ファーストカーとして使えるキャンピングカー「アルトピアーノ」の優位性

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ファーストカーとして使えるキャンピングカー「アルトピアーノ」の優位性

トヨタモビリティ神奈川が発売する特別仕様車キャンパーアルトピアーノは、ディーラーで買えるライト仕様のキャンピングカー。

本格的なキャンピングカーと比べると装備はシンプルだが、購入から修理、メンテナンス、車検まで、すべてをディーラーにおまかせでき、キャンピングカー初心者でも普通車感覚で気軽に楽しめるのが魅力だ。

ライトキャンパー・アルトピアーノの最大のメリットは、普段使いからレジャーまでマルチにこなせて、ファーストカーとしても使用できること! 今回は、実際にアルトピアーノに乗って、様々なシチュエーションでその使い勝手と優位性を検証してみた。

気軽に乗り回せるコンパクトなボディ

駐車スペースに収まるアルトピアーノ

タウンエースバンをベースにしたアルトピアーノの最大の武器は、全長4065mm×全幅1665mm×全高1930mmのコンパクトなボディサイズだ。

コンパクトなボディサイズのアルトピアーノ

トヨタのコンパクトミニバンシエンタ(全長4260mm×全幅1695mm×全高1675mm)と比較してみると、アルトピアーノの方が全高こそ高いものの、全長・全幅はシエンタよりも小さい。このサイズなら、入り組んだ路地から工事中の細い道路、すれ違い困難な狭い林道まで、どんなシチュエーションでもスイスイと走れる。大きなキャンピングカーの運転はそれなりの技術や慣れが必要となるが、アルトピアーノなら運転が苦手な人でも安心だ。

乗用車とアルトピアーノ

このサイズ感なら、道が狭くて通れないというシチュエーションはほぼ皆無。1.5リッターガソリンエンジン搭載で走りも余裕があり、軽自動車ベースの軽キャンパーと比べると室内空間もかなり広い。「ファーストカーとして使いたい」「軽キャンパーよりも走りと居住性に余裕が欲しい」というユーザーにピッタリの1台だ。

自走式立体駐車場にも入庫可能

駐車場の入り口

居住性を重視したキャンピングカーは全高が高く、都市部に多い高さ制限付きの立体駐車場に入れないケースがほとんどだ。立体駐車場の高さ制限は、2.1m~2.2mが一般的で、比較的余裕のあるところでも2.4mほど。全高が3m前後あるキャブコンや、ハイルーフベースのバンコンなどは入庫できず、都市部では駐車場探しがストレスとなる。

駐車場にとめたアルトピアーノ

それに対し、アルトピアーノの全高は2m以下の1930mm。全高だけ見ると3ナンバークラスのミニバンとほぼ同等で、高さ制限付き自走式立体駐車場にも問題なく入庫できる。撮影車両にはルーフラックが装着されていたが、高さ制限2.2mの駐車場に余裕で入ることができた。

ファーストカーとして使用する際は、この「高すぎない全高」が最大のメリットとなる。都市部でも駐車場探しに困ることなく、快適なドライブが可能だ。

街に溶け込むスマートなデザイン

道路にとめたアルトピアーノ

本格的なキャンピングカーはエクステリアも架装されていて、ひと目でキャンピングカーとわかる車両が多い。レジャーメインのユーザーにとっては「キャンピングカーらしいビジュアル」も魅力のひとつだが、ファーストカーとして使用する場合はそれがデメリットになってしまうこともある。

タウンエースをベースにしたアルトピアーノは、街にも自然にも溶け込むナチュラルなフォルムが特徴。ツートンカラーのポップなエクステリアは、どんな風景にもよくなじみ、さりげなく個性やオシャレも演出できる。買い物や子供の送迎、通勤などの普段使いにおいて、アルトピアーノの“目立ちすぎないオシャレなビジュアル”は大きな利点だ。

