カムロードの走りを快適にする3つのパーツ

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カムロードの走りを快適にする3つのパーツ

実際にキャンピングカーを使ってみて気づくことは、移動している時間が意外と多いことかもしれません。快適な装備を架装していたとしても、クルマとしての走りが気になっている人も多いのではないでしょうか。それも、あとになって気づくので、困りますよね。

特に大きなクルマ=カムロードなどをベースにしたキャンピングカーに乗っている人は、その走りに不安や不満を感じ入る人が多いのかもしれません。そこで、今回はカムロード専用に乗り心地を改善させたユーアイビークルのアイテムをピックアップしてみました。

伝わりにくいキャンピングカーの乗り心地

キャンピングカーの展示会に行くと、きれいにディスプレイされたインテリアに目を奪われてしまいます。旅の途中で休憩する自分たちの姿を想像しながら、テーブルやキッチン、ベッドなどのレイアウトが気になってしまうものです。

でもそこで、クルマのステアリングを握っている自分を想像する人は少ないのではないでしょうか。そして、ドライビングしながら、振り返ると、そこには家族の笑顔があるのか、などを気にする人はほとんどいません。

せっかくのキャンピングカーが台無しに

ビルダーによっては足回りを強化しているモデルを販売していますが、古いクルマであったり、モデルによっては、後部座席でクルマ酔いしてしまったという話をよく聞きます。また、トンネルを抜けた時やトラックが横を通過した時、横風の影響を受けて、運転に不安を感じるなども。

さらに、せっかくキャンピングカーを購入したのに、乗り心地が悪くて、家族が乗ってくれなくなったという話もあるほどです。これでは、キャンピングカーの展示会で、楽しい旅をイメージしていたのに、ちょっと残念な結果ですよね。

クルマ酔いの原因となるキャブコンの動き

キャブコンのゆれ

そもそも、クルマ酔いの原因は何かというと、その1つはクルマ特有の動きといえます。コーナーを曲がった時の横揺れ、速度変化で感じやすい前後揺れ、そして、地面の凹凸を伝える振動です。特にユサユサと揺れる大きな動きは、気分を悪くする人が多いようです。

大きめのキャンピングカーでは、その揺れが大きい傾向があります。キャンピングカー用ベース車両として提供されているカムロードであっても、持ち運ぶ荷物の重さ、重心の高さは使う人によっても違うので、基本的な性能だけでは、この揺れをカバーできません。

クルマの動きを安定させるパーツとは

そこで登場するのが、クルマの揺れを抑えるパーツです。クルマの動きを安定させるために開発されたもので、いろいろな種類が発売されています。しかし、クルマの動きを制御するということは、自動車メーカーでさえ頭を悩ませていること。簡単にクルマを安定させるのは難しいのです。

キャンピングカーで不快に感じる、揺れや振動は相反する動きといえます。例えば、揺れを抑えるために、車体の動きを固定してしまうと、振動が強くなってしまいます。一方で振動を抑えるために、ショックをやわらかくすると、揺れが大きくなってしまうのです。

カムロードの限界を知る

横揺れや縦揺れの不快な動きを制御するために考えられたのが、スタビライザーショックアブソーバーというパーツです。簡単にいうと、ふらつきを抑えるためにスタビライザーを、振動を軽減し、発生した揺れを早く収束させるために、ショックアブソーバーを装着します。

実は、市販されているほとんどのクルマにも装着されています。乗り心地を追求する自動車メーカーの開発陣が考えた、最適なセッティンが施されているのです。もちろん、カムロードにも付いていますが、スタビライザーが後輪側には装着されていなかったり、標準のショックアブソーバーが、架装されたすべての重量をカバーできているかは、クルマによって変わってしまう、という弱点があるのです。

足回りパーツだけでは改善されない

それでは、強化されたスタビライザーとショックアブソーバーを買ってきて装着すれば、乗り心地が良くなるのかというと、そう簡単なことではありません。カムロードだけに限らず、クルマ全般にいえることですが、装着されるパーツのバランスが大切です。

例えば、ハイエースなどをみてみると、荷物の量などによって、乗り心地が変わってきます。たくさん荷物を積んでいると安定するなど、車重によって、乗り心地に変化が現れるのです。さらに、カスタムで車高を変えた時なども、大きな変化が現れます。

ハイエースの乗り心地を激変させたユーアイビークル

そんなハイエースのカスタムカーで、乗り心地を追求するために、スタビライザーとショックアブソーバーの開発を、以前から行ってきたのがユーアイビークルでした。動きを安定させ、しっかりと振動を吸収する技術は、多くのユーザーから支持されています。

ロードテストを繰り返して、スタビライザーとショックアブソーバーのバランス調整を行っているので、乗り心地の良さがドライバー、そして、同乗者にも伝わってきます。その、揺れや振動をいなす柔軟な動きはYouTubeでも公開されています。

