最強のキャブコン専用ベースシャシー「いすゞ・ビーカム」の優位性を改めて考察する

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最強のキャブコン専用ベースシャシー「いすゞ・ビーカム」の優位性を改めて考察する

ビーカムは、いすゞが提供するキャンピングカー専用シャシーのフラッグシップモデル。埼玉県越谷市に本社を持つ日本特種ボディー(NTB)が、ビーカムをベースにした様々なタイプのキャブコンを製造・販売している。

ビーカムの前

キャンピングカーに詳しい人なら、ビーカムがキャブコンベースとして優れたシャシーであることはご存じだと思うが、実は「ビーカムとカムロードが同等の車格」だと勘違いしている人も多い。カムロードのディーゼル車とビーカムは、どちらも貨物トラックをベースにしたキャブコン専用シャシーで、ディーゼルターボエンジン搭載、3.5t以上の車両重量(架装後)など共通点も多いが、車格はビーカムがワンランク上。その理由とビーカムの優位性を、改めて解説する。

ビーカムとカムロードの違い

ベース

カムロードが4ナンバー(小型貨物車)のダイナ・1.4tクラスベースなのに対し、ビーカムは1ナンバー(普通貨物車)のエルフ・ハイキャブ2tがベース。フレーム&足回りの堅牢性や装備内容は、圧倒的にビーカムに軍配が上がる。カムロード・ディーゼル車とビーカムは、同等クラスと認識されがちだが、車格はビーカムの方が上位だ。

ネジ

横に並んだ2組のネジとナットは、車両とホイールを固定するためのハブボルトとホイールナット。右がビーカムのフロント用、左がビーカムのリアダブルタイヤ用だ。ハイエースやカムロードと比べて、かなり太く頑丈な構造となっている。

ビーカムのハブボルトとホイールナット

ハブボルトとホイールナットは、キャブコンの重量を足元で支える大切なパーツ。この小さなパーツひとつとっても、ビーカムがいかに堅牢な作りかおわかりいただけるだろう。

ビーカムの優位性

メインフレーム

ビーカムのメインフレーム ビーカムのパーツ

ビーカムは2tトラックがベースのため、フレームから足回りまで車体を構成するすべてのパーツが頑丈に作られている。骨格となるメインフレームは、5.3mm厚の鉄板を曲げて作られたもので、実質許容重量は5150kg(フロント2300㎏・リア2850kg)と圧倒的! ベースシャシーの余裕は、キャンパー架装後の安心感に直結する。例えば、ビーカムをベースにしたキャブコン・アカツキ(ワイドベッドモデル)の車両総重量は3875kgで、定員7名がフル乗車してもシャシーの許容重量まで1275kgの余裕がある。もちろん走りの面でも、堅牢なフレームと足回りが走行安定性に貢献するのは言うまでもない。

専用サスペンション

ビーカムの専用サスペンション

2tトラックの堅牢性は魅力だが、頑強な作りゆえに乗り心地が悪いのがデメリット。ビーカムにはキャブコン架装を前提とした専用チューニングが施されており、バネレートを最適化して快適な乗り心地を実現した専用リーフサスペンション、車線変更やコーナリング時のロールを抑えるリアスタビライザー(2WD)を標準装備している。

パワートレイン

ビーカムのパワートレイン ビーカムのエンジン&ミッション

エンジン&ミッションは、最高出力150馬力・最大トルク375N・mの直列4気筒DOHC・3Lディーゼルターボと、9速DCT・ISIM(アイシム)の組み合わせ。ゆとりの低速トルクで一般道から高速道路まで快適にドライブを楽しむことができ、変速ショックをほとんど感じさせない9速DCTが、優れた燃費性能とスムーズな走りを実現する。

4輪ディスクブレーキ

ビーカムの4輪ディスクブレーキ

全輪ディスクブレーキを採用しているのも、ビーカムの優位性のひとつ。キャブコンの重量に対応するストッピングパワーを実現し、繊細なブレーキコントロールを可能としている。

ハイキャブベース

ビーカムのハイキャブベース

NTB製キャブコンは、ビーカム・ハイキャブ2tをベースに採用している。4ナンバーサイズの標準キャブが全幅1695mmなのに対して、ハイキャブの全幅は1ナンバーサイズの1770mm。高さ・幅ともにゆとりがあり、長時間でも快適にドライブできる。純正フロントシートは適度なホールド性があり、座り心地も抜群。リアの居住空間のみならず、コクピットも文句なしの快適度だ。

先進の安全装備

ビーカムの安全装備

安全装備の充実度も、他のベースシャシーとは一線を画すビーカムの優位性だ。プリクラッシュブレーキ、ふらつき警報、車間距離警報、フロントブラインドスポットモニターをはじめ、前車と車間距離を保持しながら加減速や発進・停止を行う全車速車間クルーズ、ステアリング操作を電動でアシストするレーンキープアシスト、カメラでドライバーの異常を自動検知して車両を緊急停止させるドライバー異常時対応システムなど、高級乗用車顔負けの先進安全装備が搭載されている。長距離運転の機会が多く、高齢ドライバーの比率が高いキャンピングカーにとって、ビーカムの安全運転支援機能は大きなアドバンテージだ。

ビーカムベースのキャブコンラインナップ

SAKURA(サクラ)

SAKURA(サクラ)

ビーカム・ハイキャブ2tをベースにした、NTBを代表するハイエンドキャブコン。内装フルオーダーメイドの標準モデル&サクラαのほか、ユーザーの声をフィードバックしてボディや内装を造り込んだスペシャルエディションもラインナップ。スペシャルエディションには、家庭用エアコンやFFヒーター、温水ボイラーシャワーシステム、5kWhリチウムバッテリー、1000Wソーラーパネルなどが標準装備されている。

AKATSUKI(アカツキ)

AKATSUKI(アカツキ)

日本の道路事情に適した、5×2mサイズのキャブコン。室内は、フロントに大人3名が就寝可能なバンクベッド、センターに対面ダイネット・キッチン・マルチルーム、リアに常設2段ベッドを配した使い勝手抜群のレイアウト。家庭用エアコンやFFヒーター、5kWhリン酸鉄リチウムイオンサブバッテリー、1500Wインバーターなどの標準装備も充実している。広いダイネットを望むなら標準モデル、広いリアベッドを望むならワイドベッドモデルと、ニーズによって選べる2タイプを用意。

EXPEDITION EAGLE(エクスペディション・イーグル)

EXPEDITION EAGLE(エクスペディション・イーグル)

ワイルドなデザインと抜群の悪路走破性で、アウトドアレジャーから災害支援まで対応する唯一無二のオフロード系キャブコン。室内中央には横座りの対面ダイネット、後部にはキッチンとマルチルームを完備。バンクベッドレスのエクスペディション・イーグル、大人3名が就寝できるバンクベッドを備えたエクスペディション・イーグルⅡの2タイプをラインナップする。

まとめ

キャンピングカーは「家」ではなく、あくまでも「クルマ」。リアスペースの居住性のみならず、「安全・快適に移動できる」ことが大前提だ。その2つの要素を高次元で実現できるベースシャシーが、いすゞ・ビーカム。快適な車内生活とクルマとしての性能を両立したいこだわり派ユーザーには、ビーカムベースのキャブコンが最良の選択肢のひとつになるだろう。

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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