キャンピングカーで行く移住先探し!長崎で試す♪♪

キャンピングカー活用法

長崎県では2015年から移住促進事業としてキャンピングカーを導入していることで有名です。
どんな使い方が出来るのか、キャンピングカーを持っている人はどう使えるのかレポートします。

長崎へ移住したいのですが

長崎県庁内にある「ながさき移住サポートセンター」へ連絡し、日にちや廻りたい地域を連絡すると日程の素案がすぐに送られてきます。
出発までにプランを詰めていくと行程表としてより具体的な内容がメールで届きます。
ここには回る順路や、現地で会う自治体の担当者、キャンピングカーの車中泊予定地も記載されています。

長崎県から送られてくる詳しい行程表
長崎県から送られてくる詳しい行程表

軽キャンパーで長崎市からスタート

今回は長崎県が運用する軽のキャンピングカー「インディ727」を借りて、1泊2日、南島原市と東彼杵(ひがしそのぎ)町へ向かいました。
「インディ727」はキャブコン仕様の軽キャンパーながら、軽快に走ります。
市内には路面電車も走る長崎市、軽自動車規格のキャンピングカーなので取り回しに不安がありません。

手延べそうめんで有名な南島原市

行程表に従い初日は南島原市役所の企画振興課へ。南島原市の様子や本日の行き先について説明を受けます。
その後、担当の林田主事の先導で各所を廻ります。

南島原市役所で担当の林田主事と合流
南島原市役所で担当の林田主事と合流

最初は空き家バンクに登録された賃貸の家へ行きます。

広く細部も造りこまれた貸家
広く細部も造りこまれた貸家

大家さんの弟の大工さんが建てたという立派な物件で、家庭菜園が出来る庭も付いています。家賃は月額5万円。

キャンピングカー移住プランを使って移住した寺門さん

次にこのプランを使って東京から南島原市へ移住した人を訪ねました。

納屋を改造したお店でコーヒーをいれる寺門さん
納屋を改造したお店でコーヒーをいれる寺門さん

移住して1年が経つ寺門さんのお話しです。

◯この企画を利用したきっかけは?

キャンピングカーによるラクラク移住先探しをSNSで見つけて、キャンピングカーで長崎や九州を旅行出来るなら面白いと思って応募しました。
1週間ほど長崎と熊本のキャンピングカー旅行を楽しみました。
東京から地方へ移住することは考えていましたが、そのときは長崎にするつもりはまだありませんでした。

◯移住先の候補は他にどこでしたか?

島に行きたいという気持ちがあって、沖縄や小豆島を考えていました。
その後、陸続きの半島が良いかと思っていました。

◯なぜ、南島原市に決めましたか?

キャンピングカーのプランは背中を押してくれるきっかけになったと思います。
1回目のキャンピングカー旅行を終えて、3か月後に2度目のキャンピングカー移住プランを使いました。
正直、プランの中に自治体の人と一緒に回らなければいけないところもあって面倒とも感じました。
しかし、一緒に廻ると担当の人や、紹介された地元の人たちと話していくうちにここならやっていけそうという気持ちになりました。
キャンピングカーで廻っているといろいろな人たちが声をかけてくれて、その人たちと話しが出来たのも良かったです。

◯今はどのようなお仕事ですか?

焙煎したコーヒー豆を通販などで販売しています。東京でコーヒー屋さんをやっていましたので、そのときのお客さんもいます。
ここは納屋でしたが、丁度よいスペースだったのでお店に改造して店舗として使っています。地元の人たちもコーヒーを飲みに来てくれます。

目の前には静かな海が広がります
目の前には静かな海が広がります

庭に自家製のピザ釜も設置して、近くの人たちとパーティーを開いたり。理想的な移住生活を実現されていました。
家とお店に使っている納屋の家賃は月2万5千円。

くちのつ巷珈琲焙煎所
住所
長崎県南島原市口之津町甲972-1
営業日
木・金・土・日・祝日
時間
13:00~18:00
ホームページ
https://ambientcoffee.jimdo.com/coffee/
南島原市企画振興部企画振興課 林田主事
南島原市企画振興部企画振興課
林田主事
南島原市概要
人口約5万人
農業と漁業が中心。手延べそうめんの出荷量は全国2位。

RVパークそのぎの荘へ

南島原市を夕刻はなれ、今夜の宿泊地、RVパークそのぎの荘へ向かいます。
19時過ぎに到着し、チェックインの後、嬉野(うれしの)温泉が近いので温泉へ向かいました。
夕食はキャンピングカーの中でゆっくり食べられるように途中で購入。
せっかく海へ来たのでお寿司屋さんでにぎり寿司を持ち帰りにしてもらいました。

食事はキャンピングカーの中でゆっくり
食事はキャンピングカーの中でゆっくり

立ち寄ったお寿司屋さんで嬉野温泉ではどこが良いか聞きます。
お湯をとるか、設備の立派さを取るかという選択があるようですが、今回は源泉に近いという温泉へ。トロリとした湯質がいつまでも入っていたくなるようないいお湯でした。

