今回ご登場いただくのは、元ボクシング世界チャンピオンの内藤大助さん。内藤さんは、自身のYouTubeチャンネル「内藤大助のチャレンジします!」で、キャンピングカーに関する動画を多数アップしているほどのキャンピングカー好き。自分の使い方に合うキャンピングカーを探し求め、長年の夢を叶えて理想のバンコンを手に入れたばかりだ。
数あるキャンピングカーの中から選んだのは、ハイエース・標準ボディにポップアップルーフを架装した、東和モータース販売のツェルトCP。内外装に内藤さん流のこだわりを詰め込んだ、世界に1台のスペシャル仕様だ。
今回は、納車されたばかりの愛車で“キャンピングカーのある生活”を満喫中の内藤さんに、独占インタビューを敢行! キャンピングカーに対する熱い思いやこだわり、愛車の使い道についてお話をうかがった。
キャンピングカーを夢見た幼少期
キャンピングカーに興味を持ち始めたのは、いつ頃ですか?
小学生の頃にテレビで初めてキャンピングカーを見て、「走る家だ!」と衝撃を受けたのが始まりです。昔から“秘密基地”に対する憧れがあって、お兄ちゃんと一緒に小屋を作ったりしていましたから、移動もできて寝泊まりもできるキャンピングカーを見て、「これはスゴイ!」と感動しましたね。
僕の地元は、北海道の洞爺湖温泉のすぐ近くなんですよ。観光地なので、ゴールデンウイークや夏になると観光客がたくさん集まってくる。国道を走っているキャンピングカーに反応したり、止まっているキャンピングカーを近くまで見に行ったりと、キャンピングカーに興味津々の子供時代でした。
キャンピングカーへの思いは、大人になっても変わらなかった?
大人になっても、常に頭の片隅にキャンピングカーの存在がありました。ボクシングが生活の中心だった若い頃に自動車整備工場に勤めていたことがあって、たまにキャンピングカーが整備で入ってきたりすると、メチャクチャ興奮しました。中古車オークション会場でも、必ずキャンピングカーをチェックしていましたね。
ただ、僕にとってキャンピングカーは、あくまでも「夢のクルマ」。せめていつかは車中泊をやってみたいと、20年くらい前に中古で買ったパジェロのリアシートを倒して、奥さんと車中泊をしたこともありました。僕は大満足でしたけど、帰宅後の奥さんの第一声は「もう2度としない」(笑)。そんな経験を通して、「キャンピングカーだったら、もっと快適に車中泊できるのになぁ」と、あらためてキャンピングカーへの憧れが強くなりました。
キャンピングカー購入への道のり
キャンピングカー購入実現に至った経緯を教えてください。
大人になって、結婚して子供も生まれて、ボクシングで日本チャンピオンになって……。その過程で、軽のキャンピングカーがあることを知ったんです。当時乗っていたクルマを持ちながら、サブカーとして軽キャンを使う。それだったら憧れのキャンピングカーが持てるんじゃないかと、真剣に検討しましたね。
ただ、いろいろ考えてみたら、駐車場と車検代が2台分かかるのはもったいない……。だったら今のクルマを売って、そんなに大きくない乗用車タイプのキャンピングカー1台で、普段乗りも遊びもこなすのがベストという結論に至りました。
バンコンにも様々なモデルがありますが、その中からツェルトCPを選んだ理由は?
キャンピングカー選びの条件は、まず「大人数が乗れるクルマ」! 家族4人のほかに、義理の両親を乗せることもあるので、6人乗りが最低条件でした。次に、奥さんも運転できる「コンパクトなボディサイズ」! 都内でも普段乗りできて、自宅の駐車場にも止められるサイズにこだわりました。
最初はミニバンタイプを探していましたが、ハイエースのナローボディがミニバンとほぼ同サイズと聞いて、イッキに第一希望に浮上しました。見た目は大きいけど都内でも普通に乗れるし、小回りが利くので運転もラク。僕の使い方には、ハイエース・ナローボディベースのバンコンが最適という結論になりました。
購入の決め手となった装備はありますか?
何と言っても、一番の決め手はポップアップルーフです! 都内在住なので、高さ制限付き立体駐車場に入れる2.1m以下の全高は絶対条件。その点、ポップアップルーフなら、立体駐車場にも入れて、ルーフを上げれば広い居住空間も確保できる。まさに、自分が理想とするキャンピングカーです!
