
「キャンピングカーでの旅は楽しいけれど、高速道路や山道を走ると、車体の揺れが気になる」という声をよく耳にします。とくにファミリーで移動するなら、安定した走りは譲れないポイント。レガードは、そんな不安を解消してくれる低重心設計のキャンピングカーです。
走りが安定しているだけでなく、室内の使いやすさや快適性にも注目。長年愛されてきたモデルだけあって、レイアウトや装備に工夫が詰まっています。収納スペース、就寝スペースも広々。最新モデルは、ネオプラスとして設備も充実しています。そんなレガードの魅力をじっくりと紹介します。
ホイールベース205mm延長で理想の重量配分を実現したキャブコン
レガードはヨコハマモーターセールスが製造したキャンピングカーです。同社は特種車両の架装を広く手掛けている老舗メーカー。2018年には総販売店がL.T.キャンパーズに移りましたが、キャンピングカー製造はこれまで通り、走りと快適性を追求した作りが続けられています。走行安定性を確保するために、ベース車両のホイールベースを205mm伸ばして対応するなど、長年の知識と蓄積された技術が活かされています。
リアのスペアタイヤ部分を見ると、その特徴的なフレームを確認することができます。スペアタイヤの周りを囲むようにタウンフレームがあり、重心を下げる工夫が施されているのです。シェルはFRPセミモノコックボディで一体成型されていて、フロアは特許技術でもあるセミモノコックフロアーユニットでフレームを包み込むような形状になっています。
キャブコンなどのキャンピングカーは、ベース車両のサイズが決まっているので、リアタイヤから後方のオーバーハングが大きくなる傾向があります。しかし、レガードではホイールベースを伸ばしているので、ホイールベースとキャビンのバランスが取れていて、荷物を乗せたとしても、重量配分が最適になるように設計されています。
低重心化のおかげで、車体がどのくらいまでの傾斜に耐えることができるかを示す最大安定傾斜角度が計算値で左右ともに42°という驚きの数値を叩き出しています。実際のテストでも38°まで耐えて、そのバランスの高さを証明しています。ボディが斜めになっても倒れないので、走行中にバランスを崩しても、転倒しにくいことになります。
リアサイドには大きく開くラゲッジドアが取り付けられています。リアベッド下、またはベットスペース全体を利用したラゲージスペースへのアプローチが容易です。大きく開くことで、自転車などの大きな荷物も簡単に積み込めるようになりました。リア側にもドアがあり、さらに荷物の積み込みのしやすさを高めています。
そのリアドア部分を見ると、フロアが低い位置にあって、ギリギリまで空間が広げられているのも分かります。上で説明したダウンフレームのおかげで、このような形状が実現しています。ナンバープレート取り付け位置が上部にあることからも、その低さを感じることができます。
レガード誕生にRVランドが手掛けたエッセンス
現在レガードは装備品を充実させたネオプラスというモデルのみになっています。総販売店であるL.T.キャンパーズがヨコハマモータースへ依頼して作ったモデルです。そして、そのベースともなったレガードの基本的な設計に携わっていたのがRVランドでした。ヨコハマモーターセールスがキャブコンを製造する際、RVランドの協力があり、このレガードが生まれたのです。
実は、レイアウトやインテリアのカラーコーディネートまで、RVランドのエッセンスが散りばめられているのです。だから、なんとなく、RVランド製のオリジナルキャンピングカーのような雰囲気も感じられるのではないでしょうか。そのレガードのレイアウトで特徴的なのは、ラウンドしたソファシートに、セカンドシートも前向きにできるシートアレンジです。大人数であっても快適にドライブを楽しめます。
セカンドシートを後ろ向きにして、フロント側のマットをセットすれば、上の写真のようなラウンジタイプのリビングレイアウトが完成。サイドエントランスのキャブコンでは珍しい、左側前方にも窓が付いていて、両側から光が入ってくるようになっています。窓があることで開放感も得られます。
フロント上部には、ベッドのフロアがはね上げられ、天井に吸い付くように収納されています。このプルダウンベッドがレガードネオプラスの特別仕様の1つです。ベッドを展開したい時はロックを外して、手前に引き出すだけ。ベッドのフロアがスイングするように手前に降りてきます。
