新型いすゞ・ビーカムが2023年に登場!ビーカムのキャンピングカーベースとしての優位性を改めて検証する!

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新型いすゞ・ビーカムが2023年に登場!ビーカムのキャンピングカーベースとしての優位性を改めて検証する!

3月25日に開催された「いすゞプラザイベント」に、日本特種ボディー(NTB)がオリジナルキャンピングカーを出展。いすゞ自動車藤沢工場に隣接するいすゞプラザのエントランス前に、最新のオフロード系キャンピングカーエクスペディション イーグルⅡと、アウトドアメーカーのコールマンとコラボしたエクスペディション イーグルコールマンモデルを展示して、来場者から注目を集めた。

日本特種ボディーのキャンピングカーは、ベース車両にいすゞのキャンピングカー専用シャーシ「ビーカム」を採用しているのが最大の特徴だ。今回は、改めていすゞ・ビーカムにスポットを当て、同車のキャンピングカーベースとしての魅力を再検証する。

キャンピングカーベースとしての優位性

エクスペディション イーグルとイーグルⅡ

日本特種ボディーではSAKURAエクスペディションシリーズのベース車に、いすゞ・ビーカムのハイキャブ2tモデルを採用している。国産キャブコンの大半がトヨタ・カムロードをベースにしている中、国内のキャンピングカービルダーでビーカムをベース車両に採用しているのは、日本特種ボディーが唯一となる。

いすゞのビーカム

堅牢なフレームとリアダブルタイヤで構成されたビーカム2tモデルのメリットは、安全性と走行安定性の高さ。許容車両総重量は、キャブコンの重架装にも耐える5450kg(2WD)/5300kg(4WD)のスペックを誇る。

ビーカムの安全装備

「プリクラッシュブレーキ」や「LDWS」(車線逸脱警告)のほか、不安定な車両姿勢を自動修正する「IESC」(電子式車両姿勢制御システム)、「誤発進制御機能」、「先行車発進お知らせ機能」など、先進のセーフティサポートシステムで安心・安全なキャンピングカー旅をサポートしてくれる。

日本特種ボディーのサクラ1

クリーンディーゼルエンジン4JZ1-TCSは、キャブコンとしても十分な動力性能(最高出力150馬力、最大トルク375N・m)を発揮。サスペンションはキャンピングカー専用チューニングが施され、快適な乗り心地と走行安定性を高次元でバランスしている。オルタネーターの容量をアップして、走行充電の効率化を図ったのもポイントだ。

「安全に走れるキャンピングカー」を追求

いすゞ自動車の川原さんと日本特種ボディーの蜂谷さん
いすゞ自動車の川原さんと日本特種ボディーの蜂谷さん

いすゞ自動車と日本特種ボディーがタッグを組み、「安心してキャンピングカーライフを楽しめる」サポート体制にも注力している。ビーカムが持つ車両自体の優位性とサポート面の取り組みについて、いすゞ自動車の川原敏光さん(写真左)と日本特種ボディーの蜂谷慎吾さん(写真右)にお話を伺った。

ビーカムのエンブレム

「クルマ本来の『走る』『止まる』『曲がる』という基本性能を確保しつつ、『乗り心地』と『安全性』を実現することが、キャンピングカーを製作する上での大前提。その点、ベース車両のビーカムには絶対的な信頼を置いています。完成車両はすごく大がかりな架装を施したイメージですが、実はベース車両の部分は、キャビン後部の背抜き加工とサブバッテリーの走行充電用配線以外いっさい手を加えていません」(日本特種ボディー 蜂谷さん)

日本特種ボディーのサクラ2

「クルマとしてグレーな部分がないように、キャンピングカーの開発段階から日本特種ボディーさんとしっかり情報を共有しています。新車納入前はいったんこちらに入庫してもらい、予備検査時と相違がないか(2次架装がないか)をチェックするなど、ユーザーが安心してキャンピングカーライフを楽しめるように両社で協力し合っています」(いすゞ自動車 川原さん)

