
創業60周年を超えるキャンピングカービルダーアネックス。その長い歴史のなかで印象的なモデルといえば「リバティ」です。90年代後半に登場すると、国産キャブコンの定番レイアウトともいえるリア二段ベッドを定着させたモデルとして知られています。常に時代の先端を切り開くチャレンジングなキャンピングカー作りを行ってきたことが分かります。

その後、2010年代には、FRPボディ、断熱性、電装などを全般的に強化したニューモデルを開発。現行のリバティのベースとなるシリーズが誕生しました。そして、その進化は止まることを知らず、また新しい技術を投入して、さらに機能性を高めようとしているのです。
革新的な挑戦を続けてきたからこそ、派生モデルや仕様違いなど、リバティシリーズも多岐にわたります。そこで、今回はリバティシリーズを体系的にまとめ、各モデルの特徴をチェックしていきたいと思います。
目次
アネックスが製造するキャブコン「リバティ」5種類をチェック
リバティシリーズはサイズで50と52に分かれます。そして、レイアウトの違いでDBとSP、仕様の違いでiの文字が最後に付いたりします。あらためて、現行のモデルをリスト化してみました。
LIBERTY 50DB
全長4990×全幅1950×全高2740mm
乗車定員8名/就寝定員5名
LIBERTY 52DB
全長5230×全幅2040×全高2880mm
乗車定員8名/就寝定員5名
LIBERTY 52DBi
全長5230×全幅2070×全高2880mm
乗車定員8名/就寝定員5名
LIBERTY 52SP
全長5230×全幅2040×全高2880mm
乗車定員7名/就寝定員3名+子ども1名
LIBERTY 52SPi
全長5230×全幅2070×全高2880mm
乗車定員8名/就寝定員3名+子ども2名
このモデル以外にもLIBERTY 52DBをベースにしたLIBERTY 52 Lodgeというモデルがあり、こちらはインテリアをロッジ風にアレンジしている仕様になっています。
リバティというキャンピングカーはアネックスにとってアイデンティティともいえるモデルです。最初のリバティが発売されたのは1997年のことでした。その後、ベース車両を変更しながら、進化を遂げています。そして、現行モデルのベースとなったリバティ52DBが2018年に発売開始されました。
キャブコンながら走りを追求したモデルで、サイドオーニングをルーフ側に取り付けるなど、エクステリアデザインもトータルにコーディネート。それまでのキャブコンとは一線を画す存在感を放っていたのです。リバティ52DBを起点に、現行モデルが展開されることになったのです。
定番レイアウトでバランスを重視したリバティ52DB
現行シリーズの初代バージョンとなるのがリバティ52DBです。DBは後部二段ベッドのレイアウトを表しています。今では一般的になったリア二段ベッドレイアウトを定着させたアネックスならではの、伝統のレイアウトといえるでしょう。しかし、インテリアデザインは現在のトレンドを取り入れ、カジュアルな明るめのカラーが採用されました。
走行時の乗車定員は8名、就寝定員が5名。ファミリーで使ったとしても、スペースに余裕があります。フロント側のバンクベッドに2人、リビングスペースにダイネットベッドを展開し、リア二段ベッドと合わせると、十分な就寝スペースを確保。キャブコンの場合は、リア側を架装しているので居住スペースのレイアウトを自由に設計できますが、このリバティは室内空間を広く使うために、数ミリ単位の設計変更が繰り返されたそうです。
アネックスでは時流に合わせたトレンドを取り入れ、最新技術を投入することに積極的なメーカーでした。新しいリバティがスタートする時も、いち早くリチウムイオンバッテリーの搭載を謳ったり、国産キャンピングカーでは珍しい床暖房の採用など、キャブコンの可能性を感じさせるモデルとして登場したのでした。
二人旅を快適に過ごすリバティ52SP
52シリーズのもうひとつのレイアウトがSPとなります。SPはリア側にダブルベッドを設置していて、車内全体のスペースに余裕を持たせているのが特徴です。あえてダイネットベッドを設置することなく、二人旅を意識したレイアウトになっています。リアエンドまで抜けるような開放感があり、DBとは違った印象を感じるレイアウトです。
リビングとベッドの間にフリールームを設置していて、トイレなどを置けるようになっています。リアダブルベッドながら、フリールームを設置できたのも、アネックスの斬新なレイアウト設計によるものでした。リアダブルベッドの足側のスペースを少し狭めて、スペースを確保しているのです。少しベッド側に出っ張るような形になるのですが、実際に横になると、肩部分のスペースがしっかりと確保されているので、狭さを感じることはないでしょう。
街中での使いやすさを追求したリバティ50DB
リバティ50DBは52シリーズよりもコンパクトなボディで仕上げられています。全長は5mを切っていて、ボディサイズはトヨタのアルファードに近いサイズです。キャブコンだからといって、大型車両を運転するようなイメージを持つ必要はありません。
しかも、リバティ50DBには普通免許で運転できるガソリン仕様も用意されました。最新のキャブコンの場合、ベース車両のカムロードの車両総重量によって、普通免許で運転できないモデルもあるのですが、このリバティDB50のガソリン仕様であれば、普通免許で運転できるモデルも選択できるようになりました。
DBの識別からも分かるように、こちらはリア二段ベッドが採用されています。乗車定員は52DB同様の8名、就寝定員も5名となっています。ロープロファイルスタイルながら、バンク部分のスペースをしっかり確保していて、大人二人が寝られる広さがあります。
運転のしやすさに加えて、設備の充実によって、車内の快適性も向上しています。標準装備される設備は、薄型ソーラーパネル250W+コントローラー、リン酸鉄リチウムバッテリー 4,800Wh(400Ah)、インバーター2,000W、FFヒーター、走行充電480W、外部AC充電240W、電子レンジ、ホームエアコン、85L冷蔵庫と非常に豊富。追加で装備を求める必要がないほどです。
また、リバティ50DBの特徴として、ボディカラーが12色から選べること。自分好みのボディカラーでキャンピングカーを楽しみたいオーナーには高い評価を得ています。
充実の電源システムをセレクトできるリバティiシリーズ
上で紹介したリバティ50DBに搭載されているリチウムイオンバッテリーのシステムは、アネックスが次世代キャンピングカーの装備として設計した電装系パッケージが搭載されていました。この充実の電装パッケージを容量別に選べるようになっているのが、リバティ52DBiとリバティ52SPiのiシリーズです。
電装パッケージには3つのバリエーションが用意されていて、エクストラパワー2400、ウルトラパワー4800、マックスパワー9600となっています。サイズに合わせてインバーターや走行充電システムなどのパワーアップが施され、それぞれの電池容量は2400Wh(12V)、4800Wh(24V)、9600Wh(24V)。
iシリーズは既存のリバティシリーズの次世代モデルになりますが、既存デザインを継承しつつ、FRPボディを新設計し内装をバージョンアップさせています。ロングセラーモデルとして定評あるレイアウトはそのままに、クオリティを向上させ、さらに快適な空間を提供するアネックスの挑戦する姿勢を感じるモデルです。
アネックスはキャンピングカーメーカーのホールディングスグループ「LAC」の一員となり、2022年にはリバティを製造するための広大な工場を稼働させています。現在は「ロードトリップで人生を豊かにする」というスローガンを掲げ、技術革新と品質向上を進めながら、キャンピングカー進化のスピードを加速させているのです。リバティがキャブコンの定番レイアウトを定着させたように、新たなトレンドがアネックスから誕生することに期待が高まります。