そして完成したのが、この広々としたプルダウンベッド。1970×1360mmの広さで、大人2人が余裕で就寝できます。フロント側の高さもあって、窮屈さを感じることはありません。
スペースがしっかりと確保されているのですが、一般的なキャブコンのように、フロント側にバンクが迫り出しているのではなく、フロントウインドウにつながるように、ボディラインがリアへ流れる形状をしているレガード。空気抵抗も少なくなり、走行安定性に貢献しているデザインです。
使いやすさを追求したキッチンとマルチルーム
リアには2段ベッド(1800×800mm、1800×850mm)があり、リビングエリアとの間にマルチルームが設置されています。リアへのアプローチはスムーズな曲線に導かれるように、奥へと広がっているような感覚。2段ベッドに横になっても、圧迫感を感じることはありません。
よく見ると2段ベッド部分にも吊り下げ棚があり、収納力の高さを感じさせます。ベッドエリアのデッドスペースを有効に使いながら、十分な空間を確保する設計が光ります。
レガードネオプラスの特別仕様としてもう1つのポイントが家庭用クーラーの標準装備。年々、夏の気温が上昇傾向にあり、キャンピングカーでの生活様式にも変化が出始めています。キャンピングカーにエアコンを取り付けるオーナーも多いことから、この特別仕様は喜ばれることでしょう。
写真では、上部の棚にオプションの電子レンジが搭載されています。レガードネオプラスは電源システムも強力なので、電子レンジなどの消費電力の大きい家電も余裕で使うことができるのです。
マルチルームはシャワーが取り付けられた防水ルームになっていました。外につながるハッチも装着されていて、カセットトイレなども設置できるように設計されています。シンクや棚など、FRPで整形されていて、収納庫もしっかりと備わっています。ミラーの両側から照らすライトもあり、メイクもしっかりとできそうです。
徹底した低重心化がキャブコンの走りを変える
リアの2段ベッドを跳ね上げると、スペース全体がラゲッジスペースとして利用できるようになります。床面は防汚にすぐれた素材が使われていて、キズも付きにくい仕様。電源コンセントまであるので、いろいろな使い方ができそうです。レガードネオプラスでは全体的に収納力が高く、その一例としてリアの2段ベッドの存在は大きいといえるでしょう。
リアラゲッジスペースから室内を見てみると、段差があることに気づきます。これがダウンフレーム構造によって生まれた形状です。ダウンフレームのおかげで、ギリギリまで床を下げることが可能になり、リアラゲッジスペースの床を掘り下げたような広さが生まれました。
荷物を積み込んだ際も、居住空間のフロアよりも下がっていることから、低重心化がさらに助長され、より安定した走りを生むことになります。
レガードネオプラスに特別仕様として付いているのは、プルダウンベッド、家庭用エアコン、フロントエアロパーツ、そして、このリチウムイオンバッテリーです。その容量は428Ah。家庭用エアコンを一晩稼働させるのに十分なサイズです。大容量リチウムイオンバッテリーも次世代キャンピングカーの標準的な装備となりつつあります。
リチウムイオンバッテリーが設置されているのは、ボディ中央に位置する床の下。重量バランスがよく、低重心化にも貢献しています。ホイールベースを205mm伸ばしたことから、センター部分に余裕がうまれ、重量物を中央にまとめることができるようになったのです。また、レガードには床下収納のスペースも確保されていて、さらに収納力をアップさせることになりました。
製造元のヨコハマモーターセールスが誇るセミモノコックフロアーユニットがクルマのフレームなどを避けながら、キャビンスペースをなるべく確保し、かつ、低重心を考慮した設計だからこそ、このような床下スペースが生まれました。
このような徹底した低重心化によって、走行安定性は大きく向上。多くのオーナーから寄せられる高い評価を、長年レガードを販売してきたRVランドも実感しているといいます。
老舗のプロフェッショナルであるヨコハマモーターセールスが生み出したレガードというボディに、RVランドのキャンピングカー作りが活かされ、さらに、L.T.キャンパーズの時代のニーズに合わせた仕様に仕上がったレガードネオプラス。
乗車定員8名、就寝定員6名を実現し、さらに、安全・安心を提供するドライビングフィール。キャンピングカーとしての機能性が高い次元で融合した1台といえるのではないでしょうか。



