キャンピングカーで長時間過ごす時、一番気になるのが、車内の温度管理です。特に夏場は猛烈に暑くなることがあり、危険な状態に陥ることもしばしば。そこで、最近ではエアコンを装備するクルマが増えてきました。
大きなキャブコンであれば、たくさんバッテリーを載せられるし、室外機を置く場所に悩むことはありません。でも、小さなキャンピングカーでも、夏場に車内が暑くなるのは一緒。エアコンを装備したくなる気持ちは変わりません。
そんな悩みを解決するニューモデルがレクビィから発売されました。バンコンのイゾラにエアコン仕様を追加したのです。なんと、動画配信サイトで活躍するオーナーのために開発されたとか。詳しくみてみましょう。
目次
シャワールームのあるキャラバンキャンピングカー
イゾラはキャラバンSLキャンパー特装車の標準幅をベース車両にしていて、リアにはシャワールームまであるバンコンです。リアのゲートを開けると、防水処理されたシャワールームがある光景は、ちょっと驚くかもしれません。居住スペースとなるリビングエリアと扉でしっかりと分けられているのが特徴です。
このリアのスペースは、FRP防水ユニットで組み上げられていて、シャワーはもちろん、トイレを置いたり、ペット専用の部屋としても便利。スキーやマシンスポーツで、濡れた物を入れておくこともできます。
バンコンのアイランドキッチンが使いやすい
エントランス近くにはシンクがあって、その奥にキッチンエリアが広がっています。折り畳み式のカウンタートップを収納すれば、ドライバーズシートからリアリビングスペースへのアクセスも楽々。
エントランス部分にキッチンをまとめたことで、リアのスペースはリビングエリアとして広々と使えます。標準幅のボデですが、ゆったりとくつろげる空間が広がっているのは、このアイランドキッチンを採用したからともいえます。
1人掛けシートが最高のリラクゼーションを提供する
リビングエリアは横向き3人掛けベンチシートと1掛けセカンドシートが取り付けられていて、サードシートとなるシングルシートを使うことで、大人5名が利用できるダイネットスペースとなります。
1掛けセカンドシートはFASPシートと呼ばれるシートを採用しました。前向き、後ろ向き、フラットに展開できるので、いろいろなアレンジが可能です。足元のマットを伸ばして、オットマン風にセットすれば、快適度もグッと上がります。
キッチンが後方にないので、リビングエリアには余裕のあるレイアウトが生まれ、ゆったりとくつろげる、快適な空間になっています。
ゴロンと横になれるベンチシートが気持ちいい
ベンチシートは展開するとフルフラットベッドになりますが、そのままでも、ちょっと横になるのには十分に使えます。食後に軽くお昼寝したい時も便利です。また、テーブルで仕事をして、休憩で少しゴロン、とするのも気持ちいいかもしれません。
全幅169.5cmの標準幅ですが、リビングエリアは広々としています。さらに、しっかりと収納スペースも確保されました。オーバーヘッドシェルフがシートの上に設置され、たくさんの荷物が収納できるようになっています。あえて壁キャビネットを装備していないので、圧迫感がありません。
また、オーバーヘッドシェルフの上部には、LEDライトが組み込まれていて、優しい光で室内を照らしてくれます。この雰囲気にもいやされてしまうのではないでしょうか。
キャラバンキャンピングカーにエアコンを装着
このオーバーヘッドシェルフと馴染むように設置されているのが、家庭用エアコンです。これまでハイエースにはありましたが、キャラバンに家庭用エアコンを搭載しているのは珍しいかもしれません。
室外機とつながる配管もスッキリと隠されているので、オーバーヘッドシェルフと思って気づかない人もいるのではないでしょうか。
エアコンを取り付けるには、電源システムを強化しなければなりません。出力もさることながら、バッテリーへの充電システムも充実していました。効率のいい充電システムで定評のあるCTEKを採用し、エアコンを動かすための電気を効率よく蓄えます。
ユーチューバーを応援した特別モデルだった
これまで実績の少なかった、標準幅ボディサイズキャラバンへの家庭用エアコン搭載など、レクビィのチャレンジはアグレッシブル。そのチャレンジを後押ししたのは、一人の人気ユーチューバーが居たからといいます。
このユーチューバーはキャンピングカーで生活する様子を配信していて、使用しているイゾラの人気が急上昇したそうです。その甲斐もあってか、2020年のイゾラの受注数は前年比3倍になったとも。
そして、人気が出たイゾラを見に来るお客様も増えてきて、「夏は暑そうだね、なんとかできないの?」という声が多数よせられ、このエアコン仕様を制作したそうです。
キャンピングカーで生活する。文字通り、日々の暮らしのすべてをキャンピングカーで過ごすなら、エアコンは取り付けたいところです。
テレワークなど、車内で作業する人も増えているようなので、今後、高い次元での環境管理が、コンパクトなキャンピングカーでも必須となるのではないでしょうか。
イゾラ・エアコン仕様諸元
- ベース車
- キャラバンSL キャンパー特装車 標準幅
- エンジン
- ガソリン/ディーゼル
- 車体サイズ(mm)
- 全長5,080mm/全幅1,695mm/全高2,285mm
- 定員
- 乗車定員6名/就寝定員3名
- 価格
- 6,345,000円(税別)~