細い路地も怖くない抜群の取り回し性

狭い路地を走るアルトピアーノ

車両の最小回転半径は、狭い路地などでの取り回し性に直結する重要な要素。この数値が小さいほど、小回りが利くクルマということになる。

アルトピアーノの最小回転半径は、4.9m。ちなみに、本記事でボディサイズを比較したコンパクトミニバンのシエンタは5.2m、トヨタ・ヴォクシーは5.5m、アルファードは5.6m~5.8m。バンコンのベース車両としてポピュラーなハイエース・スーパーロングは最小回転半径が6.1mとなり、アルトピアーノよりも1m以上大きい。この数値だけ見ても、アルトピアーノがいかに「小回りの利くクルマ」であるかは一目りょう然だ。

車内から見た狭い路地を走るアルトピアーノ

コンパクトなボディサイズと小さな最小回転半径の相乗効果で、運転に自信のない初心者や女性ドライバー、高齢ドライバーでもファーストカーとして気軽に乗り回せるのが、アルトピアーノの魅力。混雑した街中や狭い路地、すれ違い困難な林道など、普段使いでもレジャーでも抜群の機動力を発揮してくれる。

狭いコインパーキングもラクラク

コインパーキングにとめたアルトピアーノ

コンパクトなボディサイズと抜群の取り回し性は、狭い場所でアドバンテージを発揮する。混雑した観光地の駐車場や都市部のコインパーキングでも、何の問題もなくサッと駐車できるのが、アルトピアーノのメリットだ。

コインパーキングにスッキリ収まるアルトピアーノ

今回の撮影でも、観光客でにぎわう横浜中華街で1カ所だけ空いていたコインパーキングに駐車してみた。3ナンバー車両だと入庫時・出庫時に何度も切り返しが必要になるような狭い駐車場だったが、アルトピアーノは最低限の切り返しでスムーズに入出庫できた。クルマを止める場所を選ばないことは、ファーストカーとしての必須条件だ。

低いフロアと土足OKのインテリア

アルトピアーノの乗り口と運転席

ハイエースベースのバンコンやトラックベースのキャブコンはフロントシートの位置が高く、アシストグリップをつかんで体を持ち上げながら乗り込むが、アルトピアーノはフロアが低いため乗り降りがスムーズ。ミニバンなどの普通乗用車から乗り換えても違和感はなく、女性や子供、年配者でも乗り降りの際に不便を感じることはないだろう。

居住スペースは土足OK

一般的なキャンピングカーのように靴を脱ぐ必要がなく、リアの居住スペースに土足で上がれるのも大きなポイント。キャンピングカーだからと構えることなく、普通のクルマと同じ感覚で日常使いができる。

使い勝手抜群のシンプルなインテリア

アルトピアーノのベッド展開

アルトピアーノは、普通のクルマに「寝られる」「くつろげる」という付加価値をプラスしたモデル。装備面では本格的なキャンピングカーに及ばないが、そのシンプルさこそが「普通車」と「キャンピングカー」の2つの用途で使えるアルトピアーノのアイデンティティだ。

アルトピアーノのインテリア アルトピアーノのインテリア2

リアには専用のREVOシートが装備され、通常の前向きレイアウトの他に、後ろ向き、フラットと、シチュエーションに応じて様々にアレンジできる。サブバッテリーシステムや冷蔵庫、シンク、窓用排気ファンなどのオプションパーツを組み合わせて、キャンピングカーとしての快適性をアップグレードすることも可能だ。

アルトピアーノのリア

ファーストカーに必須の「スタイル」「機動力」「走行性能」と、キャンピングカーに必須の「快適性」を兼ね備えた、ライトキャンパー・アルトピアーノ

平日はファーストカーとして買い物や通勤、子供の送迎などに使用し、休日はキャンピングカーとしてアウトドアレジャーやクルマ旅を思いっきり楽しむ。そんな使い方にピッタリの“マルチに使えるキャンピングカー”だ。

キャンパー アルトピアーノ諸元

ベース車両
トヨタタウンエースバン
エンジン
1,496L(ガソリン)
車体サイズ
全長4,065mm/全幅1,665mm/全高1,930mm
定員
乗車定員5名/就寝定員2名
価格
¥2,489,091(¥2,738,000 税込)~
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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