ユーアイビークルが開発したカムロード専用パーツ

ユーアイビークルのスタビライザーを使ったキャンピングカー

ハイエースで実績のあるユーアイビークルでしたが、以前から基本的な乗り心地があまり良くないと言われているカムロードに注目していたといいます。ハイエースに比べて、ボディサイズも大きく、キャブコンとして架装される重量も大きいので、足回りを改善したいと思っていたようです。

そして、2020年のジャパンキャンピングカーショーで発表されたのが、カムロード専用のフロント強化スタビライザー、リア追加スタビライザー、ショックアブソーバーという3つのパーツでした。カムロードの走行性能を大幅に向上させる注目のパーツは、どのようなものなのか、詳しく見てみましょう。

極太でロールを押さえ込むフロントスタビライザー

フロントスタビライザー

フロントスタビライザーは左右の足回りを連結させることによって、コーナリングなどで発生する横揺れ、いわゆるロール感を軽減してくれます。ロール感が少なくなることで、クルマが安定し、乗り心地も良くなるということです。

ユーアイビークルの開発したフロント強化スタビライザーは、純正よりも太く、剛性を上げているのが特徴です。もともと車重の重いカムロードだけに、キャンピングカーとなった時の重量を考えて、ふらつきを抑えるのに十分なパワーを発揮する仕様になっています。

フロントスタビライザー
(日本製、車検対応、取り付け時間0.8時間、価格\59,000+税)

ノーマルには存在しないリアスタビライザー

リアスタビライザー

フロント強化スタビライザーを装着しただけでも、走行性能は大きく向上するのですが、リア追加スタビライザーを装着することで、さらに安定感が増してきます。特にステアリングを切った後に、揺れがフロントからリアに移動するのですが、その時、リア側でロールを吸収できないと、揺れが大きくなり、後部座席の人が酔う原因となってしまうのです。

カムロードにはリアスタビライザーが装着されていないので、リアスタビライザーを装着するのも大変でした。そこで、考え出されたのが、位置や形状をゼロベースから開発して、ボルトオンで簡単にセットできるようにユニット化することでした。このアタッチメントも、リア追加スタビライザーにすべてセットされているのがうれしいですね。

リアスタビライザー
(日本製、車検対応、取り付け時間2時間、価格\92,000+税)

キャンピングカーの重量に対応したショックアブソーバー

リアショックアブソーバー フロントショックアブソーバー

ロールを抑えるためにスタビライザーを装着したら、ショックアブソーバーで仕上げするのがベストです。ショックアブソーバーとは、地面からの突き上げを吸収する緩衝パーツですが、クルマの場合、地面の凹凸はゆっくり伝わってきたり、段差を超える時に突然ガツンと来る時もあります。さらに、フラフラと揺れる車体の動きを抑える役目もあるので、ショックアブソーバーの動きは繊細です。

そんなショックアブソーバーは内部のオイル容量やパーツの組み換えで、いろいろなセッティングが可能で、そのセッティングを完成させるのが、開発者の腕の見せ所でもあるのです。ユーアイビークルではハイエースでの知識やデータが蓄積されているので、車両重量の変化やバランス調整をカムロードでも活かすことができたといいます。

ショックアブソーバーの構造は低圧ガス複筒式と呼ばれるものを採用しています。乗り心地の良さが特徴といえます。複筒式はオイル量の確保が制限されてしまう、と言われていますが、極太のケースを採用することで、キャブコンの重さをカバーするだけのオイル容量を確保できるようになりました。

フロントは車重に合わせて14段階に設定できる減衰力調整付き。リアは架装によって増えた重量をしっかりと支えるため、減衰力固定でないとカバーできない領域でのセッティンが施され、減衰力固定式を採用しています。

ショックアブソーバー
(日本製、車検対応、取り付け時間1時間、価格\8,4000円+税)

キャンピングカーのステージをあげる逸品

カムロードに装着したユーアイビークルの製品

カムロードベースでのキャンピングカーで乗り心地を気にする人は、フラフラとしたハンドリング、地面からの突き上げ、同乗者のクルマ酔いに悩まされてきました。この乗り心地を改善するために、ユーアイビークルが本気を出して開発したのが、今回のパーツたちです。

ロードテストでは、その効果の大きさに開発陣も驚いたといいます。試乗した人からも、「ふらつきが減った」「長距離運転が楽になった」「酔いやすかった後部座席が快適になった」という声が届いているそうです。その実際の映像がこちら↓↓↓

「カムロードのキャブコンはこの程度の乗り心地」。そう思っていた人はユーアイビークルに相談してみるのもいいかもしれません。まったく違ったキャンピングカーにパージョンアップできるかもしれません。みんなで楽しい旅を送るためにも、カムロードの足回り改善を気にしてみてはいかがでしょうか。

WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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