2022年10月22日〜23日にかけて、大洗海浜公園にたくさんのキャンピングカーが集まりました。軽キャンパーからバスコン、そして、輸入車など、いろいろな車種のキャンピングカーが大集合したのです。
そのバリエーション豊富な車種が集まった理由は、この日、RVランドの本社30周年記念キャンプ大会が開催されたからでした。これまでにも、5年に一度、大きな記念キャンプ大会を開催していたのですが、今回はコロナ禍により1年遅れての開催だったそうです。
30年という長きにわたって愛されてきたRVランド。会場の和やかな雰囲気からも、多くのユーザーから支持されてきてきた歴史を感じることができます。
その歴史を振り返りながら、オーナーさんたちからもお話を聞いて、RVランドの魅力に迫ってみたいと思います。
目次
1992年にキャンピングカーの総合展示場をオープン
キャンピングカーの総合ディーラー、そして、キャンピングカービルダーとして全国に展開しているRVランドがスタートしたのは1992年のことでした。
最初はキャンプ場の一角にキャンピングカーを並べ、展示場としてお客さんを迎えたのが始まりだったそうです。
そして、創業者でもある前社長、現会長の阿部和麿さん自ら森を切り開き、かねてから計画していた「キャンピングカーの総合展示場」を形にしていくのです。
今ではキャンピングカーの楽園と呼ばれ、たくさんのキャンピングカーが展示されていますが、創業当時から展示車両は約50台を展示していたといいます。
上の写真が当時の展示場の様子ですが、キャブコン、バンコン、バスコンなど、いろいろな車種が展示されていました。
夢を実現した阿部和麿会長でしたが、もう1つ夢があったそうです。それが、自社のオリジナルキャンピングカーを作ることでした。
画期的な構造でバスコンのルーツを作った「ランドホーム」
オリジナルの商品として開発されたのが、バスコンのランドホームでした。断熱を考えて、ボディ後方のガラス窓を取り除き、断熱素材が入ったFRPウインドーユニットを装着。内張の下には3層にもなる断熱材を埋め込んでいました。
当時としては画期的な手法で、国内バスコンを輸入車モーターホームのレベルまで引き上げたモデルともいえる1台でした。室内装備も充実していて、独自に電源システムや温水システムまで開発しています。
輸入車モーターホームでは一般的だったLPGボンベをいち早く取り除き、代替えのカセットガスを使うなど、国内バスコンスタンダードを確立していったのです。
当時のカタログにはTVやトイレなど、そして、電子レンジまで装備されている写真が掲載されていて、その豪華な装備を確認できます。
このランドホームのコンセプトは誕生当時から変わることがなく、今なお受け継がれていきました。そして、多くのユーザーから愛され、ロングセラーモデルとしてRVランドを代表するモデルとなるのです。
RVランドの人気モデル、バスコン「ランドホーム」に乗り続ける吉田さん
キャンプ大会の会場には、同じ車種を乗り続けるオーナーさんもいました。そのなかで、ロングセラーモデルのランドホームから新型ランドホームへ乗り換えたのが吉田さん。
以前からキャンピングカーに乗っていて、2006年からランドホームのオーナーになったそうです。
「当時としては珍しく、展示車両がずらりと並んでいました。バスコンに興味があったので、ランドホームの車内に入ってみると、その内装の良さに驚きました。高級感があり、今まで見てきたキャンピングカーとは違った印象でした」と吉田さん。
そのインテリアの素晴らしさに感心した吉田さんは、ランドホームの購入を決めたそうです。そして時は経ち、乗り換えの時期がやってきた時、再びランドホームを選んだのでした。
「RVランドは気軽に相談できるのがいいですよね。新しいクルマに乗り換える時も、こちらの希望を聞いてくれて、自分たちが使いやすい仕様にすることができました」
普段から気軽に相談できる環境があって、乗り換えの時も要望に応えてくれたRVランドだからこそ、同じランドホームに乗り継ぐことになったようです。
吉田さんのランドホームは寒い時期を迎えて、こたつ仕様になっていました。窓にはアクリル窓が取り付けられていて、断熱もしっかりとされているのが分かります。そして、「RVランドのキャンピングカーにはとって付けたというイメージがない」と吉田さんが言うように、その完成された空間の心地よさが、ランドホームの完成度の高さを語っているようでした。
2代目社長へバトンタッチされRVランドは新しい展開を迎える
創業から20年を迎えた2012年、RVランドの社長は阿部和麿さんから阿部和英さんに引き継がれることになりました。その後、2013年にはつくばイオンモールにつくば店、2014年に流山店、2016年に九州店、そして、2022年に北海道店をオープンして、事業は一気に拡大していきました。
各店舗毎にレンタカー、車中泊車両、軽キャンパーなど、特徴をもった店舗展開をすることで、より多くの人にキャンピングカーを知ってもらい、全国展開でユーザーサポートも充実させることができたのです。
また、現在ではハイマージャパンとして、ヨーロッパ最高峰のハイマーブランドを扱い、多くのユーザーに上質なキャンピングカーを提供。独自のサービス工場を準備して、輸入車にも対応できる環境を作り上げました。
社長が交代して、会社の規模も大きくなりましたが、これまでのお客さんは変わることなく、RVランドと親しみを持って接しているようです。なかにはRVランドと同じように、親子でお客さんとなったオーナーもいるといいます。
RVランドを愛する上村さんは親子で16台のキャンピングカーリレー
親子でRVランドのお客さんとなった1人が上村さんです。RVランドの創業まもない頃に父親がランドホームを購入したことが始まりで、以来、親子でRVランドに通い続けているといいます。
父親が3台のキャンピングカーを乗り継ぎ、上村さんはすでに13台のキャンピングカーに乗ってきたそうです。そのすべてがRVランドでお世話になったクルマばかり。キャンピングカー以外のクルマもお願いしたこともあり、RVランドを信頼しているのがよく分かります。
「父親の時代からお世話になっているので、もう30年近くお付き合いさせてもらっています。お店は気軽に立ち寄れるし、友達感覚で接してくれるので、余計なことを考える必要がありません」と上村さん。
スタッフのみなさんがよくしてくれる、と楽しそうに話してくれました。これまで13台ものキャンピングカーに乗り継いできたのも、阿部和英さんのおかげだったといいます。
「社長とは仲良くしてもらっています。こちらが何も言わなくても、分かってくれているようで、自分好みの仕様を提案してくれるのがありがたいです。私が好きそうなクルマが入ってくると連絡があって、また、新しいキャンピングカーへ乗り換えたくなってしまうのです」
たくさんのお客さんに支えられてきたRVランド
RVランド社長阿部和英さんはステージで「ここまで来れたのも、みなさんがいらっしゃるからこそ」と繰り返していました。店舗が増えたことで、スタッフも増えていったのですが、そのスタッフ1人1人がオーナーさんへの感謝を忘れない。これがRVランドらしさなのかもしれません。
会場ではスタッフとオーナーさんが気軽に会話する光景もよく見受けられました。楽しそうに話をしている様子が、オーナーさんとスタッフの近さを感じます。
キャンプ大会ではステージやワークショップなど、数々のイベントが催されました。そして、広い会場ではオーナーが各自のスタイルでキャンピングカーライフを楽しんでいたようです。
2022年に開催されたRVランド本社30周年記念キャンプ大会には、たくさんのキャンピングカーオーナーさんが参加しました。RVランド社長阿部和英さんにとっても社長就任10年目となる節目の年。みなさんの笑顔とともに今後のRVランドの新しいスタートを感じるキャンプ大会でもありました。