何事にもこだわり満載の「MYSミスティック」本社を訪問しました!

メーカー・販売店インタビュー
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何事にもこだわり満載の「ミスティック」本社を訪問しました!

遠目に見ても一発で!どこのキャンピングカーかが分かる「唯一無二」のデザイン!独自独特の技術を世に示す“こだわり”キャンピングカービルダーMYSミスティック本社を訪問、そのこだわり満載のモデルと、それらを生み出す新工場での製作現場、関連する主要パーツなどを、佐藤社長のインタビューも交え、こだわり取材しました。

信頼性を重視したキャンピングカー製作へのこだわり

MYSミステック本社
MYSミステック本社:2023年5月に、この地に移転
MYSミステック本社、接客・打ち合わせスペース
接客・打ち合わせスペース

山梨県韮崎市にあるMYSミスティック本社は、広々とした工場スペースとオフィス、そして打ち合わせスペースなどを備え、効率的な生産体制と顧客対応を両立しています。
工場内では、オールジャパニーズの職人さん達が一つ一つ丁寧にキャンピングカーを製作しており、その熟練の技と情熱が随所に感じられます。

MYSミステックの匠が作業する工場
匠が作業する工場

MYSミスティックは、単なるものづくりにとどまらず、製造の信頼性を高めるための試行錯誤を日々、続けているとのこと。例えば、ニューモデルのフライヤーの電動ポップアップルーフのダンパーに関しても、現在の方式が最適か?を粘り強く再検討しています。

キャンピングカーの価格上昇が懸念される中、ある程度は致し方ない人件費などのコストアップは受け入れつつも、企業の利益追求のためだけの価格上昇は避けたいと、可能ならば、業界全体が潤うような健全な価格設定を目指しているとのことでした。私もキャンピングカーユーザーですが、最近の価格高騰には、驚きと悲しみを感じているので、そこはビルダーさんには、なんとかして頂きたいものです。

海外と国内の製造の棲み分け

こだわりに熱く語る佐藤社長

現在、MYSミスティックではモデルごとに国内製造と海外製造を使い分けているそうです。例えば、ニューモデルフライヤーのシェル部分は海外で製作し、日本国内で組み立てるスタイルを採用。一方で、ミニポップなどは全て日本国内で製造と、モデル毎に「こだわって」製作しているそうです。

「海外で作れば安価に仕上がりますが、すべてを海外に頼ると日本の製造業が壊滅してしまう。海外に依存しすぎると作れなくなってしまう=キャンピングカービルダーとしては怖いことです。どこかに依存しないとやっていけない・・という様な状況にはしたくない。だからこそ、重要な部分は国内で押さえつつ、適切な部分だけを海外に依頼するバランスが大事だと考えています」と、佐藤社長は語っていました。

「フライヤーのシェルは海外で製作して、それ以外は全部、日本でアッセンブル、つまり組み立てて仕上げています。こちらで指示しても、なかなか指示通り使えるってことも少なくて、配線一つにしても全部チェックして直す等しないとダメですけどね。ぶんなげではなくて、どちらかというと自動車会社に近いシステム。これが理想的なんだけど、改善して、普通の自動車会社の下請けとの関係と同じ様にしたいですね」とも。

「日本で丁寧に製作するものには『温かみ』がある。海外の製造技術が向上しても、細かい部分で違いが出てしまいます。しかし、コストの問題もあり、今後は適材適所で選択していく必要があります」とのこと。

軽量で高剛性のボディパス工法

ボディパス工法の基礎
ボディパス工法の基礎、アルミフレーム。多くのキッチンカーなど見られるネジ止めではなく、高価な設備投資が必要なアルミ溶接となっています

MYSミスティックでは、ほぼ全モデルで「ボディパス工法」を採用しており、一見、普通に見えるフライヤーのアルミサイディングも、この技術によって製作されています。これにより、強度や耐久性の向上を実現しつつ、それが他社との差異化となる独自のデザインにもなっています。

アルミフレームに断熱材や、断熱塗装、内装材、配線などを組み込み
アルミフレームに断熱材や、断熱塗装、内装材、配線などが丁寧に組み込まれていきます
アルミサイディング
デザイン的特徴ともなるアルミサイディング

MYSミスティックのキャンピングカーオーナーである私も、特徴的なデザインはもちろん、軽い車体によるフットワークの良さも気に入っています。

関連機器・パーツ選定のこだわり

パーツ
有名ブランドにこだわらず、あくまでも性能、それも信頼性・耐久性でパーツを選定

信頼性を何よりも重視するMYSミスティックでは、キャンピングカーに使用する主要パーツについても、厳格な基準を設けて選定しているそうです。
特に、海外からの部品調達に際しても徹底した品質チェックを行っていて、「例えばインバーターでも、新製品だからといって優れているとは限りません。実際に使用してみると、旧モデルのほうが安定しているケースもあります。そのため、我々は安さだけで選ばず、耐久性や実際の性能を最優先しています」

リチウムイオンバッテリー
高価なサンプルも分解、安い丸セルではなく、ベント付きのセルを採用

また、リチウムイオンバッテリーの採用についても慎重な姿勢を取っていて、特に、安全性と耐久性を最優先し、自社で徹底的なテストと検証を重ねているそうです。また、バッテリーの搭載場所についても、衝撃に強い場所を選定するなど、ここでも安全性にもこだわって追求しているとのこと。

佐藤社長

「安全性を最優先に、何度も分解して内部構造を確認した上で導入を決めています。安いだけのバッテリーは安全性に不安があったりするので、信頼性を確保するためには品質を犠牲にはできません!」と、ドヤ顔の佐藤社長。

カスタム対応と顧客ニーズへのこだわり

社長自ら、現場でこだわりの指示!殆どワンオフの仕様にも手間をかけている

多様化するキャンピングカーのニーズに対応するため、MYSミスティックでは可能な限り顧客の希望を取り入れたカスタム対応を、多少、手間がかかっても行っているそうです。

「大量生産では『できません』と言われることも多いですが、せっかくやるならカッコよく、しっかり作りたい。だからこそ、独自のスタイルを維持しつつ、対応できる範囲でカスタムを受けています。」
また、カスタム対応のために、山梨県にMYSミスティックから独立した協力会社が2社あり、そこに一部の作業を依頼することで柔軟な対応が可能となっているとのこと。 これも心強いですね。

まとめ

製作中のニューモデル「フライヤー」と佐藤社長
製作中のニューモデル「フライヤー」と佐藤社長

MYSミスティックのキャンピングカーは、単なる車中泊・移動手段ではなく、オーナーのライフスタイルに寄り添う存在だとのこと。そのために、品質と信頼性を徹底的に追求し、国内外の製造を適切に使い分けながら、こだわりのモデルを生み出し続けているようです。さらなるこだわりの進化を遂げるミスティックの今後に、MYSミスティックユーザー「ミスティッカー」の私としても、大いに期待したいものです。

WRITER PROFILE
さいば☆しん
さいば☆しん(彩羽森)

くるま旅作家。キャンピングカーで日本全国くるま旅。主にキャンピングカーで漫画&コラムを創作、キャンピングカー雑誌や関連サイトに連載したり、ショーイベントではトークショーで、キャンピングカー&くるま旅の素晴らしさをお伝えしています。最近はゆるチュ〜ば〜としてゆるい動画をアップしています。

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