山梨県のMYSミスティックがラインナップするレジストロアウルは、ミニバン感覚で乗り回せるコンパクトサイズのキャブコン。軽トラックベースのレジストロ、タウンエースベースのレジストロアウル、軽量キャンピングトレーラーレジストロクコからなるレジストロシリーズの中でも、もっともサイズ感と使い勝手のバランスに優れているのがこのモデルだ。
ベース車両トヨタ・タウンエースのマイナーチェンジと架装部のアップグレードで、キャンピングカーとしてさらなる進化を遂げたレジストロアウルの2021モデル。その魅力と特徴、新型の変更点について、詳しく解説する。
目次
ミニバン感覚でドライブできるコンパクトボディ
リブ付きのアルミサイディング外板を採用したアメリカンテイストのエクステリアデザインは、レジストロシリーズ共通のアイデンティティ。他のキャブコンとは一線を画す個性とオシャレ感が、レジストロアウルの大きな魅力だ。
ボディサイズは、全長4680mm×全幅1910mm×全高2610mm。全幅こそ広めだが、全長に関しては5ナンバーサイズに抑えられている。取り回し性もよく、平面式の駐車場であれば白線内に余裕をもってクルマを止めることができるので、キャンプやクルマ旅はもちろん、ファーストカーとしての利用も可能。重心の低いタウンエースがベースのため、走行安定性にも優れており、キャンピングカーだからといって構えることなくミニバン感覚でドライブできる。
バンク部は、半分に切った丸太のような独創的なデザイン。前方に配した丸窓、3連マーカー、アルミサイディング外板の組み合わせで、他のどのキャブコンとも違う“唯一無二の個性”を演出している。ルーフの高さを抑えて側面に丸みを持たせることで、高速走行時の安定性を向上させているのもポイントだ。
シリーズ伝統のオシャレな山小屋風インテリア
ウッド調デザインでトータルコーディネートされたインテリア。“秘密基地感”が漂う山小屋風の空間が、快適なクルマ旅にワクワク感をプラスしてくれる。
後部にはキッチンとマルチルーム、センター部にはコの字ソファを配置。エントランスをセンターではなくリアに置くことで、コンパクトなボディサイズからは想像できないほど広々とした生活空間を確保している。
シンプルなリアのキッチンスペース。カウンターにはシンク、キャビネット下部には収納を配置。給排水タンクの容量は、各19Lとなる。
十分なスペースを確保した、リアエンド右手のマルチルーム。大型収納スペース、クローゼット、トイレルームなど、さまざまな用途で活用できる。
エントランス左手には、冷凍スペース付きの49L冷蔵庫をセット。屋外からも容易にアクセスでき、夏場のキャンプなどで頻繁に飲み物を取り出す際も快適だ。
スライド拡張式のバンクベッドは、大人3名がゆったりと横になれる広大な空間(横1770mm×縦1800mm)を確保。高さも十分で、圧迫感を感じることなく安眠できる。
ファミリーでゆったりとテーブルを囲んでくつろげるダイネットシートは、簡単な展開作業で大人2名分のフルフラットベッド(横1850mm×縦1250mm)にもなる。
室内上部には収納力抜群のキャビネット、天井にはルーフベントが装備され、快適なクルマ旅をサポートする。
2021モデルの変更ポイント
1)ベース車タウンエースの進化
ベース車のタウンエースは、2020年にマイナーチェンジされ、クルマとしての性能が大きく向上した。
フェイスは、よりスタイリッシュな意匠へとアップグレード。アイドリングストップ機構で燃費性能を向上させた新開発1.5リッター2NR-VEエンジンは、前モデルよりもレスポンス性に優れ、さらに爽快で快適なドライブを可能にしている。
自動ブレーキや車線逸脱警報、誤発進抑制機能などを備えた、「スマートアシスト」も搭載。先進の安全機能が衝突の回避や事故の軽減をサポートし、安全・安心なキャンピングカーライフを実現してくれる。
2)断熱性に優れたアクリル2重窓を標準化
前モデルではオプション扱いとなっていたアクリル2重窓が、2021モデルでは標準化された。断熱性に優れ結露対策にも効果の高いアクリル2重窓をサイドとリアの3か所に採用することで、室内の快適性を大幅に向上。コンビシェードも完備され、シチュエーションに応じてオープン、網戸、遮光シェードの3パターンを使い分けできる。
3)乗降性をサポートするエントランスステップ
居住空間への乗降性を向上するため、エントランスステップが追加された。ステップを引き出すことで乗り降りが快適に行え、走行時はワンタッチでステップを格納すればOK。抜群の利便性を発揮する、ユーザーファーストのアップグレードだ。
4)電子レンジの機種変更でオシャレ度UP!
オプションの電子レンジは、ニューデザインに変更。内外装のイメージにピッタリのポップなカラーリングで、オシャレな印象をさりげなく向上した。
5)家庭用エアコン&大容量リチウムイオンバッテリー
オプションパーツとして、高い空調能力と低消費電力を両立したセパレートタイプの家庭用エアコンを新設定。専用設計された室外機のフレームは、上部に丸みを持たせることでボディとの一体感を演出している。
生活電源(サブバッテリー)には、最大7.68kWh(600A)のリチウムイオンバッテリーシステムを用意。クラス最大級の大容量と高出力で、家庭用エアコンの長時間稼働を実現し、電子レンジや電気ポットなど、消費電力の大きな家電も安心して使用できる。
オプションパーツで走りも快適
専用シートレールで、ブリッド製バケットシートも装着可能。ホールド性を高めて適切な乗車姿勢をキープすることで、長距離運転の疲労感が大幅に軽減する。
強化ショックアブソーバー、前後スタビライザー、フロント強化コイルスプリング、強化ブレーキパッドなど、足回りパーツもフルラインナップ。トータルでのアップグレードにより、移動時の安定性と快適性が大きく向上する。
レジストロアウル諸元
- ベース車両
- トヨタ タウンエースDX
- エンジン
- ガソリン1.495L
- 車体サイズ
- 全長4,680mm/全幅1,910mm/全高2,610mm
- 定員
- 乗車定員6名/就寝定員5名
- 価格
- ¥4,880,000(税込)~