キャンピングカーは“ファーストカー”として使えるか!?

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キャンピングカーは“ファーストカー”として使えるか!?

キャンピングカーを、普段使いから遊びまですべての用途に対応する「ファーストカー」として使うことはできるのか? キャンピングカーを購入する際、その点を気にしている人も多いのではないだろうか?

買い物や子供の送迎、通勤などの普段使いに対応できなければ、キャンピングカー以外に足代わりのクルマを用意しなくてはならない。とくに都市部で月極駐車場を利用している人にとって、これは大問題。キャンピングカーと足グルマの2台持ちとなれば、それぞれに税金・保険・メンテナンス費・車検といった維持費がかかる上、2台分の月極駐車場の家賃も必要になる。例えば、東京住まいの筆者の場合、2万円/月×2台分で年間の月極駐車場代は48万円。足グルマを別に所有すると、クルマにかかる維持費が大幅に増えてしまう……。

金銭的なメリットを優先するなら、キャンピングカー1台ですべてをやりくりできるに越したことはない。そこで今回は、バンコン、キャブコンを仕事や遊びでフル活用して累計約20万kmを走破してきた筆者が、自らの実体験から「キャンピングカーはファーストカーとして使えるか?」という疑問にお答えする。

バンコンは普段使いにも十分対応できる

バンコン

ワゴンやバンをベースにしたバンコンは、十分ファーストカーになり得る。

もともとバンコンは、普段使いを含めたマルチな用途で使えることをウリにしたキャンピングカー。見た目が普通車と変わらないので日常使いでも悪目立ちせず、サイズがコンパクトなので通勤、買い物、子供の送迎までどんな使い方にも対応できる。比較的走行性能が高く、ミニバンのような感覚で乗り回せるのがポイントだ。

軽キャンパー

1BOXベースのバンコンよりもサイズが小さい、NV200&ライトエースのコンパクトバンコンや軽キャンパーも、ファーストカーとして十分使える。ボディがコンパクトなので、走る場所、止める場所に気を使うことはない。

ハイエース・スーパーロング

全長5380mm×全幅1880mm×全高2285mmのハイエース・スーパーロングをベースにしたバンコンは、ファーストカーとしては多少オーバーサイズ気味……。

全長5380mmのボディは、一般的な駐車場の白線内には収まらずフロントがはみ出してしまうケースが多い。また、最小回転半径6.1m(2WD)と、一般的な普通乗用車と比べて取り回し性が悪い(小回りが利かない)のもデメリット。狭い駐車場の出し入れなどでは、苦労する場面もあるだろう。2285mmの全高も微妙なところ。キャンピングカーの場合、屋根にルーフベントやソーラーパネルを装着することでさらに全高が高くなり、全高制限付きの自走式立体駐車場に入庫できないケースも多い。

基本的に普段使いもこなせるが、多少不便な点があったり、慣れが必要だったりするので、ファーストカーとして使用する際は注意が必要だ。

ハイエースワイドボディ・ミドルルーフ

ファーストカーとして「ミニバンとまったく同じ感覚で乗り回したい」なら、サイズはハイエースのワイドボディ・ミドルルーフまでがベストだ。

ハイエース・ワイドミドルは、幅は1880mmと多少大きめだが、全長は4840mmで大型ミニバンよりも短く、全高も2105mmで、ほとんどの自走式立体駐車場に入庫できる。このサイズまでのキャンピングカーなら、ファーストカーとして普段使いしても一切ストレスを感じることはないだろう。

キャブコンの普段使いは、多少不便だが不可能ではない

キャブコン

「キャブコンの普段使いは可能か?」という疑問に対する筆者の結論は、「5×2mクラスまでなら、多少不便にはなるが不可能ではない」ということ。

筆者は約10年に渡って5×2mサイズのハイエースベース・キャブコンをファーストカーとして使用してきた。どうしても無理なときはレンタカーやカーシェアリングを活用するつもりでいたが、現在まで一度も必要に迫られたことはなく、キャブコン1台で仕事から遊びまですべての用途をこなしてきた。

●デメリット

高さ制限のある駐車場に入れない

自走式立体駐車場

キャブコンを普段使いする上で最大のデメリットは、「全高が高いため、止められる駐車場が限られる」こと。都市部に多い自走式立体駐車場は全高制限2.1~2.4mがほとんどで、約3mの全高があるキャブコンは絶対に入庫できない。平面駐車場でも、入り口にゲートが張り出しているケースがあり、全高のせいで入れない駐車場は意外と多い。

対処法は、自走式立体駐車場は最初からあきらめて、近隣の平面駐車場を使用すること。筆者の場合、近所の大型スーパーやホームセンターが自走式立体駐車場で入庫できないため、キャブコンに乗り出してからはクルマではなく自転車でお店に通うようになった。多少の不便はあるが慣れれば問題ないし、むしろ自転車を使うことで以前より健康的な生活を送れるようになったのはうれしい限り。店舗によって異なるが、全高の高いクルマはトラックの搬入口などに駐車させてくれる場合もあるので、来店前にお店に電話で確認してみるのも手だ。

仕事で出かける際は、目的地の駐車場情報を事前にネットで調べ、キャブコンが駐車できない場合は、近隣のコインパーキングや公園の駐車場などを利用して現場まで歩いていく。文章で書くとかなり面倒なことのように思えるが、実際は止められない駐車場の方が少ないし、近くに止めて目的地まで歩いていくのも慣れれば何とも思わなくなる。

ボディサイズが大きい

細い道路のキャブコン

キャンピングカーを普段使いする場合、ボディの大きさもネックとなるが、5×2mクラスのキャブコンなら、よほど入り組んだ狭い路地にでも迷い込まない限り、走っていて困ることはほとんどない。キャブコンは全高が高いためスペック以上に大きく見えるが、アイポイントが高く小回りも利くので運転がしやすく、5×2mクラスなら駐車場の白線内にもスッポリ収まる。

日常使いでのポイントは、「君子危うきに近寄らず」のことわざ通り、たとえカーナビに案内されても狭そうな道には入らず、バスやトラックが通れるような広い道を選んで走ること。駐車場は、目的地から多少離れていても空いている場所を選び、できるだけ余裕のある角のスペースにクルマを止めること。このようにちょっとした心がけだけでも、ボディの大きさが引き起こすトラブルは激減する。

●メリット

維持費が1台分で済む

コインパーキングに入るキャブコン

キャンピングカーをすべての用途に使用できれば、セカンドカーを所有する必要がなく、税金・保険・メンテナンス費・車検代が1台分で済むので、維持費が安く上がる。それが、キャブコンをファーストカーにする最大のメリットだ。とくに、都市部在住で月極駐車場を使用している場合、駐車場の家賃が1台分で済むのは大きい。

多少面倒でもキャンピングカー1台ですべてをまかなえば、セカンドカーの維持費がかからない分を旅行費用やクルマのカスタム費用に回すことができる。

クルマへの愛着がより強くなる

展示場に並ぶキャブコン

せっかくキャンピングカーを購入したのに、たまの休日にしか乗らないのはもったいない! 普段からキャンピングカーを乗り回していればクルマに対する愛着もより強くなるし、走行距離に比例して運転技術も向上する。

使わない状態で長期間保管しておくとクルマにも良くないが、頻繁にエンジンをかけて各部を動かしてやることで、愛車のコンディションを常に良好な状態に保っておけるのもメリットだ。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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