僕がそうだったように、「キャンピングカー=贅沢品」のイメージを持っている人も多いと思いますが、ニーズに合った車種選びをすれば、1台で足グルマとキャンピングカーの2通りで使えるし、都内でもキャンピングカーが持てるんです。現在キャンピングカーの購入を迷っている人に、それを伝えたいですね。
こだわりを詰め込んだオリジナル仕様
内藤さん仕様のこだわり装備を教えてください。
まず、大画面の19インチテレビ。もちろん特注ですが、後ろに乗った子供が喜んでくれるように、これは絶対付けようと思っていました。
リアエンドの左右にはスピーカーを追加して、映像と同時に迫力満点のサラウンドサウンドを楽しめるようにしています。
暑い夏でも快適に過ごせるように、無理を言って特注でエアコンを付けてもらったのもポイント。エンジンを止めた状態でもサブバッテリーでクーラーが使えるので、1年を通して快適なキャンピングカーライフを満喫できます。
装備を選ぶ際は、自分のためだけじゃなく、家族にも喜んでもらえることを重視しました。ボクシングも、最初は自分のために始めたけど、応援してくれる人が増えるとそれがうれしくて、みんなに喜んでもらえるように頑張って世界チャンピオンになった。それと同じで、昔から人をもてなしたり喜ばせたりするのが大好きなんです。
ほかにお気に入りの装備はありますか?
無駄遣いが嫌いなので、自然の恵みを利用してサブバッテリーを充電できるソーラーパネルは、お気に入りですね。あとは、FFヒーター。クルマのエンジンを止めた状態で使えるので環境にも優しいし、長時間のアイドリングで燃料を無駄遣いしなくて済む。この2つは、僕のキャンピングカーライフに欠かせない装備です。
キャンピングカーで何して遊ぶ?
キャンピングカーをどんな用途で使っていますか?
とにかく都内で気軽に普段乗りできることが一番。それができないのであれば、無理してキャンピングカーは買わなかったですから。
あとは、休日に家族と旅行すること。今年のお正月に家族で熱海旅行をしたときは、お店がどこも混んでいたので、お弁当を買ってキャンピングカーの中でランチを食べました。カーテンがあるので完全なプライベート空間になるし、キャンピングカーの車内で地の物を食べるだけでも、非日常感があってすごく楽しかったですね。
普段使いや旅行以外に、内藤さん流の使い方があれば教えてください。
自宅の駐車場に止めたキャンピングカーを、子供の勉強部屋として活用しています。高校生の長男が今ちょうど試験前で、毎日キャンピングカーの車内で勉強していますよ。個室なので集中できるし、キャンピングカーなら親としても安心。こんな風に、子供が喜んでキャンピングカーを使ってくれるのが、一番うれしいですね。
あとは、コロナ禍で飲みに行けないので、お酒とおつまみを車内に持ち込んで友人とキャンピングカー飲み会。もちろん、お互いに陰性であることを確認して、直前に熱を測るなどの感染対策も万全にしています。油が飛び散らないホットサンドメーカーを使って、ハマグリの酒蒸しをしたり、手羽先を焼いたり……。キャンピングカーの中でおつまみを調理するのも、楽しみのひとつです。
災害時の避難場所、テレワークの拠点、子供の勉強部屋など、いろいろな使い方ができるのがキャンピングカーの魅力。「キャンピングカーをどう使うか」を考えているだけでも、毎日が楽しくてしょうがないですね。
今後どんなキャンピングカーライフを送っていきたいですか?
釣りが好きなので、堤防のそばにキャンピングカーを止めて車内から釣りをしたい!(笑) 窓から釣竿を出したら、あとは車内でテレビを観たり、本を読みながら、釣れるのを待つだけ。釣った魚は、キャンピングカーの車内で調理して食べる。そんなことを考えているだけでも、ワクワクが止まらなくなります。
キャンピングカーがあると、夢がどんどん広がります。奥さんも「子供たちが巣立ったら、いつかは夫婦で温泉でも周りながら日本1周したいね」と言ってくれているので、これからも末永く“キャンピングカーがある生活”を楽しんでいきたいですね。