嬉野温泉はいいお湯でした
嬉野温泉はいいお湯でした

2日目はお茶で有名な東彼杵町

RVパークは外部電源が接続出来るので安心です
RVパークは外部電源が接続出来るので安心です

RVパークそのぎの荘は道の駅に併設されています。
道の駅は朝7時から開店。農産物や新鮮な魚介類も販売されています。

新鮮なシャコも並ぶ道の駅彼杵の荘
新鮮なシャコも並ぶ道の駅彼杵の荘

本日廻るのはこのRVパークがある東彼杵町です。
案内していただく東彼杵町まちづくり課の前平係長とはRVパークで合流しました。

手厚いサポート体制。今日も一緒に廻ってもらいます
手厚いサポート体制。今日も一緒に廻ってもらいます

長崎のキャンピングカーメーカー「カスタムプロ ホワイト」へ

東彼杵町には30年前からキャンピングカーを製作しているメーカー「カスタムプロ ホワイト」があります。
ここへ立ち寄ってみたいと相談としました。
町役場の人からも、社長の池田氏は河川環境改善で有名な人とお聞きし、自然が大好きな人と期待して伺いました。

オーダーメイドのキャンピングカーを長年製作する池田代表
オーダーメイドのキャンピングカーを長年製作する池田代表

カスタムプロ ホワイトはウッディな内装が魅力
一台ずつ完全受注オーダー制です。
カスタムプロ ホワイトの紹介はページを改めますが、池田代表の信条はキャンピングカーで自然と仲良くすること。

キャンピングカーの注文は全国から寄せられています
キャンピングカーの注文は全国から寄せられています

築120年の古民家がお試し住宅

東彼杵町の賃貸住宅へ向かいました。
ここは家賃3万2千円。リフォームされていてすぐに快適に住めます。

リフォームされて快適にすぐ住めます
リフォームされてお風呂も新品です

東彼杵町では築120年の古民家を改築したお試し住宅「大迫の宿」を用意しています。
ここは東彼杵町への移住希望者が最大30日まで宿泊することが出来ます。(1日 1,000円)
生活に必要な家電、設備(お風呂はヒノキ風呂)は全て揃っており、この日も午後から大阪から利用者が来るということでした。

すぐ快適に生活できるお試し住宅は人気です
すぐ快適に生活できるお試し住宅は人気です

最後に駅舎から美しい大村湾が一望出来ることで有名な千綿駅を案内していただき、東彼杵町を後にしました。

東彼杵町の景色
東彼杵町には静かで景色の良い場所が広がります
東彼杵町まちづくり課企画係 前平係長
東彼杵町まちづくり課企画係
前平係長
東彼杵町概要
人口約8,000人
特産品の「そのぎ茶」は「全国茶品評会」で日本一
長崎空港からクルマで約30分

長崎県庁の地域づくり推進課へ

◯なぜキャンピングカーでの企画をはじめたのですか?

泊る宿を気にせずに県内の各地を廻ってもらえることが一番ですが、田舎暮らしを推奨する専門誌やアウトドアの本で、よくキャンピングカー特集が組まれており、これらに興味のある人たちはキャンピングカーとの相性がいいと思って企画しました。
はじめてみると、シニア層だけでなく20代~30代の若い人たちの利用も多くあり、年齢は幅広く利用いただいています。

◯この企画の反響はいかがですか?

テレビや雑誌、インターネットなど様々なメディアで取り上げてもらったので、たくさんの人たちに知ってもらうことが出来ました。
それにより長崎県を移住先の候補として考えてもらえる人も出ています。

〇軽キャンパーを選んだ理由は?

普段クルマを運転していない人も多かったり、女性に運転していただくこともあるので、だれでも運転しやすい車種ということで軽キャンパーを選びました。
その中でもキャンピングカーらしい形をしたキャブコンタイプとしました。

◯この企画で今までにどの位の方が移住されましたか?

企画を利用された方は、2年間で42組94名です。
そして7組17人が移住されました。
まずまずの人数と思いますが、テレビだけでも15件放送されていますので、長崎県への移住を大きくPR出来ていると思います。

◯利用された方の感想は?

人と人との出会いがあって良かったと言われます。
出会った人とネットワークが繋がって、それで移住に結びついた人もいます。

◯キャンピングカーを持っている人もサポートしてもらえますか?

もちろんです。
こちらに相談してもらえばプランを作ります。
移住を考えている方はぜひ長崎の観光をかねておいで下さい。

長崎県企画振興部 地域づくり推進課 移住推進班 山下係長(取材時)
長崎県企画振興部
地域づくり推進課 移住推進班 山下係長(取材時)
TEL:095-895-2241(直通)
長崎県庁 TEL:095-824-1111(代表)

編集後記

自治体の人が一緒に回ってもらえる手厚いサポートは、現地を知るのに大変役に立ちます。
これは観光で見るのとは全く違う経験になります。
キャンピングカーで長崎を見てみたい方。移住の気持ちをお持ちなら、長崎県と相談して行くのはお薦めです。

長崎県移住支援公式HP ながさき移住ナビ
http://nagasaki-iju.jp/
キャンピングカーによるラクラク移住先探し
http://nagasaki-iju.jp/support/camper

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