これはおすすめ!キャラバンサロンでみた ヨーロッパを旅するRVパークとは

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これはおすすめ!キャラバンサロンでみた ヨーロッパを旅するRVパークとは

世界最大級のキャンピングカーショーキャラバンサロン2019には27万人近い来場者が集まってきました。たくさんの人が来たので、展示会場周辺も大変なことになっていたようです。

街には人があふれ、公共交通機関は大混雑。周辺のホテルも予約でいっぱいです。地元のデュッセルドルフでは、多くの来場者が宿泊するので、街の経済効果(=ビールの消費量?)も高そうですね。

RVパークとは何?

ヨーロッパのキャンピングカー事情

でも、そんなに宿泊施設があるの? という疑問が出てきます。そこで注目したいのがRVパークという施設です。国内でもRVパークという言葉が浸透してきましたが、簡単に言うと、キャンピングカーなどで泊まれる場所です。

ヨーロッパでは、このRVパークを利用する人が多いのです。展示会場の駐車場も一部がRVパークとして利用されています。

各国から集まった来場者が、キャンプをしながらキャラバンサロンを楽しんでいる光景は、のんびりしていてヨーロッパらしい雰囲気でした。

国境を超えるキャラバン

ヨーロッパのRVパーク

駐車場に停まっているクルマのナンバーを見ると、いろいろな国からやってきたことが分かります。EU圏内であれば、自由に入出国ができるので、ヨーローッパを旅するなら、クルマが便利。

高速道路を走っていると、遠くに見える山脈がお隣の国ということがあります。その規模の大きさは、国内では味わえない感覚です。

この陸続きの国境がキャンピングカーの発展に関わっているとも言われています。アルプスを超えたり、時には砂漠まで到達するキャラバンが繰り返され、キャンピングカーが進化したとも言われています。

展示会はキャンプしながら楽しむ

RVパークでくつろぐ人たち

キャラバンサロンだけではなく、一般的な展示会の時もRVパークが利用され、展示会に参加する人がいるそうです。駐車場の一角にあるといっても、その施設は本格的です。

サイト数は3500もあり、キャンピングカーが延々と並んでいます。一般的なアスファルトの駐車場スペースと芝生エリアに分かれ、観光バスサイズの大きなキャンピングカーはアスファルトのエリアに停められていました。

RVパークの電源供給

電源設備は全部で800個所。いろいろな場所に電源を取れる石碑のような設備があります。トイレ、シャワー、汚水処理が付いていて、キャラバンサロン会期中の使用料金は1日目が20ユーロ(約2400円)、以降半日ごとに10ユーロ(約1200円)だそうです。電源を利用する場合は1日あたり5ユーロ(約600円)が加算されます。

キャラバンサロン会期中は、この3500サイトがすべて予約されていたというから驚きです。おそらく違反行為だと思いますが、展示会場近くの路上駐車スペースでテーブルとイスを出してキャンプしている、キャンピングカーの姿も見られましたので、まだまだ、RVパークを利用したい人は多いんだと思います。

ドライブスルーのSANI SERVICE

ヨーロッパのRVパーク内の施設1 ヨーロッパのRVパーク内の施設2

RVパークの事務所周辺にシャワーが設置され、大きなテントでは食事やライブ演奏ができるようになっています。お祭り気分でキャラバンサロンを楽しめる環境が整っています。

ヨーロッパのRVパークのSANI SERVICE

設備で驚いたことは、ブラックタンクを処理する設備がドライブスルーになっていたことです。SANI SERVICEと書かれた機械が、高速道路の料金所のようにならんでいます。この機械でブラックタンクを処理できるようになっているのです。

3500サイトという規模を考えれば必然的なのかもしれませんが、キャンピングカー先進国ならではの設備に驚きました。

ヨーロッパのRVパークのゴミ箱 ヨーロッパのRVパークのLPGガスタンク専用スペース

ゴミ箱は各エリアごとに設置され、きれいな状態に保たれています。LPGガスタンク専用スペースもあり、サポート体制は万全です。

駐車場はリゾート地となる

RVパーク内

駐車場はクルマの大きさ、電源利用の有無によって、利用する場所が違うようです。でも、ほとんどが、公園のような環境に囲まれた、グリーンエリアでした(動画参照)。クルマを縦列駐車させて、オープンスペースでみんながくつろいでいます。

お隣さんを気にすることなく、みなさんのんびりしていました。折りたたみ式のベッドに横たわり、ビールを飲みながら本を読んでいたり、その光景をみていると、ここが駐車場であることを忘れてしまいます。

時々、古いクルマを見かけることも。話を聞くと「80年代から変わらないスタイルで楽しんでいるよ」と笑顔で答えてくれました。30年以上、こうやってのんびりと過ごしてきたんですね。

改めて、RVパークとは?

キャンピングカーという存在が一般的になって、多くの人がその存在を知るようになりました。国内では道の駅などを利用する方が増えてきましたが、その先にあるRVパークの充実が期待されています。

連続休暇が取れない、繁忙期の渋滞など、インフラだけでは解決できない問題もありますが、RVパークの存在が、国内のキャンピングカーライフを変えていくことでしょう。施設の充実もさることながら、ライフスタイルのコアとしての働きに期待したいです。

ヨーロッパスタイルをまねて、のんびりと休日を過ごせるようになるといいですね。まずはレンタカーでもいいので、行動することが大切かもしれません。来年こそ長期休暇の予定を!

WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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