光スポットを巡って動き回るようなスタイルではなく、滞在型の使い方が中心なので、我が家にはキャンピングトレーラーが合っているのかもしれませんね。

長女が大きくなって一緒に出かける機会は減りましたが、最近では長男と男同士で富士山周辺のキャンプ場に行って本栖湖でカヤックを楽しむなど、今までとは違った遊び方も増えています。冬シーズンは、スキー場に止めたキャンピングトレーラーをベース基地にしてスノーボードを楽しむ。そんな時も、PHEVを活用した「電源車スタイル」の恩恵で、電源設備のないスキー場でも安心して電気を使うことができます。

キャンピングトレーラーと市川さん

キャンピングカーがあってよかったことは?

人生が楽しくなったし、共通の楽しみを持つ仲間もたくさんできた。それが、キャンピングカーがあって一番よかったことですね。

バンコン時代は子どもたちがまだ小さかったので、家族でたくさん遊びました。車内で快適に寝られるのでテントの設営・撤収の手間もないし、キャンプ場の予約を気にせずにふらっと出かけられる。子どもたちとたくさんの思い出を作れたのは、キャンピングカーがあったからこそです。

長女が大きくなって家族全員で出かける機会は減りましたが、これからもまだまだ家族と一緒にトレーラーライフを楽しんでいきたいですね。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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