充実のアフターサービス体制で安心を提供

日本特種ボディーのサクラ3

自動車メーカーとキャンピングカービルダーが強い信頼で結ばれているからこそ、安心・安全なキャンピングカー作りが実現できるというわけだ。両社の協力体制は、キャンピングカー納車時の“儀式”にも顕著に現れる。

ビーカムをベースに製造したキャンピングカーの納車には、必ずいすゞの担当者が立ち会って、車両部分の説明をさせていただきます。遠方の場合でも、事前に地元ディーラーに連絡をして、すべてのクルマの納車に営業担当者が同行します。立ち会ったスタッフは、納車後のアフターサービスの窓口にもなりますので、安心してキャンピングカーライフを楽しんでいただけると思います」(いすゞ自動車 川原さん)

納車時にベース車両を製造した自動車メーカーの営業担当者が同行するというのは、キャンピングカーの世界では異例なこと。いすゞのオーナーサポートサービスPREISM(プレイズム)を無償で利用できるのも、ビーカムをベースにしたキャンピングカーの大きなアドバンテージだ。

日本特種ボディーのサクラ4

「クルマに乗っていて一番困るのは、突発的な故障です。それを予兆して故障を未然に防ぐのが予測整備診断技術『プレイズム』。業界随一の車両データ蓄積によって、故障に至る前の予兆を捉えることが可能となっています。データに基づいて最適な時期に予測整備を提案することで突発的な故障を防ぎ、日本中どこに行っても安心してカーライフをお楽しみいただけるようにサポートします」(いすゞ自動車 川原さん)

「プレイズム」アプリを使用すれば、車両コンディション、定期交換部品や消耗品の交換・補給タイミングなどをスマホ画面で確認することができる。万が一のトラブル時にはアプリが原因を自己診断し、修理に必要な部品をあらかじめ把握。情報は全国のいすゞサービス工場で共有されているため、スピーディな修理対応が可能となる。

車両自体の性能はもちろん、納車された後に安心してキャンピングカーライフを楽しめるサービス体制も、ビーカムベースのアドバンテージ。遠方に出かける機会が多いキャンピングカーにとって、常に安心してクルマ旅を楽しめるのは、何にも代えがたいメリットだ。

新型ビーカムが2023年夏頃にデビュー予定!

新型エルフ1

最後に、ビーカムベースのキャンピングカーを検討している人にビッグニュースをお届けする。今年3月、17年ぶりにフルモデルチェンジを果たした新型エルフが公開された。発売開始は夏頃の予定だが、同時に生まれ変わった3代目ビーカムもキャンピングカーベース車として供給を開始する。

新型エルフの安全装備

スタイリッシュなフロントフェイスや、快適装備を満載したインテリアのほかに、新型モデルの最大のウリと言えるのが大幅に拡充された安全装備! プリクラッシュブレーキはもちろん、設定した車間距離を維持しながら加減速や発進・停止を行う「全車速車間クルーズ」、ステアリング操作を電動アシスト制御する「レーンキープアシスト」など、最先端のセーフティテクノロジーが安全なドライブをサポートする。

新型エルフ2

エンジンは、最高出力150馬力・最大トルク375N・mの4JZ1クリーンディーゼルが搭載される。トランスミッションは、AT免許で運転可能な9速AMT「ISIM(アイシム)」を新設定。デュアルクラッチとクロスレシオの組み合わせで、スムーズな変速フィールと優れた燃費性能を実現する。

日本特種ボディーのサクラ5

新型ビーカムの登場で、日本特種ボディー製キャンピングカーの魅力がさらにアップすることは間違いない。動力性能、走行安定性、安全性、乗り心地、そして充実のアフターサポート体制……。キャンピングカー専用シャーシいすゞ・ビーカムに、死角はない。

いすゞのテストコースを使ったキャンピングカーの試験走行
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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