最強のリチウムイオンバッテリーシステムを搭載した「SAKURAリチウム」がデビュー!

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最強のリチウムイオンバッテリーシステムを搭載した「SAKURAリチウム」がデビュー!

埼玉に本社を構える日本特種ボディー(NTB)は、安全性・快適性に特化した“ユーザー目線のクルマづくり”を掲げるキャンピングカービルダー。創業2015年と歴史はまだ浅いが、国内ビルダーで唯一いすゞのキャンパー特装車Be-camをベース車両として採用するなど、独自の思想で「安全・快適なキャブコン」を追求している。

そんな同社でもっとも高い人気を誇るモデルが、Be-camの2tシャーシをベースにしたSAKURA(サクラ)。キャブコンの重架装も余裕で受け止める5450kg(2WD)/5300kg(4WD)の許容車両総重量、最先端セーフティテクノロジーの標準装備など、ベース車両Be-cam自体の魅力に加え、大きなウリとなっているのが、最大930Wのソーラーパネルと最大760Aのサブバッテリーだ。

もともとキャンピングカーの生活電源として十分過ぎる容量を誇っていたSAKURAのサブバッテリーシステムだが、2021年からリチウムイオンバッテリーを導入して大幅な進化を遂げるとのこと。新たに登場するSAKURAのサブバッテリーシステムは、いったいどのようなものなのだろうか? NTB代表の蜂谷慎吾氏に詳しくお話をうかがった。

大幅に進化した究極の生活電源システム

リチウムイオンバッテリーシステム
リチウムイオンバッテリーシステム

新たにSAKURAに搭載されるのは、最大20kW(!)のリチウムイオンバッテリーシステム。標準仕様として5kW/7.5kW/10kWの3種類が用意され、災害対策としても使える最大20kWまで搭載可能だという。ソーラーパネルは、既存モデルと同様に標準620W、最大930Wとなる。

参考までに、リチウムイオンバッテリーの効率を考慮して既存の鉛バッテリーと容量を比較すると、7.5kWのリチウムイオンバッテリーで190A鉛バッテリー7~8個分(既存モデルの約2倍)、10kWだと11~12本分(既存モデルの約3倍)に相当するという。

NTBのサクラロゴ

リチウムイオンバッテリーを搭載したSAKURAは、「SAKURAリチウム」として2021年1月からオーダーが開始される。それにしても、もともと最大930Wのソーラーパネルと最大760Aのサブバッテリーを搭載していたSAKURAに対し、リチウムイオンバッテリーの新採用に踏み切ったのは何故なのだろうか?

充電可能電流が高く充電効率に優れる(短時間で充電できる)、大電流を取り出せる、サイクル回数が多い(寿命が長い)、コンパクトで軽いなど、鉛バッテリーと比べてリチウムイオンバッテリーには多くのメリットがあります。高効率の走行充電で天候(ソーラー充電)に左右されずに安心して使えること、室内だけではなく外部に電気を供給できるだけの容量があること。その2点にこだわって、既存の鉛バッテリーを凌駕するリチウムイオンバッテリーシステムを開発しました」(NTB代表 蜂谷慎吾氏)※以下同

誰でも安心・安全に使えるリチウムイオンバッテリー

新型サクラ
SAKURAリチウムも登場する新型サクラ

鉛バッテリーに対するリチウムイオンバッテリーの優位性はすでに周知の通りだが、キャンピングカーへの搭載に関しては安全の担保が絶対条件。NTBでは、2年ほど前からテストを重ね、何重もの安全対策を施した上で実用化にこぎつけることに成功した。

「もともとリチウムイオンバッテリーは、電気に対する知識がないと扱えないような代物でした。NTBでは安全・安心をモットーにキャンピングカーを製作していますので、『知識のない人が普通に使える』『子供が使っても事故を起こさない』安全なシステムを追求しました」

専用ケースに収まるリチウムイオンバッテリー
専用ケースに収まるリチウムイオンバッテリー

SAKURAに新採用されるリチウムイオンバッテリーは、専用ケースに密閉された上で事故の際に物理的損傷を受けにくい位置に搭載される。充電を適正に制御するBMSの設置はもちろん、過充電などの異常時に有害なフッ化水素が発生する万が一のリスクを考慮して、電動ファンでバッテリーケース内の空気を車外に排出するシステムを構築。さらに、氷点下の充電時に電極がショートするトラブルを防止するため、極寒時にはバッテリーを加熱してから充電をスタートする仕組みを追加している。

吸気と排気ダクト
バッテリー用の排気ダクトを完備

1時間で満充電可能な超高効率の走行充電システム

ウルトラキャパシター
効率の良い充電を支えるウルトラキャパシター

超高効率の走行充電システムも、NTBリチウムイオンバッテリーシステムの大きなウリだ。

SAKURAのベース車両いすゞBe-camには、もともと冷凍車に採用されている大容量の24V/90Aオルタネーターが装着されているが、オルタネーターで発電した大電流をそのまま流すと車内のテレビや電子機器が破損してしまう。そのためNTBでは、ウルトラキャパシターを使用した独自の走行充電システムを構築し、オルタネーターが発電した電気を無駄なくサブバッテリーに充電できるようにしている。

「2020年6月から、アサカゼで7.5Kwリチウムイオンバッテリーの実装テストを行ってきました。結果として、夏場にエアコンをフル稼働してほぼバッテリーを使い切った状態から、約1時間の走行充電でほぼ満充電になることを確認できました。既存の鉛バッテリーではソーラー充電に依存する部分が大きく、積雪時や悪天候時にソーラーの発電効率が極端に下がるとバッテリー容量の心配がありましたが、今回のリチウムイオンバッテリーシステムは短時間で走行充電できるので、ソーラー充電に頼らなくても安心して電気を使うことができます

2021年1月からSAKURAリチウムの受注がスタート

新型サクラ

安全性と高性能を両立したリチウムイオンバッテリーシステムを搭載したSAKURAリチウムは、2021年1月からオーダーが開始される。前述のとおり、容量は5kW/7.5kW/10kWの3種類で、15kW/20kWについては要相談となる。

現SAKURAユーザーがもっとも気になるであろう、納車済みの既存モデルへのリチウムイオンバッテリー搭載については、大がかりな作業が必要となるため、対応準備にもう少し時間がかかるとのことだ。

ちなみに、NTBでは現在新たなリチウムイオンバッテリーシステムを開発中で、2021年1月中旬には発表予定とのこと。興味のある人は、NTB公式ホームページに注目しておこう!

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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