カーショップ スリーセブン(福岡県柳川市)が製作する軽キャンパーPalm(パーム)にはサブバッテリーとしてリチウムイオン電池が使われています。
軽キャンパーにも搭載されはじめたリチウムイオン電池、その効果を見てみましょう。
目次
軽キャンパービルダー カーショップ スリーセブン
カーショップ スリーセブンは九州で長年キャンピングカーの販売を手がけています。軽キャンパーについては天然の木材を使用したMOCシリーズをラインアップしています。
店舗ではキャンピングカーのレンタルも行っていますが、そこで取り扱っているキャブコンに業界で始めて開発されたキャンピングカー用リチウムイオン電池システムKULOSを搭載し、キャンピングカーとの相性を見てきました。特に家庭用エアコンを積んだキャブコンでは、停車中に長時間エアコンを稼働させることができるのをはじめ、電気製品を使う自由度が広がり、より快適に過ごせます。
Palm(パーム)に搭載されたリチウムイオン電池
リチウムイオン電池は発火の危険性が指摘されていますが、Palm(パーム)に使用されているものはリン酸鉄リチウム電池で、リン酸系を使用したものは発火の危険性がないとされています。さらに過電流や過放電にシビアなリチウムイオン電池をバッテリーマネジメントシステム(BMS)でコントロールし安全性を高めています。
容量は1000Wh。軽キャンパーに通常搭載されるサブバッテリーの1.5倍の容量に匹敵します。これにリチウムイオン電池の特性が加わると電子レンジのように大電力が必要なものが使えたり、テレビや冷蔵庫などを長時間使えるメリットが出て来ます。
また、鉛バッテリーよりも充電時間が短く、バッテリーの寿命は数倍長い特性があり、このキャンピングカーを所有している間はサブバッテリーの交換は必要ないかもしれません。
リチウムイオン電池で使う家電使用時間
軽キャンパーを快適に使う家電製品で使用時間の目安を見てみます。
- 冷蔵庫 45W 約10時間
- 19インチテレビ 45W 約12時間
- ノートパソコン 40W 約13時間
- 扇風機 60W 約10時間
- 電子レンジ 400W 保障時間10分
- FFヒーター 30W 約13時間
(カタログデータより)
少人数で使う軽キャンパーとしては、それぞれの家電を併用して使っても一晩使うのに十分ではないでしょうか。翌日は充電時間の短い特性が生きて、走行充電によりかなり回復出来ると思われます。
設置費用がかかるFFヒーターを入れなくても、車内で移動することが少ない軽キャンパーなら冬場電気毛布で過ごすことも考えられます。
軽キャンパー作りのノウハウを活かした内装
内装は軽キャンパーMOCシリーズで培った技術を活かしています。
屋外でも使える着脱式のロングテーブル、荷物を載せたまま使える引き出し式収納庫、デッドスペースを使ったハンモック型天井ネットラックなど、限られた軽キャンパーの室内を有効に使う工夫が満載です。
外側からは見えない屋根部分は断熱施行を行い、夏、冬の快適性を確保しています。
快適に過ごすために求められる電気
キャンピングカーの使い方は、観光地を巡って、現地の美味しいものを食べる、そしてパーキングが出来るところで車中泊。移動中はコンビニのお弁当も食べる。といった使い方が多くなっています。
このような旅では、電子レンジなど大容量の電気は使いたいけど、100Vの外部電源が取れる施設に立ち寄らないこともあります。そのような時に必要なのが電気容量の大きなバッテリーです。快適に家電製品が使える軽キャンパーPalm(パーム)は注目が集まりそうです。
Palm(パーム)諸元
- ベース車両
- ダイハツ アトレーワゴン、ハイゼット
スズキ エブリーワゴン、エブリーバンなど - 定員
- 4人乗車/2人就寝
- 価格
- ¥2,147,300〜(税別)